紙の本
面白い事例
2022/02/24 20:16
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投稿者:いて座O型 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろんな分野で興味深いノンフィクションを描くことのできる著者だが、本書では看板ほど大きな話ではなく、とある込み入った法的係争に至った身辺の一事件を軸に話を展開させている。
その展開の過程で、様々な法的処理制度について経験したり情報収集する機会があったので、その話を絡めつつ、裁判というものについても知ることができますよという内容。
しかしとにかく、この主題になっている法的係争が、とても奇異で面白く、かつ誰に起こってもおかしくない身近なものだけに、全体として読み進めやすく興味深い法律の本という、稀有な一冊に仕上がっている。
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これを読んで自分が裁判を起こした時の事を思い出した。あの時お願いした弁護士さんにも言われたけど、良い裁判官に恵まれたから勝てたんだな~とあらためて思った。あと、当然ながら、良い弁護士さん達がついてくれたのも大きな理由。
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裁判っていうのは、訴える側にも、訴えられる側にも、裁く側にも、弁護する側にもなっちゃいけない、ということがわかりました。
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実際にオーストラリア人の代理人として民事裁判に臨み、日本の民事裁判とは何ぞや?ということを書いた本。
日本ではこれから原発損害賠償という過去最大の民事裁判を抱えているため、あらためて民事裁判とは何かということを考える良い機会を本書は与えてくれる。
一応、法治国家の日本では争いを解決するための最終手段は民事裁判となっている。
しかし、あくまでもそれは一つのシステムでしかなく、万能ではない。
あらゆる問題に白黒決着をつけることなど不可能なのだから、どうしでも遺恨は残ってしまう。
その上、公的な制度である以上かけられるコストにも限界がある。
はっきり言って法律は絶対的な正義ではなく、ただの治政の道具でしかないということがよくわかった。
でも、そのことを自覚している人はまずいない。
多分、そこに気づかされる機会がこれからの原発訴訟なのだろう。
その賠償金の財源が電気料金であることからも、問題処理には大きな遺恨を残すはず。
法の限界を知り、それでもどうすべきかを考える機会がこれからやってくるので、その前に一読すべきだろう。
では、バイちゃ!
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裁判というある種の非日常を著者特有の説得力がある力強い言説で描写したドキュメンタリーとジャーナリズムと問題提起。
僕は著者の支持者だが、それを差し置いても満足できるオススメの内容だと思う。
細かい部分(オビの売り文句とか、確信犯の使い方とか)で、不満がなくはないが、内容がサビるわけではない。
現実と理想の違いを受け入れつつも、やはり正義あってこその法であることを願うばかり。
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相変わらずの面白さ.実体験での行きつ戻りつ感が,いままでの明快さと違っているのが特に面白い.裁判というシステムは伏魔殿のよう.最後の東電損賠の話は考えさせられる.
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2012/11/03
最後の原発事故に関する部分だけでも読む価値あり。もちろん中身読んだほうが理解しやすいから時間あるなら全部読むべし。
風評被害の賠償が認められるならもうなんでもありやな。そういえば国に保障してもらうために作った農作物を捨ててる農家のテレビを見たなー。
モラルハザードを当然の権利のごとくテレビは報じる。。
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ブログを書きました。
→http://d.hatena.ne.jp/victoria007/20121106/1352180051
→http://d.hatena.ne.jp/victoria007/20121107/1352271759
→http://d.hatena.ne.jp/victoria007/20121108/1352357041
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コンプライアンスがすすむほど、社会に遊びがなくなって(グレーゾーンがなくなって)裁判が増えるってのは、なるほどそうかもね。と。
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これからの東日本大震災の損害賠償請求が問題ですね。
もはや処理がパンク同様になりつつあるらしい。
これからがどうなるのか見ものでもあります。
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実際に裁判官や弁護士と関係してみると自分の主張や考えをどれだけしっかり持ってるかがポイントなんだなとしみじみ感じます。
裁判に巻き込まれるとめんどくさいね。
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【論理的であり論理的でない世界】
いつわれわれも裁判沙汰に巻き込まれるかわからない時代になりました。しかし、法の世界は複雑で専門性が必要となります。そのため、われわれが勉強して専門性を養うより、リーズナブルで良心的な専門機関を知っておく必要性があります。この本はそういう意味で非常に役に立ちます。
「法にかかわる世界は何を生み出しているのでしょう」このような疑問がわいてきます。
非常にお金と時間がかかるわりに実は何も生み出してはないのではないか。生産性という観点からは何もないのではないかと思えます。結局は高い人件費を払っているだけと理解することもできます。
素人から見ると、ないといけないが複雑怪奇にしすぎて、お金と時間がかかりすぎているように感じます。
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実際の民事裁判の体験を本にしたもの。
少額訴訟、簡易裁判、地方裁判の違いもわかる。
以外と無料で使える法律相談があるということもわかった。(私も大学時代に友人から金銭の貸し借りの相談を受けて、役所の法律の無料を利用したことがある)
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12万円の保険金支払という、低額ながら外国人の本人訴訟という変わったケースに、紆余曲折しながらの裁判の話。ケースとしては変わっているのだろうけれど、その分いろいろなステップを踏んでいくため、ぼんやりした日常でも巻き込まれそうなレベルの訴訟から、もう少し先の世界までかいま見える。この本では裁判所・裁判官は比較的よいところに恵まれた感があって好意的に書かれているけれど、これから多く出てくるであろう東日本大震災の民事訴訟がみんなそんな風に進むとは限らない。
ともあれ、未経験者としては、読んでおいて損はない本。
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臆病者のためシリーズの第二段。
橘さんの本は,もう卒業だと言いながらも,
新刊コーナーにあったのを目にして, 衝動的に借りてしまった。
前著『臆病者のための株入門』は結構,面白かった。
大きく分けると二部構成になっている。
第一部は,外国人の知人から損害保険の支払いをめぐる
トラブルを相談されて,知人の代理人として,
弁護士なしで保険会社を訴えることになった体験談。
第二部は,簡裁関係(調停・仲裁,少額訴訟等)や
ADRの概観が分かる総論的な感じ。
第一部は,読み物として面白かった。
第二部も,読んでおけば,訴訟に巻き込まれても,
少しは動揺しなくても済むのではないでしょうか?
取り合えず,ADRと法テラスは結構,使えるよっと。
裁判ってのは,時間はお金ばかりかかってしまって,
あまり現実的ではなく,
これからはADR(裁判外紛争解決手続)が
主流となってくるのでしょう。
ADRの説明も,本書に簡潔に記述されていている。