紙の本
あのおはぎの秘密がわかり、ますます食べたくなりました
2011/03/01 09:24
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ニュースの情報コーナーなどでたびたび取り上げられる
主婦の店さいちの秋保おはぎ。
4段のショーケースには2個入りから10個入りの
おはぎのパックがズラーっと並んで紹介されます。
このおはぎ、一日平均5000個、土日は1万個売れます。
大きなおはぎなのに1個105円。
秋保の人はそんなにおはぎが好きなのか――。
そんなことを思っていのたですが、
本書を読んで、このおはぎそのものがおいしいことを
知りました。そして売れ続ける理由が分かりました。
このお店、人口4000人の町にある80平方mの小さなお店。
典型的な全国にある、過疎化で経営の厳しくなる条件です。
しかし、お客様がひっきりなしに訪れて
駐車場は常に満車。年商は6億円。
その理由がおいしいおはぎとお惣菜。
これが売り上げの半分を占めるといいます。
本書は、その売れる秘訣とノウハウを
お店の歴史や従業員教育とともに紹介してます。
ちなみに、このお店では同業、他業種問わず
研修を受け入れていて、その数は今までに600社以上。
大手スーパーや外食チェーン店の名前が並びます。
おはぎにしてもお惣菜にしても、家庭の味ですが
家庭の味よりもおいしく作るをモットーにしています。
そのおはぎは専務(社長の奥さん)が
午前1時半から煮込み始めます。
今のところ、彼女にしか出せない味だそうです。
お惣菜も常に300種類以上を店頭に並べます。
どれも季節感を大切にしています。
そして売れ残りを出さない工夫がすごい。
単価は安くても利益率が上がります。
お客様に満足してもらうために
従業員教育に取り組み、
さらにお客様からのお褒めの言葉は直接聞かせる。
つまり、心をこめてものを作り、
それを売る姿勢ができあがります。
しかし、このお店、1970年にはどん底だったといいます。
借金を背負って起死回生にしゃにむに働き
今の千客万来を招いたのです。
また、従業員には
「必ず幸せになってください」
と朝礼で伝えるというのが感動的。
こんな社長、見たことない。
そんな社長自らの言葉で綴られた本書では
「商い=飽きない」でやりとおすことを
幾度も繰り返し、
アナログな客数・売上対照表など
惜しみなくノウハウが公開されています。
なんで近くにコンビニや大きなスーパーが
開店してるのに、さいちの売上が伸びるんだろう。
共栄共存も秘訣といいますが、この常識破りはわからない。
実際に行ってみたいお店です。
紙の本
タイトルに偽りあり
2010/12/10 19:04
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:生駒 貴弥登 - この投稿者のレビュー一覧を見る
残念ながら、サブタイトルに偽りありです。
「非常識な経営法」ですが、書かれている内容は「常識のある経営法」。
常識のある経営法を、馬鹿になって実行していることが、この本の著者の成功の理由です。
売れなくて悩んでいるから読む。それも良いでしょう。
それよりも、順調に売れている、素晴らしい経営者の方に購入頂きたい。
購入しても読まなくて良い。
困ったときに、あの本があったと思いだして読んで欲しい。
自身のぶれが致命傷になっていることに気が付きます。
投稿元:
レビューを見る
仙台市から車で30分、人口4700人の田舎町におはぎだけで平日は500個、土・日は10000個、多いときは20000個も売れる家族経営の小さなスーパーがある。看板商品のおはぎと惣菜を求めて遠くからの来店も多く(地元客は4割)、惣菜部門(おはぎ含む)の売上比率は、約5割(普通は10%)と常識をはるかに超える。その秘訣、ノウハウを求めて全国から視察・研修依頼が殺到し、その数述べ600社を超える。
「主婦の店・さいち」の代表者・佐藤啓二氏はその経緯と自身の商売の哲学を語る。
突然、地元温泉地を襲った大河ドラマブームが家業を圧迫し、業績が悪化、打開策を模索する中で、恩人となる人との数奇な出会いを得、支援を得ながら雑貨・食料品店からスーパーへと転身する。たまたま頂いたお客様の要望から惣菜の製造を始め、当初から味にこだわり、コツコツとレパートリーを増やし、そのおいしさが評判となっていく。
・「家庭の味」よりおいしい家庭の味を目指し、安心して食べていただけるように化学調味料や添加物は使わない。
・そのため日持ちしないので、その日に食べていただけない場合は、購入をお断りすることまある。
・全て手作りなので、量産できず、基本的には引き合いがあっても卸はしない。
・広告は出さない(これ以上増えても対応できないため出せない)。
・レシピ、マニュアルがない理由。
・従業員に幸せになってもらう。
・つくる姿勢を作る。
・仕入れの値段交渉はしない。共存共栄を目指す。
投稿元:
レビューを見る
・惣菜部門だけで日販100万円、50%
たとえ1品でも手まめにつくる
・スタッフのやる気を引き出す
きちんとした味が出ていなければ、スタッフにはっきりと言う
お客さまに「美味しかった」と言われたときは、作った本人を連れて行く
・レシピを排除する
口伝することで、反省が生まれる
他の人に教えることで、また伸びる
・ロスゼロの実現
ロスゼロ前提の原価率(60%)で、価格を抑える
従業員の「ロスを見込んでいる」という緩みを引き締める
・チラシの前面廃止
チラシの経費で利益が飛ぶ
従業員のきめ細かいサービスがなくなる
投稿元:
レビューを見る
「アナログ閻魔帳」のページに興味を持ち、「さいち」の雑誌コーナーに面見せでおいてあった本書を購入。
たぶん常務の息子さんから購入、「勉強させていただきます」「参考になれば」と会話ができた。
天気、気温、客数、売上以外の情報は捨てる閻魔帳に売れるシステムがあると見た!
投稿元:
レビューを見る
相手の立場に立って、相手の事を考えて仕事をする。
価格競争に巻き込まれず、品質で勝負。
「商い」は「飽きない」毎日新しいアイディアを生み出す努力を。
投稿元:
レビューを見る
私自身、この本を読むまで知らなかったのですが、仙台にとっても有名なお店があるそうで、 お彼岸には、2万個売れるそうな・・・・(80坪のスーパーで) 仙台 秋保温泉 「主婦の店 さいち」という小さなスーパーの経営者のお話。
投稿元:
レビューを見る
■商い
1.さいちの主力商品は、手作りのおはぎと惣菜である。これらは、「こんなおかずが食べたい」というお客の声に本物を作ることで応える、という一貫した姿勢から生まれた。
2.さいちでは、お客が買いたい惣菜が売り切れていた場合は、すぐに作って出す。手間はかかるが、こうしたまめな努力こそ小さな店のやるべきことであり、それが売り上げにつながる。
投稿元:
レビューを見る
本の内容及び読者レビューはアマゾンを参考にしてもらえればと思います。実に読みごたえがある本です。いつか、スーパー「さいち」に実際に行って経営者及び社員の方達を話しをしてみたいです。
投稿元:
レビューを見る
お客様を第一に考える姿勢。これが最も経営には大切。わかっていてもなかなかできることではありません。非常に感銘を受けました。取引先とも「共存共栄」しなければ、生き残れない。心無い価格競争は自分の首を絞めるだけですね。本当にすばらしい本だと思います。
投稿元:
レビューを見る
「安く農家さんから買って、問屋さんから値切って、人件費を抑えて、低価格で売る」という誰も幸せにならない売り方とは正反対の『共存共栄』がモットーのスーパーの話。読みづらいところもあったけれど、勉強になりました。
・結果を見せる→頼まれたことが今どういう状況か報告する
・小さな店にしかできないこと(奉仕の心)を忘れない
・「ただ売っているのでは絶対に売れないのです」
・ぐっすり寝て朝にアイデア→必ずメモする
投稿元:
レビューを見る
とても解かりやすく描かれている
まるで2時間ドラマを見ているような感じで
読んだ 身近でリアルな話なのでよかった
商売の基本が書かれていたように感じた
投稿元:
レビューを見る
藤本(2011.11)
ガモカンボイスにも推薦しましたが、シンプルですがブランディングのノウハウが詰まった一冊です。オススメ。
投稿元:
レビューを見る
秋保の温泉以外の目玉として、知る人ぞ知るスーパー「さいち」のおはぎ。
毎日のように行列ができ、すぐに売り切れるおはぎを始めとして、こだわり抜いた惣菜はリピーターを続出させているようで、そういう店づくりはいかにして行われたか、という事が書いております。
「売れ続ける理由」「非常識な経営法」なんて書いてますが、突飛なアイデアで楽して稼ごうという内容ではなく、芯は「努力に勝る秘訣はないですよ」というもの。
徹底したスタッフ教育やデータ分析が裏打ちしている事は明かされているのですが、とにかく、自分の信じたものをやり通すには、実をボロ雑巾にして、心無い批判があっても信念を曲げないことが大事ですよと。
結局のところ、そういった基礎に戻ってくる話になっておりました。
投稿元:
レビューを見る
仙台の山奥にありながら、全国からお客様がひっきりなしにやってくると言う
スーパーの経営のお話しです。
人口4700人の町の小さな店に、全国6000社超から視察研修依頼が殺到しているのだそうです。
家業を継いで、家族経営の中、非常にご苦労をされて、
努力をされて、経営をしてきたことが、痛々しいくらいに感じます。
業界では当たり前なのかもしれませんが、深夜1時半ころから、仕込みがスタートする。
睡眠時間もなく、おいしい惣菜をつくる姿は、感動です。
しかも、おはぎが、1日5000個、土日に10,000個、彼岸の中日には20,000個
売れると言うから、これもすごい。
そして、御客様も地元4割、地方から6割いらっしゃるという構成比も
どれだけ、求められているものを作っているかというのが
如実にわかります。
どん底から、ここまでくるプロセスが
社長始め、ご家族の人生の歴史のようで、
感動しました。
その中でも、「手書きの閻魔帳」と名付け
経営数値を毎日、手書きで20年以上もかきつづけているという
緻密な仕事ぶりも、この発展に寄与しているのだなあと
感じました。
ただ、サブタイトルの「非常識経営・・・」と言う言葉は、
内容をあたかも強調して気を引こうとしているようなフレーズで
残念ですね。。。 もう少し適切ないい方があってもいいような気がしました。
タイトルは別として、
是非一度、御邪魔してみたいと思うお店です。