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シリーズ3作目。念願のコンクール編だが相変わらず珍事が寄ってくる。
ネタの多様性が魅力のハルチカシリーズ。それぞれのエピソードに共通するのは、過ぎ去った時間と今しかない主人公たちの時間の対比にあると思う。
今作は仲間探しは落ち着いたが、コンクールに並行して各物語が進むので変な緊張感がある。「ヴァナキュラー・モダニズム」がささやかながらスケールが大きいいい話で好き。
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ハルチカシリーズ第3弾。
普門館を目指していた彼女達がやっと吹奏楽コンクールに出場。
そんな中で、起こる数々の事件。
ハルタのお姉さんの登場で、余裕のない彼がみれます。
今回は、コンクール中のために、学校描写は少なかったので、
変人達の活躍の機会はあまりなく残念でしたが、
他校にも変な人たちがたくさんいたので、とても楽しめました。
今作は「アルコール依存症」を扱っています。よくよく考えたら、
今までの作品にいたっては、ベトナム戦争があったり。
そして、今作は隠れたテーマ「オルガン」=「臓器移植」
吹奏楽のお話だったので、普通に音楽のオルガンも出てたので、
まんまと複線にはまりました…
こんな重いテーマも、主人公チカちゃんのそこ抜けない明るさで
さらさらっと読めちゃいます。
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吹奏楽の“甲子園"――普門館を目指す穂村チカと上条ハルタ。
弱小吹奏楽部で奮闘する彼らに、勝負の夏が訪れた! !
謎解きも盛りだくさんの、青春ミステリ決定版。
ハルチカシリーズ第3弾!
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何も考えないで楽しく読める本。ただ、この3作目は過去のものと比べるとおバカっぷりが足りない気がした。前の作品が馬鹿すぎるだけなんだけど(笑)それでも、面白い話になってるし、ハルタの姉という癖のありすぎる人も出て来たし、吹奏楽部の大会の緊張感はあるし・・・おもしろいわぁ・・・。
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高校の吹奏楽部を舞台にした青春ミステリー、ハル・チカシリーズの第三弾。
前二作で募ったメンバーとともに、今作では遂にコンクールに挑むことになる主人公達だが、その分、吹奏楽部以外の登場人物が少なく、ストーリーの広がりという点でやや物足りなさも。
ドタバタコメディー色が薄らいだのも、個人的にはやや残念。
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ハルチカシリーズ第3弾。
前2作では、無名の弱小吹奏楽部をなんとか大会に出られるように
するために、部員集めに奔走する姿を描いていた。
今回は、いよいよ大会に出たところのお話。
そして、なぜかいきなりチカの回想から始まっていてびっくり。
これまでは「現在進行形」で描いていたのに。
今回の印象。
シリーズを通して見ると、結果的に転機となるような部分かも。
けれど、これ一冊だけでは全くおもしろくないかな。
演奏と日常ミステリ。どっちも中途半端。
吹奏楽の世界に惹きこむような展開もなければ、
推理・真相が気になってページをめくらせることもない。
ということで、残念だったな。
第4弾にに期待していいものか・・・
このシリーズを読み続けるかどうか迷います。
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一話、一話全部クライマックスに進むにつれ、鼻を啜りながら読みました。
深い重たい事件なのだけれど、それを明るい方向へ進めて、読み終わると、いい話だ…と心から思えます。
早く、次が読みたいです!
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この人のこのシリーズ好きだな。なんか登場人物がみんな自分に正直で。今回はいろんな話が入ってたけど最後に円が閉じた感じ。少し悲しいような、ほっとしたような終わり方。
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ハルチカシリーズ!1作目の部員集めからはじまりこの3作目でようやく形となって念願の吹奏楽のコンクール出場することになった清水南高のメンバー。
学園ミステリーですが、今回は夏休み、学校を離れてコンクール参加に奔走します…
この作品では犬の所有をめぐってのジャバウォックの鑑札の話がお気に入りです。
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「ヴァナキュラー・モダニズム」が一番面白かったかな。
地味ながら壮大で、泣き笑いしてしまうような温かいラスト。
文庫版1、2巻の表紙がとても好きなので、今回はどんなイラストでくるかな?と思っていたら、ちょっとちがうテイストになってしまって残念。
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ヴァナキュラー・モダニズムが好き。
この章の始まりと終わりが良かった!
又、この本を読んでいると、自分の高校の時の吹奏楽部を思い出す。
放課後にどこにいても練習する音が聞こえて、合わせて全体で演奏するときなんかは部活中でも思わず聞き入ってしまったり。
そんな思い出が浮かんでくるから、次々に起こる事件だけじゃなく大筋の部活の話しも好きなのです。
まだ草壁先生の謎もあり、三年の夏の大会を迎えるまでシリーズが続くのが楽しみ。
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人の死なないミステリー。
主人公チカの元気さと、チカの幼馴染で残念系イケメン・ハルタのやりとりが相変わらずテンポ良く、楽しく読めます。
チカとハルタが高校の吹奏楽部員という設定なので細かいとかが気になるのですが、今のところ「そんなことは実際無いから」とツッコミたくなるようなとこもあまりなく(でもコンクールの地区大会で、金賞10校が県大会に進めるなんてことはない気が。いくら小編成でも・・・)。チカたちが草壁先生と来年こそは普門館に行けるのかも楽しみです。
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初野 晴 『空想オルガン』
(2010年 9月 角川書店 / 2012年 7月 角川文庫)
吹奏楽の“甲子園"――普門館を目指す穂村チカと上条ハルタ。弱小吹奏楽部で奮闘する彼らに、勝負の夏が訪れた! ! 謎解きも盛りだくさんの、青春ミステリ決定版。ハルチカシリーズ第3弾!
ハルチカシリーズ三冊目となる本作、舞台も吹奏楽コンクールとなり、いよいよクライマックスに向けて準備万端という感じ。ラストの複線回収はまったく予想していなくて衝撃!このシリーズは随所にそういう驚きポイントがあって、かつ最後はほっこりさせてくれるところが病みつきになります。また新しい仲間も増えて、次回作が待ち遠しい。★4つ。
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「空想オルガン」私がその意味を知ったのはモンパト外伝でした。あちらも切なくあたたかい。
「十の秘密」は、うーん?
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初野 晴 『空想オルガン』
(2010年8月・角川書店 / 2012年7月・角川文庫)
ハルチカシリーズ第3作。
「ジャバウォックの鑑札」
「ヴァナキュラー・モダニズム」
「十の秘密」
「空想オルガン」
の4篇。
ハルチカ2年生の夏、我らが清水南高校吹奏楽部は小編成のB部門ながら、東海大会への道を進み始める。
普門館への険しい道のりの第一歩なのだからドラマチックな展開を期待したが、初野晴はそのへんをきわめてサラリと描く。それも拍子抜けするくらいサラリと。
そしてこのシリーズのもう一つの肝である日常の謎は今回も素晴らしい。それぞれの謎の裏に潜む『想い』はどれも強く、清く、悲しい。謎そのものよりもこの『想い』が心に沁みるのだ。
もちろん、卓越したユーモアセンスはそのまま。丁々発止のハルチカ漫才は少し控えめかな。
近年稀に見る青春ミステリの傑作シリーズ。さらに目が離せなくなってきた。
90点(100点満点)。