紙の本
さすがイヤミスの女王!
2021/07/21 14:45
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投稿者:あおたいがー - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすがイヤミスの女王!
ゾッとするほどのどろどろ感がもはや気持ちよく思える。
少女漫画のファンクラブの幹部『青い六人会』の中年女性たちがお互いそれぞれの事情を抱えながらも現実から目をそらし、夢のようなお茶会に参加しているのだけど、だんだんほころびが見えて殺人事件に繋がっていく…。
ガブリエルがなんなのか後半まで気づけなかったのが悔しい!ところどころ違和感を覚えていたのに…。
ガブリエルのせいでおこってしまった事件なのか、もともと自分の中に破滅へ向かう火種が燻っていただけなのか。
みんな気持ち悪いのに、でも共感できるところもあって、そういうのが気持ち悪くて気持ちいい。
紙の本
誰が邪魔?
2018/09/19 18:42
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投稿者:akiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
「みんな邪魔」というのは最初につけたタイトルから変えたとのことだが、しっくりくるいいタイトルだと思う。視点人物が次々に変わっていくのだが、それぞれがお互いのことをどう思っているのか、実際はどんな人物なのか、見方が全く異なるので、人間とは恐ろしいものだ。
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殺人鬼フジコの次におもしろかった。
みんなをあっさり殺す動機がはっきりわからん・・・殺人鬼か?(笑)
ビバ!いかれたオタオバたち。
ただ更年期少女たちが抱えるさまざまな問題は、かなり共感できた。
現実から一時離れて、ネットにはまるのもわかる!!
個人的にはミレーユさんの章が一番好き。
母と子の共依存、おもしろい。
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『更年期少女』の文庫版
<あらすじ>
30年前に連載された原作・秋月美有里の未完漫画『青い瞳のジャンヌ』
そのファンクラブ”青い伝説”の幹事スタッフ・青い六人会の物語。
青い六人会メンバー
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HN:マルグリット(46歳)会のリーダー。家族不和と胃痛に苦しむ。
HN:シルビア(53歳)下世話なメタボ。嘘つき。借金苦。
HN:ジゼル(42歳)几帳面。夫と姑にイライラ。
HN:ミレーユ(49歳)ファンクラブ最古参。無職独身。親のスネカジリ。
HN:ガブリエル(32歳)脚本上手のアイドル的存在。温和。
HN:エミリー(41歳)会の新参者。絵が上手。夫がDV。
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いつものように青い六人会はレストランで食事を楽しみ
今度発行する会報でエミリーの絵をメインにしようという話に・・・
1.エミリーとシルビア
エミリーはシルビアと2人きりで会うことになり、そこでシルビアから
「あなたの画力を見込んで、今執筆中の『ジャンヌ』完結編を手伝ってほしい」
と言われる。
『ジャンヌ』の原作者はシルビアだった!と騙されたエミリーは
ファンクラブを退会し、シルビアに多額のお金を渡してしまう。
そのことを知ったエミリーの夫は激怒しシルビアの元へ
一方財産を失ったエミリーはネットカフェ難民に
そしてシルビアが、メッタ刺しの死体となって発見される。
2.ミレーユ
パチンコ好きのミレーユは定職につかず親のスネをカジって生きてきた。
父が亡くなり母の面倒は弟妹との話し合いでミレーユがすることに。
ある日ミレーユはパチンコで負けた腹いせに母に暴力を振るう。
母は寝たきりとなり年金生活になるがミレーユは家事もせずパチンコ三昧。
貯金は底をつき、青い六人会の会合にも参加もできなくなり
母にろくな食事も与えず、自業自得の部屋の悪臭と、金無しの生活で
ミレーユの精神は崩壊し、行方不明となる。
3.ジゼル
夫と姑に悩むジゼルは望まぬ妊娠をしてしまう。
高齢出産の恐怖とストレスでジゼルは情緒不安定の中
ホームで何者かにつき落とされ電車に轢かれて死亡する。
4.マルグリッド
先頃山中で発見された変死体がミレーユであったことが判明した。
マルグリッドの娘は『ジャンヌ』の記事を書いている雑誌記者の渡瀬や
ファンクラブの人たちから情報を収集し、これまでの事件の真相に気づく。
一方母のマルグリッドは会の運営、特にガブリエルに対する想いで
一層のストレスがたまり胃痛がピークとなり入院することに。
そして、たった3人となってしまった青い六人会に悲劇が起こる!
5.ガブリエル
全ての真実が明らかとなる・・・
<感想>
1つ1つの章が、それぞれのテーマで描かれるヒステリーの末路な短編で
それが1つの長編となっている大好きな構成で、飽きることなく面��かった。
叙述オチもキレイだし、語らずに隠された真実もイヤな感じでとても良かった。
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やっぱりうまいなぁ。…なんてかわいくない感想が読後一番に出てきた気持ちだったりするのは、結局読んでる私も性格悪いから?
すっかり真梨さんファンですが、今回も最後にしてやられました。意地悪く、本当に伏線が破綻していないかすぐに最初から読み直してしまった(やっぱり性格悪い)。
いやぁでも面白かった。
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・・・いやぁ、呆れるくらい非道い話(^^;)。
「更年期少女」というあからさまなタイトルの単行本を改題・文庫化したもの。
読んでいる最中に「うわぁ・・・」とか、「おいおい・・・」とかの言葉が思わず
口をついて出て来てしまう作品って、そうは無いと思う。
ただ、この作品に登場するえれぇ気色悪いオタクババアたちがあまりに哀れすぎて、
逆に読むのを止められない(^^;)。途中何度も「んなバカな・・・」とか思うのだけど、
何か単純なキッカケで自分もそうならないとも限らない。このババアたちとは同年代だし(^^;)。
巻末の解説によると、読んだ後にイヤ~な感じになるミステリーのことを、
イヤミスと言うらしい。とするならば、初期の湊かなえとこの人は、
間違い無くイヤミスの両巨頭。いや、湊かなえがかつてのパワーを失くした今、
真梨幸子女史が第一人者かもしれない。
イヤミス好きは必ず読むべし。ただし、万人向けとは思わんぞ、コレ(^^;)。
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殺人鬼フジコの衝動の著者の作品。またもや読み終わった後、胸やけするような内容。期待を裏切らない展開。
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実家帰りのために買った本。
なんでもよかったので、フジコで気にはなったがまだまだと思っていた
作者の本を購入。
さらっと読めるんだけど、やっぱりものたりない~~
桐野夏生くらい濃い怖さがほしい。。。
オチもまあまあ読めんだけどな~
孤虫症を読もうか悩み中。
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全員怖い。
ガブリエルー。
作品の紹介
池袋のフレンチレストランに集まったのは、往年の少女漫画『青い瞳のジャンヌ』をこよなく愛する”青い六人会”。噂話と妄想を楽しむ中年女性たちの会だったはずが、あるメンバーの失踪を機に正体を露にし始める。飛び交う嘘、姑息な罠、そして起こった惨殺事件。辛い現実から目を背け、ヒロインを夢見る彼女たち。その熱狂が加速する時、また新たな犠牲者が……。
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さいごの解説にもあるとおり、『イヤミスの百パーセント濃縮原液』その通り。
原液ってこんなに濃いのか…一気飲み(一気読み)できずに、ちょこちょこ休憩が必要だった。
そして、この原液の旨味にはまった。
ウマイ!!
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最近ハマっている真梨幸子の本。
少女漫画に陶酔するオバサン達。
また一人消えていくメンバー。
しかし筆者は人間の闇を描く上手いなー。
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面白い!
一気にグイグイ読んだ!!
すっかり真梨幸子氏のファンになってしまった。
真梨氏の書く日常の中にある歪んだ狂気はリアル。
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うーん、途中でなんとなく先が読めてしまった。出演者がたくさんいる割には誰にも感情移入できず。そして誰が誰だかわかりづらい。
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「オバサン」が集まったときの凄まじさを濃縮させた物語。
でもこのオバサンたちに関西弁を喋らせたら、きっともっと面白かったのに!と思ってしまった。
私個人の見解としては「関西のオバちゃんが世の中で一番下劣且つ最強な生き物である」と常々思っている。
でも憎めないと言うか、好きなんだよなぁ、関西のオバちゃん。
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少女漫画『青い瞳のジャンヌ』のファンクラブの運営メンバー「青い六人会」のメンバーのお話。
それぞれが抱えた問題が膨らんでいく。
等身大の不幸にありふれた悪意をこれでもかと絡めている。
女って不幸せな生き物だなあ。
物語としてはとても面白いのだけど、
そうとう読後感は悪い。
どんでん返しの要素について私は気づかなかったけど、
オチとしてはもう一段階欲しいところだなと。
せっかくの長編なのだし。
それぞれ登場人物の事情と崩壊が中心で、
『青い瞳のジャンヌ』は密接に関わってくるものの
他の登場人物との絡みが薄いため、
全体として単品のイメージ。
いやー人生楽しく生きたいものです。