長編だが、飽きずに読めた
2020/03/18 22:04
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投稿者:Lily - この投稿者のレビュー一覧を見る
「世話好きな恋人」既読での感想です。関連作を読んでいたので、登場人物が多い割には、苦なく読めました。411ページまである本ですが、飽きずに読めました。私はこの著者があまり好きではないのですが、他の作品より良かったという印象を受けました。ヒーローやヒロインのことで、自分が知りたいのに記述がないこともありましたし、特に気に入った登場人物がいないので、この評価にしました。
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投稿者:のんのん - この投稿者のレビュー一覧を見る
若気の至りは誰にでもあるし、でもそこから這い上がって頑張ったエマ。ヒーローは、失ってはじめてエマの存在の大きさをしるわけだけど、再会後、物凄く強引にがんぱる。好かれてなければ、ストーカーな位(笑) 本当にエマが幸せになって良かった。
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バックホーン・ブラザースの2世代目、ケイシーとエマの恋の顛末。地元の人気者バックホーンの4兄弟の長男の息子ケイシーと、性に奔放な十代を送り地元を去って行ったエマ。忽然と姿を消したエマを忘れられないケイシーの前に、父親の病気で里帰りしたエマが現れて……。原題CASEY。
バックホーン・ブラザーズシリーズは
「蜂蜜より甘く(SAWYER)」で長男の医師ソーヤーとハニーの話、
「一瞬で恋して(MORGAN)」で次男の保安官モーガンとハニーの妹ミスティの話、
「きまじめな誘惑(GABE)」で便利屋の4男ゲイブとエリザベスの話、
「世話好きな恋人(JORDAN)」で3男獣医のジョーダンと踊り子ジョージアの話、
と続き、その4作目の最後でケイシーとエマが出てくる。ふたりの恋が気になるところで終わって、本作へ誘導しているのがずるい。そしてまんまとひっかかる(笑)。
私は大人の恋愛が好きで、ティーンエージャーの未熟な危うい感じが苦手。奔放なプレイガールに見えるエマと、そのエマのフェロモンにまんまとひっかかっているように見えたケイシーの恋は、はらはらするばかりで前作の終わりではふたりにさほど魅力を感じていなかった。スピンオフはとことん追う派なので、本作に手を出したに過ぎなかったのだが。
予想外にこのエマが良かった。十代を経て大人になった彼女の凛とした姿がいい。昔の彼女を知っていて、いたずらに彼女を傷つけようとする人々を鮮やかに躱していく。ソーヤーも大人になり、ブレーキを掛けて彼女を支えながらも、恋に溺れていく姿がよかった。
両親との確執、過去の清算、いろんな意味で、前4作より読み応えがある。暗い過去を持ちながらも屈しないエマは、他のヒロイン(背景を考えればしかたないが、4兄弟に無償の愛を捧げられながらも皆頑固に拒みすぎなのだ)より好感が持てる。
難点を言えば、デーモンの家族と馴染んだ辺りのところとか、シーリーとデーモンの関係が簡単に進みすぎの感あり。この辺を詳しく描きすぎると、読みづらくなるのかもしれないけれど。
このシリーズはひと言で言うと、どん底のヒロインがワイルドで愛情深いヒーローに人生ごと救われる話。ありえないかもしれないけれど、それでもいいじゃない、と思わせてくれる。ウインストン4兄弟の話もいいけれど、バックホーン・ブラザーズはつらい人生を送る女性たちに夢を与えてくれる存在だよなあ。