投稿元:
レビューを見る
蝦夷の地にある黄金を欲しいがために侵略を謀る朝廷と
その侵略を阿弖流為を筆頭に阻止する歴史小説。
勇猛果敢な主人公阿弖流為に力添えをする部下というありふれた構図なんだけど、特に策士の母礼がやばい
ここまで計画通りに蝦夷無双が続くと現実離れしてやいないか?とも思わせる。
そして、好敵手とも幼馴染ともとれる坂上田村麻呂との好戦。
やばいわ。久々に涙線に語りかけられたわ。「泣いていいよ」って。
武士道とは違う、蝦夷の生き様とくとご覧あれってかんじ。文句なしすぎる面白さ!
圧倒的にもう一度読みたい。
【個人的豆知識メモ】
当時(奈良時代)は大仏を建設中?でどうやら大量の黄金が必要で
この黄金は中国から輸入してたらしい。それで朝廷は蝦夷の地で
発掘できることを発見し、蝦夷の地がターゲットになったのが事のはじまりらしい。
投稿元:
レビューを見る
初めて読んでから7、8年立っていますが、年1、2回読み返す本。
未だに涙してしまいます。
キャラクターが生き生きしていてかっこよくて、だからこそ最後が切ない。
男が惚れる男って凄く魅力的ですよね。
投稿元:
レビューを見る
・12/24 スケールが大きくすごいという本屋の推薦で思わず買ってしまった.本当は「炎立つ」でも読んで陸奥を思い出そうかと思っただけなんだけど、まあこっちも舞台が陸奥だってから、読んでみようと思う.
-------------------------------------------------------------------------------------
平成17年(2005年)
・1/4 再開.時々泣ける場面がある.男の友情というか同士の結束というか、命を賭けて相手を信頼するってなんか久し振りでかっこいい.この本を読んでる途中で年を越したわけだが、年末にとうとう終わりを告げられた.新しい自分にこれでどうしてもならないといけなくなった.
・1/7 読了.スケールはそこそこ大きくてなかなか読み応えがあるが、あまりに美化し過ぎかもしれない.でもまあ面白いには変わりないから続けて(下)も読みたい、まだ買ってないけど.
投稿元:
レビューを見る
読み終えた感想は、もっと早く読めば良かった。
坂上田村麻呂の事は、授業で習ったのに阿弖流為や母礼の事は全く知らなかった。歴史が歪められるのはよくあることだけど、できることなら真実を知りたいし、伝えて欲しい。
勝てば官軍。その陰の理不尽な現実を描いた物語。
己の意思を貫き、真っ直ぐに生きた強さ、切なさには心を揺さぶられる。
投稿元:
レビューを見る
坂上田村麻呂が出てる本が読みたい…と思って手にした本でしたが、いい意味で期待を裏切って頂いた!!
痛快な会話の数々は、明るく、希望や活気にあふれている。
蝦夷と呼ばれ、蔑まれた暗い話では決してない。
むしろ、こっちまで元気になるような話でした!
登場人物たちも、それぞれがとってもいい味を出してる!
剛の者、知の者…彼らは確かに生きて、戦っていたんだな…と
確かに『いたんだな』と不思議と感動を覚えました。
…私が東北出身者だからかな???
投稿元:
レビューを見る
何度読んでも泣きます・・・
熱い男達の物語。
ストーリーはシンプルだけど、それだけに素直に何度でも感動できます。あのセリフとか、あのシーンとか、思い出して胸がジーンとなります。
投稿元:
レビューを見る
真偽のほどはともかく、日本史の知らない一面。ボクが小・中学校の時は、歴史の授業に登場もしなかった人物。やはり日本は、民族の集合体なのだ。
投稿元:
レビューを見る
辺境の地に住み、朝廷から人として扱われてこなかった陸奥の民、蝦夷。彼らは小さな集落で生活をする民族で山々に散らばって平和に暮らしていた。しかし、蝦夷の地で金が取れる事を知った朝廷は目の色を変えて蝦夷の地を奪略しようと 戦いをしかけていた。
朝廷の下に従えていた蝦夷が謀反を起こした事をきっかけに、蝦夷と朝廷の戦い激化。
蝦夷は その一件より 一つに纏まり 朝廷の大群に立ち向かい、
朝廷軍は 身内を殺された事や威信にかけて 躍起になる。
リーダーとなるアテルイと よく頭のまわる策士の母礼の最強タッグを中心に 心強い仲間が増え、兵力も拡大していく蝦夷。
蝦夷と朝廷では兵力が1:5という差でも 奇襲策を用いて 対等に戦いのけるのである。
戦いのシーンはもちろん 母礼の策に躍らされる朝廷軍が また面白い。
てか 母礼かっこ良すぎだ。
歴史が苦手な私でも とても読みやすく、後編もとても楽しみになる作品
果たして 蝦夷の行方は!
投稿元:
レビューを見る
10年以上前に読んだことがあるのですが、細かな内容も忘れたので、
「風の陣」の続編という視点で読み直すことにしました。
「風の陣」の内容を受けて改めて読み直してみると、当時の陸奥の様子がよく分かりました。
発刊時は何も考えずに一つの作品として読んでましたが、
前半は結構唐突な展開になってたんだなぁと思いました。
前後の関係も分からないまま、鮮麻呂が反乱を起こし、
その手助けをアテルイが行うのですが、如何にも唐突に話がスタートしています。
「風の陣」を読んだ後だと、それがよく分かります。
この作品をまだ読んでおられない方は、まず「風の陣(全5篇)」を読んだ後に
読むことを強くオススメします。
物語の幅が全く違ってきますので。
投稿元:
レビューを見る
日本史の教科書には、征夷大将軍坂上田村麻呂、東北にて蝦夷の反乱を討伐。と、言葉短く記されている出来事を、討伐された蝦夷サイドから描いた歴史小説。勝者によって記されてきた歴史の中では、学び得ないマイノリティの戦いと、敗ける美学をしる。下巻ラスト数十頁は、ただただ泪かわ止まらない。このマップを見つつ読めば楽しさ倍増である。http://maps.google.co.jp/maps/ms?ie=UTF8&oe=UTF8&msa=0&msid=118345334638633105804.00047cb40d18737d7d0e1
投稿元:
レビューを見る
高橋克彦氏の陸奥三部作の1つで、蝦夷の指導者アテルイを主人公とした小説です。読んでみて、とにかく蝦夷の心意気に痺れました!蝦夷の力を結集して、中央から派遣された大軍を翻弄するという痛快さもさることながら、中央の横暴に対し、阿弖流為や母礼を中心として蝦夷の心を守ろうとする姿勢に共感しました。先に読んだ『天を衝く』も九戸政実が蝦夷の心をもって中央の大軍と渡り合う物語ですし、作者の東北に対する熱い想いが伝わってきますね。
読了日 2011年6月
投稿元:
レビューを見る
東北の蝦夷の英雄アテルイ(作中は漢字を当ててあるが、難しい)の若き日を描いて、ひじょうにカッコイイです。
東北は蝦夷の土地。
724年に多賀城が築かれ、鎮守府将軍が置かれるが、領土の境界線が引かれたまでのことだった。
ところが多賀城付近で黄金が発掘され、ちょうど東大寺で大仏建立にむかうところだったので、大きな魅力となる。
陸の奥に棲む蛮族と蔑んでいる蝦夷を、朝廷は威信をかけて征服しようとする。
が、自分たちの土地を守ろうとする蝦夷の熱意と知恵に翻弄され、この巻では、ほとんど負け続け…
もともと一つにまとまってはいなかった蝦夷。
胆沢の長の息子でまだ18歳だったアテルイが、朝廷深く入り込んだ人物・伊治公鮮麻呂(これはるのきみあざまろ)に将来を見込まれ、反乱を起こす契機となります。
頭の良い黒石の母礼(もれ)など、戦友との信頼が築かれていく様子に心温まります。
物部が蘇我に敗れて以来、奥地に暮らしていて、協力を申し出る。
物部氏は予想外に文明的な生活を営み、訪れたアテルイらも驚くことに。もともとアラハバキの神を信仰しているという共通点があったとは。鉄床の神さまなのだとか。
山奥に青年を集めて兵士を選び、弓や乗馬の訓練を重ね、向いている役を選ぶ。
戦いの行方も、勇壮。
この時代だと山川の自然を生かした騎馬と歩兵による戦いなので、一般人にもわかりやすいです。
大負けした朝廷側がいったん平和策に転じ、大伴家持を送り込む。
既に高齢で穏和な性格で、彼が赴任中は大きな争いは起こらないのだったが…
投稿元:
レビューを見る
面白い。
胆沢、伊治、東和、多賀城・・・、出てくる地名をネットで調べながら読んでいます。
位置関係が分かる古地図のようなものがあったらなぁ〜。
投稿元:
レビューを見る
高橋克彦「蝦夷3部作」の最高傑作。理不尽かつ圧倒的な力で抑えつけようとする中央の権力に対し、守るもののために立ち上がる滅びの美学。辺境と蔑まれながら、朝廷の興味から遠く、平和に暮らしていた蝦夷(エミシ)の民。黄金を求めて支配せんとする朝廷の大軍に民の希望を担って戦った英雄『阿弖流為アテルイ』の生涯。中央に対し戦いを挑み、蝦夷の心を守り戦い抜いた感動の名作。アテルイのように生きたいと思わせる作品。
投稿元:
レビューを見る
友情とは、友達とは・・・
少年期から青年期にかけて読んでもらいたい1冊です。
生涯を貫く友情の物語です。
幕末、戦国時代と歴史好きは多くいるが、鎌倉時代など触れる機会が少ないため、非常に新鮮であった。
個人的にはNHK大河ドラマの原作となりうる作品であると思う。