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私は身内に自衛隊関係者がいるせいか自衛隊に対して
負のイメージを持ったことはなかったけど、世間的には
自衛隊ってのはあまりいいイメージがないものなのかと驚いた。
何事も知りもしないで批判するなんて駄目だよね
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第1刷読了。
連載していて発表された内容に、追加の書き下ろしが加わった一冊です☆
作者のお家芸ともいえる「自衛隊もの」の、現時点での最新作にあたる内容でした☆ 舞台は航空自衛隊の広報室。
作者の以前の刊行作品で空自モノといえば『空の中』を思い出しますが…本作の書名はブッ飛んでいるけれど、アクションを期待していたら肩透かしを感じるかもしれません。
むしろ作者の最近刊行されている作品に見受けられる、群像劇が中心です。舞台が自衛隊で広報活動に焦点をおいたという経緯ですが…詳しくはあとがきで紹介されていました☆
とはいえ、この作品の刊行時期があの3.11を経過してのことだったために、作者も影響を受けて書き下ろしが加わった経緯についても、あとがきで紹介されていました。
で、作品自体の感想ですが…登場キャラクターたちは作者の作品で見かける猛者ばかりでしたが…どうしてもこれまでの印象深い、作者のいくつかの他作品と比較してしまうために「おもしろかったけれど、少しモノ足りない」という気持ちでした。
自衛隊という組織のあり方について、作者ならではの持ち味で上手に描かれてはいたのですが…それとからめての人間模様を(さらに)もう少し加えて欲しかった気がします。
文庫化されたときに、なんらかの「追加」があるのを期待しつつ、読む前の期待値に比べたら、ちょっとモノ足りなさを感じた一冊でした。
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やっと書籍化となりました…
待ちに待っていただけに一気に読破!
有川作品らしく、甘さもしっかり混入されていました(笑)。
それにしてもこんなに自衛隊の似合う女性って…他にいないですね。
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久々の、有川さんの作品。
自衛隊の広報という切り口がとても面白くて、新鮮で個人的には好きでした。面白さも相変わらずで、クスクス笑いながら読めました。
ただ、「広報」という題材が自分には想像しにくい設定だった為、いつもの調子でスピード良く読み進める事ができませんでした(笑)
自衛隊の事がより深く分かった気がしました。
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多くのヒット作がある有川さんの作品の中でも、
ボクのお気に入りは、やっぱり「自衛隊シリーズ」です。
ファンタジー×リアル自衛隊が融合した自衛隊三部作…。
自衛隊三部作のサイドストーリーを含む
ベタ甘ラブコメ×リアル自衛隊が融合した2つの短編集…。
綿密な取材とベタ甘なストーリー展開の自衛隊短編集の
テイストを活かして昨年発刊された「県庁おもてなし課」は、
とてもよい作品でしたが…、
さらに、その「県庁おもてなし課」でのテイストも活かして
お久しぶりに復活した自衛隊シリーズの最新作は、
ボリュームはありますが、あっという間に読破してしまう
「県庁おもてなし課」以上のとてもよい作品でした。
本編は、お得意のベタ甘×リアル自衛隊で進行していますが、
雑誌連載中に東日本大震災が発生し、連載終了後、
急遽、主人公が宮城県の松島基地に異動していた設定で、
震災後の松島基地での自衛官を描いた巻末読み切りは、
くしくも、平時と有事の自衛隊の姿を描いた形となり、
読後の本編の深みや面白みを、ぐっと増してくれました。
作家デビュー10周年の集大成の1冊になりましたね。
お奨めです。
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毎回思うことだけど、最初のつかみはOKってことなのか、
軽い感じの言葉遣い、ノリ、表現、何もかもが鼻につく。
(シアターは、劇団だったからしょうがないけど、最後の最後まで
相容れなかった。耐えられない文章は、あるなぁ。。)
でも途中からまったく雰囲気が変わるのは、ギャップを
出したいのか・・。結局は引き込まれています。
どんなにチャラい雰囲気にしても、登場人物の抱えているものが
見えてしまい、最後には泣いている。
最後は、必ず一歩進んでいるという約束の展開、最後までイヤなやつはいない展開。これがやめられなくて、彼女の本を読み続けている。
松島の話は、すごくリアルなんだろうな。魂を打つような言葉ばかりで、良かった。
今後も頑張って色々なところに取材して、書き続けてほしい。
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有川浩さんらしく自衛隊の実態を広報という
後方支援を上手に物語風に書き上げている。
裏方は前面にでないことこそ、その意義がある。
正に 縁の下の力持ちである。
この本を通じて、自らも被災者であった自衛官の
正義感には甚だ頭が上がらない。
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覚悟。この二文字につきる。
ヒロイックな覚悟と、黒子的な覚悟の二つを持った人たちが活躍していた。
事柄は、媒体を通せば必ず変質する。それは見ている側、という第二者でも同じことだ。
見たことをどう処理するかで、もう事柄は変わって行くのに、それを繰り返したら、どんどん変わる。
それを承知しながら、なぜ伝えたいのか、誰のためか、ぶれないように活動を行う人たちの姿に感動した。
リカの、言われたことをやってたのに叱責され、泥沼にはまる姿も、人を相手にしていると意識し始めたところも面白い。押すのをやめて引いたときに聞き出せる物語がある、というのはぐっとくる。それが叶わなくなった上で、その頃を振り返ってばかりだとそこから余生だ、もパンチがあった。まったくそのとおりだ。
柚木の、女のくせに、に対抗する手段としての女を捨てる行為が、逆に敗北、というのもまたまたぐさっときた。女性ならではの、というのは決して逃げではない、ということか。女を捨てなきゃ務まらない組織は情けない、という上官にも、ほんとに惚れる。
女性なら、一度はぶつかるところだと思う。わたしはまるでそのまま敗北してたってわけだ!
私、として役に立つことを考えよう。手に入らないおっさんになろうとするのではなく。
広報として、元々受け入れてくれる相手にするだけでは認知は広まらない、というのはそのとおりだ。まず興味をもってもらわなくては。そういう意識でいないと、なにも始まらない。
最後に、松島。苦しい。悔しい。ありがたい。感謝します。これからの復興に協力することを誓って。
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ブルーインパルスのパイロットになる夢をもう少しで叶えられたはずが、不慮の事故でパイロット資格を剥奪され1年、航空幕僚監部広報室への配属となった空井と、元記者のテレビディレクターの稲葉リカ、2人の成長の物語。
2人の今後が読んでみたい!
自衛隊について知らなかったことがたくさん。
広報の目線で読めたのが面白かったです。
要の人々での、柚木と槙の話がなかなかに甘くて好きです。
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有川さんの本は相変わらず面白い。
今回は空自の広報室が舞台。他の自衛隊作品よりラブコメ要素は少ないけれど、自衛隊について学べるストーリー。
笑えたり、考えたり、驚いたり、いろいろ感じる作品。
鷺坂みたいな人いいなぁ。柚木と槙の関係は結構好き。
機会があれば、ブルーインパルス見てみたい。
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恋愛小説の女王でありながら、自衛隊オタクである有川浩先生らしい作品。
本来はもっと早くに刊行されるはずだったが、東日本大震災時、被災地のど真ん中にあった松島基地の様子と隊員による救難活動を記した、「あの日の松島」を掲載するために刊行が遅れた。
レビューも本編とあの日の松島を分けます。
「空飛ぶ広報室」
ラブコメ今昔の「広報官、走る」を膨らませたと見える作品。
子供の頃から、日本最高のパイロットが集うブルーインパルスを目指して航空自衛隊に入り、ブルーインパルスへの辞令が出た途端、交通事故によりパイロット生命を絶たれ、広報室配属となった主人公。
そして、成績優秀でエリートコースを歩んできたが、それゆえに人の心の機微がわからず、記者から降ろされディレクターに回された上、殺人集団としか見えない自衛隊付きを命ぜられ、腐るヒロイン。
何かと嫌われやすい自衛隊にあって広報活動はとても重要。
主人公は、自衛隊嫌いのヒロインに自衛隊を理解してもらうこと、それが最初の仕事…。
自衛隊という特殊な組織について書いていますが、そこに働いているのは一般人と変わらない人間です。
綿密な取材により、本作の登場人物はまるで実在の人物について書かれているかのような、リアリティと体温があります。
そのため、彼らが仕事で挫けたり、大きな仕事をモノにしたりすれば、本気で感情移入して、泣いたり笑ったりしてしまいます。
甘い恋愛模様には照れてしまったり…。
気になる異性に自分の弱いところを見せて泣き崩れてしまった時に、頭なんぞなでられようものなら、一発で落ちるっての。
そして、善意の行動であっても自衛隊というだけで捏造だとかの誹りを受ければ、本気で怒り、このような色眼鏡では見まいと思います。
これほど笑ったり泣いたりと、感情を揺さぶられる作品は久しぶりでした。
超オススメです。
「あの日の松島」
宮城県東松島市の中心部に航空自衛隊の松島基地はあります。
松島基地はブルーインパルスの母基地です。
地元の人によると、震災前はジェットエンジンの音が鳴り響き、それはそれはうるさかったとか。
でも、そう語る地元民の顔はニコニコしていて、日本最高のパイロットが集う曲技チーム、ブルーインパルスは郷土の誇りだったことが伺えます。
しかしあの震災の日以来、松島基地でジェットエンジンの音が鳴り響くことはほとんどありません。
地元の人にとっては、あのジェットエンジン音は平和の証でした。
私も震災ボランティアで東松島市に行く度に、今度はジェットエンジンの音が聞けるだろうかと期待しながらも、聞くことはできません。
東松島市は市の面積の6割が津波でやられ、甚大な被害を出したところですが、松島基地が無ければさらに大きな被害が一般市民に出ていたことでしょう。
住宅街より海寄りにあった松島基地は大きな被害を受けていました。
それでも当然の職務として、自衛隊の方々は自分たちのことは二の次で救難活動を行い、その姿はとても頼もしく見えました。
しかしその一方で救助活動以外では私���地に立ち入ることができないというバカバカしい法律により、おおっぴらには復興活動ができ無かったことは、この物語を読んで初めて知りました。
基地からの流失物を捜索するという無理矢理な理屈をつけないと、田んぼの泥かきもがれきの撤去も出来なかったというのです。
非常時に国民の財産と生命を守れない。
そのための装備と訓練を積んで、自分や家族の安全は二の次という覚悟もあったのに、その能力を発揮するのに子供の言い訳のような理屈が必要だなんて、絶対におかしい!!
そんなおかしな法律と謂れ無き誹りを受け、被災地の悲惨な状況に精神をやられながらも、我々のために戦ってくれた自衛隊の姿を知るべきだと思います。
ぜひ読んでください。
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あぁ、もう。有川さんはどうして、こんな風に真っ直ぐくるんだろう。毎年行っている入間基地祭でのブルーインパルスや、昨年のあの震災のあと、テレビで知った松島基地の水没やブルーがいなかったこと、今年の夏に横須賀基地祭で見た救難活動の映像とか。広報が何かとか、報道とか、いろんなことが本当にたくさん詰まってた。飛行艇や船が昔から好きで、その延長で基地祭に行くようになっただけだったけど。もっとこの人たちのことを知りたくなった。
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ブルーインパルスの内示を請けた直後に不慮の事故にあい空を
飛べなくなった自衛官と報道記者への夢が断たれたテレビ局
ディレクターの淡い恋を中心に恋キャラたちでストーリーが
展開されていきます。自衛隊の広報という特殊な部署が
とてもわかりやすく描かれていて、普段何気なく思っていた
自衛隊というのをこの本を通して改めて教えられました。。
本編後に収録されている「あの日の松島」はとても印象深い
内容でした。空井がリカに言った「自衛隊をヒーローに
してほしくない」「自衛隊員が冷たいご飯を食べて
がんばっている救援作業をしているところを報道するのではなく
自衛隊があるから有事に被災者の方たちが温かいご飯を
食べたり、お風呂に入れることを伝えて欲しいと・・・」
わたくしの言葉ではうまく作中の内容が伝わらないかもしれませんが
あ~報道するべきはそういうとこなんだと、自衛隊員の方たちは
自分たちよりも先に国民のためにと思ってやってるんだと
改めて知り少し熱くなりました。
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自分も稲ちゃんみたいに周りとぶつかってばかりいた時期もあったなぁ。空井くんみたいに手が届いていた夢を永遠に失ったことはないけど、無感動になっていた時期もなんどあったなぁ。助けてくれる声には気づいていなかったのか、なかったこともあったのか、今となっては覚えいていない。でもそんな思いをしたことがある人には、きっと彼らの思いは伝わると思う。
同じ官公庁広報課を扱った「県庁おもてなし課」が習作に思える程の完成度。もちろん、有川浩お得意の自衛隊ものであることも関連してるだろうけど、やっぱり登場人物の個性がちゃんと立っている。メインの空井くん、稲ぴょんの他、女を捨てた柚木と、反発しながらも支えた槙のサブカップル、そしておじさん萌えの作者らしく、比嘉、鷺坂と魅力的なオヤジを脇役に、群像劇としても魅力的な作品になってる。傑作だった。
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有川浩久々の自衛隊モノは航空幕僚監部の広報部が舞台のお話。
相変わらず「現実がこんなに聞き分けがいい人ばかりならどんなにいいか」と思ってしまう。逆にそれが読んでいて気持ちいいのだが。
面白さは相変わらずなのだが、個人的に気になった点が2つ。
一つ目は主人公のパイロットに対する未練がずいぶんあっさりだなぁということ。
ネガティブな部分吐き出してはい終わり!というのは少し乱暴な印象を受けた。こういう主人公なら多分、もっと「パイロットをやってた時の嬉しかったこと」みたいなポジティブな面を後生大事に抱えているんじゃないかなぁ、と元パイロット(さすがに戦闘機じゃないけど)としては感じた。
もう一つは「航空幕僚監部」であることがもっと描けてると良かったかなぁと言うこと。
詳細なディティール描写が得意な筆者が、航空幕僚幹部が航空自衛隊の組織でないことを描かなかったのはちょっと拍子抜け。
あくまで「防衛省」航空幕僚監部であることを描けてるとさらに深くなったかなと、有川浩だからこそ要求してしまう。