紙の本
まぁ、古い媒体ですから、そうかも、、、と。
2008/06/03 23:03
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
雑誌、「本の雑誌」に紹介されていたので、読んでみました。
元毎日新聞の記者
(実は、平記者よりかなり昇進されて経営サイドの重役までつとめておられています)
が新聞業界の問題点を書いた新書です。
新聞社の経営とは、実は、物凄いコストのかかるビジネスモデルで
広告収入も最近はネットに取られ、やっとのことで利益が出ている状態。
しかも、大量のロスの出る生産活動で(これは、出版業界みんなそうですね)
環境にもあんまりよろしくないみたい。
販売店は、強引な勧誘、残紙の割引き販売などしているのに、
新聞社からの褒賞費、その他の販売店の店長ですら全て理解していない
お金でがんじがらめにされていたり、
又、毎日新聞も、読売、朝日の二強に追い立てられ取り残されつつあるとか、、。
等々書かれています。
問題点としては、新聞では、決して読めない内容だし、新聞社の系列に殆どのテレビ局が入っているので
テレビでも取り扱われない問題ばかりです。
コストの問題は、逆に、紙や印刷のコストは別にして
記者にお金をかけているという意味では、いい紙面作りが出来る証拠かもしれません。
販売店と本社の関係は、1回読んだだけでは、理解できないくらい、複雑ですね、、。
どちらも相互依存が凄くて、もう文句を言い合う状態ですらないみたい。
テレビ局の新聞社との系列問題は、(これをやったのは、若き日の田中角栄さん)
日本のニュースソースというか、マスメディアの一番の問題点かもしれません。
産経と中日と毎日で経営協力して新聞界の第三局を作らないといけないみたいな
頑張れ、毎日新聞みたいなコーナーもあり、あれれれ、とも思いましたが
新聞を社会の木鐸でなく、会社経営という観点から見た、新書です。
紙の本
新聞業界の内輪ネタ
2011/09/10 07:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Genpyon - この投稿者のレビュー一覧を見る
筆者は、本著において、新聞社の発行部数至上主義に基づくビジネスモデルが破綻を目指してまっすぐ進んでいるという危機感を提示し、新聞の再生を目指した大胆な私案を展開している。
しかし、その大胆さは新聞業界内での大胆さにすぎないように思われ、残念ながら、はた目には旧来のビジネスモデルの延長と何が異なるのかよくわからない。
たしかに、部数至上主義の結末として新聞が朝日・読売プラス日経の「ニもしくはニ・五」に再編成されてしまうかもしれないという危機感は、言論の独占という観点からであれば、分からないではない。
しかし、著者は、明らかに、そういったジャーナリズム的な観点よりも、新聞社の経営という観点のほうに関心があるようで、IT社会と新聞の関係を論じている最終章でも、その方向が顕著に示されているように思える。
もちろん、ジャーナリズムの入れ物として新聞社があり、その経営も大事ではあろう。しかし、多くの読者にとって、そこに舞台裏を覗くという意味での面白さはあるかもしれないが、危機感を多くの人と共有できるかという意味からは、疑問の残る著書であった。
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筆者にはいろいろお世話になったのだが、お世辞抜きで、彼が毎日新聞を不本意な形でやめたことは毎日新聞のみならず新聞業界にとって大きな損失だ。
内容は、新聞ウォッチャーなら薄々知っていることが多いとはいえ、元三大紙の役員が具体的な数字を元にあげる真実性というのは類書にないもの。業界人必読の本である。
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毎日新聞で長年見てきた経験から、現在新聞というメディアが置かれている状況と、今までの歴史、そして今後の展望について書かれている。
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http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50812683.html
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元毎日新聞幹部が執筆しており、非常にリアリティがある業界事情が分かります。
新聞やテレビの業界が形成されてきた政治的背景、新聞業界のタブーとされてきた押し紙の真相、系列を超えた販売網再編などの提案など筆者の示唆・分析に富んだ内容になっています。
系列間での印刷工場統合、記事コンテンツの流用などは非常に斬新に感じました。
身近な新聞業界と通じて、業界再編やイノベーションの理解を深めることができる一冊です。
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元毎日新聞社の河内氏の著書。新聞の現実は厳しいんだなーと思いました。再販制度がかなりややこしいです。
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メディアパブ 朝日、読売に次ぐ第3極を毎日、中日、産経で。E-paperへ移行。共同通信を使用し、その資源を解説記事へ。
既存の企業は秩序破壊技術が本当の危機になるまで、何も手を施さない。本業に固執するあまり、新しいビジネスチャンスを失う
新聞社 破綻したビジネスモデル」で、崩壊する新聞報道に、公的機関のプレス発表に根ざした報道は通信社に任せて、調査報道などに注力すべし
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放送・通信・コンテンツなどの変革に注目してきた人には目新しい内容は殆どない。コンテンツではなく流通販路のコスト等に殆ど注目してなかった既存メディアの問題点が改めて書かれている。業界の方が堂々と明かした点が敬意に値するのだと思います。年配層に説明する際に判りやすくて良い。
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それぞれ教育局としての免許しか持っていなかったNET(現テレビ朝日)の株を日経新聞が持ち、東京12チャンネル(現テレビ東京)の株を朝日新聞が持つ、という腸捻転状態にあったのを、自民党幹事長だった田中角栄の力を借りて系列化しかつ一般局に免許を書き換えた、という記述が興味深い。メディアの寡占化と政治家との持ちつ持たれつの関係を典型的に現している。
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元毎日新聞常務が、新聞業界の悲惨な実態を描く問題作(?)
部数至上主義がもたらす部数改竄とも言える「押し紙(販売店に入れられるが実際は配送されない新聞」)の存在。
なんでそんな理不尽な新聞が存在するかって言うと、販売店にとっても折り込みチラシ収入が増えたり、販売補助金みたいがもらえたりというなれ合いの構造。
テレビとのべとべとの資本関係。
歪んだ業界構造には、インターネットが猛威を振るっている。
はあ・・・広告代理店も未来は明るくないな。
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★先行き見えず★経営が苦しい毎日新聞の元常務によるだけあって、切実さが募る。金勘定を知らない記者出身者が経営トップに立ってもこれまでうまく回ったのは、それだけ甘いビジネスだったと指摘しているのだろう。紙がネットに置き換わり、広告も販売も収入が落ちる。じわじわと衰弱するしか方向性が感じられないのが産業として痛い。「大新聞」という業態は無理で、新聞はテーマごとに専門化するしかないのだろうか。毎日・中日・産経が手を組むべきとの著者の主張と対立(先取り)するかのように、折りしも朝日・読売・日経がネット事業で連携したのは、分析の正しさを示している。
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類書が多いテーマだが、データが具体的で内容に説得力がある。元毎日新聞経営陣の立場でここまで書けるのか。業界の構造がよく理解できた。
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新聞社はもう終わってるのだな、もう破綻してるのだな、ということがよくわかる。それは新聞社だけじゃない。出版社だって同じ…。印刷・紙媒体はいったいこれからどうなる、どうする。この業界に飛び込んだばかりで、これからも生きていこうと思っているわたしも一体どうする。
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元毎日新聞常務。説得力あり。ニュースの需要はあるわけだから、プラットフォームをどう再構築するか、、、。