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「勇気を出してネクタイを外しても、人はそれを「ノオ?ネクタイ」と呼ぶ。つまり、ネクタイのない状態と考えるわけだ。意識の奥ではネクタイが結ばれているのである。ちょうどそれは「裸」という漢字に衣偏が欠かせないのに似ている。(本書全文より)」
このようにネクタイは男性のフォーマルファッションにおいて必要不可欠なアイテムであり、自分を演出できる最大のポイントである。本書はそのネクタイに関する小話集といったところか。新書判での出版だったので初心者にもわかりやすいかと思ったが、結構とっつきにくい。英米文化に対する深い理解がないと内容についていけない。入門書だと思って手に取ると痛い目に遭う。。。欠点としていえるのは、やはり図が少ないことだろうか?19世紀以後のネクタイの発達を筆者は解説しているのだが、次から次へとカタカナ語が登場する割にはそれに対応した図がほとんどない。
要は、ネクタイ一つろくに結べない、っていうか結び目が緩んでる某競技の関東連盟の男性諸氏に読んでほしいってことでw
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[ 内容 ]
ひとかどの男なら首元に主張がある―。
なぜチャーチルは蝶ネクタイを好んだのか。
なぜウィンザー公はウィンザー・ノットをしなかったのか。
なぜオナシスは長目に結んだのか。
なぜ「ボンド」はニット・タイを好んだのか。
なぜケネディはスリムなものを選んだのか。
…ファッション探貞の著者が、ポワロのごとく、あるいはマーロウのごとく、首元にまつわる謎の歴史を鮮やかな推理で解き明かす。
[ 目次 ]
なぜブラムメルはクラヴァットに糊をつけたのか
なぜテック公は新しい結び方を考えたのか
なぜリプトンは独自の蝶ネクタイを考案したのか
なぜワイルドはフォア・イン・ハンドを結んだのか
なぜプッチーニはバタフライを流行らせたのか
なぜチャーチルは蝶ネクタイを好んだのか
なぜコレットは女性なのにネクタイを結んだのか
なぜモームは白い付け襟にしたのか
なぜフジタはあえてミス・マッチにしたのか
なぜ「マーロウ」は濃紺を選んだのか
なぜ「ポワロ」は結び直したのか
なぜウィンザー公はウィンザー・ノットをしなかったのか
なぜ「ギャッツビー」は英国製を好んだのか
なぜグリーンはクラブ・タイに執着したのか
なぜダリはネクタイを描いたのか
なぜオナシスは長目に結んだのか
なぜ「ボンド」はニット・タイを好んだのか
なぜケネディはスリムなものを選んだのか
なぜライアルは控え目に描写したのか
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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クロヴァットの名付け親が、ルイ13世の勘違いから始まっていたとは。
クロアチア兵の首に巻かれた布切れが始まりとは。
近代紳士服の祖、ボウ・ブラムメル。
21世紀の現在にも脈々と受け継がれている。
ネクタイがフォーマルだという習慣は英国文化に起因しているんだな。
首輪をしてる犬が良犬であり、首輪をしていない犬が野犬であるように。
なんとも...
ネクタイ一つ。たかがネクタイ。されどネクタイ。
中々面白い一冊でした。