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ずしんと重い本格的なハードボイルド。レイモンド・チャンドラーを意識しているような雰囲気があるけど、印象としてはロス・マクドナルドに近い気がする。特に、最後に明らかになってくる真相のやりきれなさは。
私立探偵ものなのに、これは巻き込まれ型。冒頭のいきなりの展開がすごくて、目が離せない。禁欲的な文体なのに、ストーリーはサービス精神たっぷりである。堪能した。
こういう話が日本を舞台に展開されると、何となく不思議な気がする。大げさに言えば違和感がある。ハードボイルド小説というのが、アメリカと密接に結びついている感じがするからだろう。なじみのある土地が、違った色に見えてくるおもしろさもまたあった。ハードボイルド小説というのは、「ものの見方」を描いた小説のような気がする。
2005/8/22
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一級のハードボイルドでありながら、本格者をも唸らせてくれる。文句なしの傑作。キャラクターが魅力的なのも良い。まだ、前作含め、二作しか読んでいないけれど、特にネタバレもなかったから、こちらから読んでも大丈夫かも。
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舞台が西新宿を中心としたドンピシャ自分の生活圏に被るので読んでて楽しかった。タバコとウイスキーが欲しくなる、ステキな探偵小説。まさにハードボイルド、沢崎かっこよすぎる。
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原寮の物語は登場人物が予想外に多い、気がする。
それが一人ひとり、わがままで、ジレンマを持っていて、楽しい。
主人公の乾いた感じ。それでも消えた相棒に抱いている無限の愛情が、心安らかにしてくれる。
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5月-4。4.0点。
直木賞受賞作。沢崎シリーズ第二作。
作家の娘が、誘拐され殺害。巻き込まれた沢崎が、調査。
父親とその義兄、義兄の息子たちといろんな関係者が絡んでいく。
中だるみがあったが、終盤からは一気読み。
結構面白かった。相変わらずのハードボイルド。
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探偵・沢崎シリーズ2作目。まさにハードボイルドだし、ミステリとしても最後にどんでん返しがあったりで、楽しんで読めた。
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【第102直木賞受賞】私がこの人の文体に慣れたせいか、前作に比べるとぐっと読みやすい印象。映画かテレビドラマ化すればそこそこおもしろいんじゃないかなあ、とは思うものの、警察官の描き方にやや反発を覚える(わたし基本的におまわりさんが好きなもので)のと、あまりにも主人公に都合のよいように展開しているような気がするのが残念。
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この人の作品はストーリーより書き方が面白い。場面転換がすくなく一本につながっていくのがとても新鮮な感じがします。『沢崎』今回はパーフェクトなお仕事でした。
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タイトルから途中までの展開はある程度展開できたけれど、最後はびっくりどんでん返しでした。久々に結末を予想できなかった作品。日本ミステリは最近ほとんど読まないんだけど、原氏の作品は海外ミステリっぽい匂いが会話や沢崎の言葉のはしばしに出ていて、好感を持っています。でもなんでかな、最後の最後は日本的に感じてしまった。筋をなぞるだけで終わったというか…。ヒルやジェイムズの作品を閉じるときに感じるあの満足感が残念ながらなかったので★1つ−。
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前作のインパクトに較べると多少落ちるけど、 よく練られたプロットと洒落た文体が堪能できる。 最後に明かされる真相は結構ビミョーだなぁ。
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しばらく遠ざかっていたミステリの世界を久しぶりに堪能しようと以前に購入して読んでいなかった本を読み始めて三冊目。
最初の二冊には大変がっがりさせられたが、ようやく三冊目で、これぞミステリと思えるものに遭遇。
「緻密なストーリー展開と強烈なサスペンス」とカバーの裏に記載されている通りの本格的な読み応えのある内容。
これなら文句なくお勧めできます。
さすが直木賞。
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誘拐事件に巻き込まれていく緊迫した展開、最後のどんでん返しと、ミステリーとしては楽しめた。
でも私は、ハードボイルドはどうも…ちょっと…。
男性は好きなのでしょうね。
女の私からすると、それ、格好いい思ってるの、本人だけだよ、って突っ込みたくなっちゃうんだよね。
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ストーリー展開、文章の雰囲気ともに、どうも肌に合わない。主人公の私立探偵を含む登場人物のいずれにも感情移入できなかったし。わたしには合わない作家かも。
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評価が高かったので買っておいたのだけど、元々ハードボイルドがあまり好きではないのと分厚さのため、結局1年以上放置。あまりの絶賛っぷりに「この本を機にハードボイルド苦手意識が変わるかな」と(過剰な)期待をしてたのですが…やっぱり私は心の動きを描いているもののほうが好みかな。あと、ラストが現代からすると幾分「古い」気がするのも、20年以上前に書かれた本だから当然と言っちゃー当然かもしれないけど、尻すぼみに感じました。あとがきの雰囲気は好き。
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このミスで評判がよかったので読んでみた。始まりは急展開でおもしろかったが、中盤は読み終わると結局なんだったんだろうという部分が多く、なかだるみで、結末が突然訪れた感がある。結末も、どんでん返しではあるがデジャブ感が。どこでおんなじようなのを読んだんだろうか思い出せないが、ああやっぱり的な感じだった。全体的に無理にハードボイルド感が。