紙の本
平穏の中の悲しみ
2015/08/28 11:13
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
兄の神臣を復活させるため、印度神話の最高神・ヴィシュヌと契約し、全ての人の望みを叶える代わりに自分自身の存在を明け渡してしまった月読鎖々美。彼女のポジションには、月読日留女がおさまった。
ほとんどの人が鎖々美さんの存在を忘れてしまった中、邪神かがみや蝦怒川情雨は彼女の存在を忘れていない。鎖々美さんは兎の体を借りて、彼女たちのところに入り浸っている。そんなとき、邪神たまがクトゥルー神話を利用したテーブルトークRPGを立ち上げ、学園の生徒たちを取り込んでしまった。その影にはアラハバキの首領の姿が見え隠れ。そして、同じ様に取り込まれた鎖々美さんの前に、布津野弥火という女子生徒が現れる。
自分の存在を失った鎖々美さんは神々となってあたりを漂い、みんなが平和に暮らしている様子を眺めている。一方、彼女の代わりに神臣の妹ポジションを手に入れた日留女は、その暮らしに満足しながらも、どこか違和感を感じていた。そしてその違和感に付け込み、アラハバキが陰謀を逞しくする。
その陰謀の中心に据えられたのは、鎖々美さんとの仲を深めて来た情雨。彼女は悪として立派になり父親に褒められることと、鎖々美さんとの仲で育んだ心の間で揺れ動くことになる。彼女はどちらを選ぶのか?
そして今回の神話は、クトゥルー神話。一人の作家が生み出した物語が神々を生み、古来からの神話も巻き込んでグチャグチャになる。その至る先に訪れる世界は…。
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アニメ化おめでとう!漫画化もドラマCD化もすっ飛ばして、まさかアニメ化とは。制作会社は?放送局は?下手な作画で2局くらいしか放送されないくらいなら、いっそアニメにならない方がいいんだけど。有名になって色んな人が知ってくれればいいけど、不安だな~。続報を待つ。
日留女に身体を譲り、ふわふわとした神様として過ごす鎖々美さん。肉ちゃんの身体に入り、かがみや情雨ときゃっきゃうふふな触れ合いをする場面にニヤニヤした。その後は、シリアス展開。たまとアラハバキ首領のパパが作った、クトゥルー神話がベースで学園が舞台のTRPGに翻弄される。ふざけたシーンもあるけれど、基本はシリアスベース。最後のシーンより次巻もシリアスになりそう。うーん、いいんだけど、もっと日常系の小話を楽しみたいなぁ。
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今度はクトゥルー神話。前回少なかった感のあるささみとかがみの絡みが豊富だったので俺得。
多少は神話に詳しいつもりだったけどこの話はバンバン知らない話が出てくるので楽しいです。
そしてアニメ化!!かがみとの絡みをアニメで見れる!!合法ロリなつるぎにも期待。
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日本神話、ギリシャ神話、インド神話、ときて今回はクトゥルー神話。
1巻を読み始めたときはちょっと読みにくいかなぁとおもっていたけれど、巻を進めるたびにだんだん、じわじわボディーブローの用に面白くなってくる。今巻でとりあえず2部的な部分が完結しました。いよいよ3部ラスボス登場で、次巻への期待が高まります。
アニメ化も決定したようなので、今後も目がはなせない作品になりそうです。
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クトゥル好きなので、この巻は特に楽しめました。
SAN値の下がったささみさんサイテーだけど、サイコーです。
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全然ライトじゃないノベルだぜ。少年漫画的な青年漫画みたいな感じかな。
なかなか一筋縄ではいかないし一枚岩でもないしなんか真のラスボスさんはなんか究極体というか完全体になっちゃいそうだしもう勝ち目見えないし絶望的って感じだしどうなっちゃうのこれー!って感じ。
構成が上手だなぁ。
ネタの仕込みも上手い。
「平和な日常」へはまだまだ遠いですなぁ……。
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“否、それは奇妙に蠕動した地面から屹立した、無数の——触手だった。
蛸や烏賊のような、けれどそれにしても妙にでかい——人間の腕ほどのものから、丸太ほどのものまである。
先端に棘々がびっしりと生えたもの、繊毛に覆われたもの、無数のそれが縒りあわさったもの、得体のしれぬ粘液で濡れたもの……。
それらの触手に絡みつかれ、闇の奥ではわたしたちより先にこの悪夢じみた世界に迷いこんだのだろう生徒たちが、屍体のように吊りさげられて陳列されている……。
「触手プレイ、キター!」
つるぎが頭の悪いことを叫んだ。
「これだよ、これがなくちゃなクトゥルー神話は!さぁこい!待ってました!」
何でそんなに嬉しそうなの?馬鹿なの?死ぬの?
「やん、リアル触手なんて初めて見た——思ったより、その、太くて、こ、怖いよう……きゃ〜☆お兄ちゃんのえっちな触手でつるぎにいけない遊びを教えてぇええん♪♪♪」
真っ赤になって身悶えてるが、そんな場合かこれ。”[P.177]
クトゥルー神話とTRPG。
“「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!馬鹿!何が『頼まれたことは、果たせたと思います』だ!『ささみさんはもう、自分で立って歩けますよ』だ!」
『現代のトロイア戦争』の終幕で、お兄ちゃんが言ったことを、反芻して。
「ふざけんな!勝手にいなくならないでよ、ひとりで結論ださないでよ!わたしは、まだぜんぜん自立できない、だめで、未熟で——甘えたいよ!頼りたいよ、独りじゃ何もできないよ!だから、置いてかないでよ……寂しいよ!もっとお兄ちゃんと一緒にいたいよ!」
ずっと溜めこんでいた弱音を、ぜんぶ吐きだした。
がんばってがんばってがんばって、何もできなくて、失敗ばかりで、泣いてばかりで——でも、それじゃいけないって、努力して死にものぐるいで、でも苦しかったよ。
限界だよ。
もう、無理なんてしたくないよ。
「ごめんなさい、鎖々美さん」
お兄ちゃんは困ったように、素顔を晒したまま、つぶやいた。”[P.280]
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おぞましさという点では、シリーズでも屈指の巻かもしれない。特に最後のおぞましさは素晴らしく、展開も激動。続巻に期待が持てるところである。
ただ、個人的にはようやくスポットの当たった布津野弥火さんが本当にかわいそうな役どころで、普通に胸が痛かった。先々の巻で良い目を見られることに期待したい。
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邪神三姉妹 かがみ のペット うさぎと同化することが多い鎖々美。
日留女が気になりその場に留まっているが、
実は彼女、自分の過去を持ってない事に違和感を感じて
首領 という人と会うことに。
実はその首領は情雨のパパだったりする…
どんどんカオス化していく世界。
日留女は鎖々美のお兄ちゃんと同居中で。
スサノヲは希美と、交換日記中。
イザナミはスサノヲと未だ現世にいる。
そんな時、
一枚のチラシをGETする。
「邪神オリエンテーリング」と銘打っている。
実はコレ、たまが始めたことだった。
新キャラ 布都野火(ふつのみか)謎の後輩キャラ。
オリエンテーリングに参加させるのが弥火の役目。
実は彼女九十九神(つくもがみ)の「裁きのいかづちタケミカヅチ」。
つるぎと合流、情雨の姿を発見して。
かがみと合流するも、時間は逆行していく。
ところはプール場。
が、一変して漆黒の海、浜辺に变化。
「魔海の邪神クトゥルー」を見たために意識を飛ばされた鎖々美。
幼児化したつるぎ、首領と対峙する情雨、邪神3姉妹の力を結集して首領に挑むも海に飲まれるかがみ。
意識を取り戻した鎖々美の前にはお兄ちゃん。
そして日留女。
彼女は意識を「這い寄る混沌アバオ・アクー」によって過程を駆け上がり神格を高めた。
蝕まれる日留女。
禁忌の落とし子ヒルコ(お兄ちゃん)は
魔海と同化した淡島と同一視される事が多い。
アマテラスの前に作られた失敗作だ。
かがみの放った一撃が漆黒の闇に亀裂を入れて
ヴィシュヌ様登場。
イザナミの願いを叶える。根の国へと首領を運んでもらう。
通常の日常へと戻った(?)鎖々美達。
情雨と母親は月詠家の庭にテントを張って生活中。
邪神3姉妹は通常のアパートにて夕飯を作るかがみ。
待つつるぎとたま。
たまはUFOを呼ぶために今回のオリエンテーリングを企画したという。
夕焼けに空いっぱいのUFO。
その裏で起こっていたのはギリシアでの破壊行動。
この中心は日留女だったモノ。
補佐として付くのはマサカド。
さて、物語はどう展開するのか?
UFOまで登場して。
楽しみ、楽しみ。