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投稿者:H.N - この投稿者のレビュー一覧を見る
ダールをイメージすると毒のある寓話が思い浮かびますがこの短編集はその時代より少し前の飛行機乗りの話をまとめたものです。ほかの短編集とはやや趣が変わっているため期待を裏切るかも知れませんが、このころからやさしい文体は変わっていません。初期のころを知りたい人には良いのでは?
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WW2にて英空軍パイロット経験のある作者の短編集。戦闘機乗りの悪夢を優しい文体で綴った内容。一番好きなエピソードは“カティーナ”です。自分の子供と重なってしまい、泣いてしまいました。
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請求記号:933.7/ ダ
資料番号:011336955
飛行機乗りたちの本③
作者がイギリス空軍で従軍した経験を元に描かれた短編集です。
第二次世界大戦中の飛行士を主人公とした十編が収録されています。
「彼らは年をとらない」では戦死した飛行士たちが,それぞれの愛機で,最後の旅へ赴く場面が出てきます。
ちょっと不思議な飛行機乗りたちのお話です。
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サウンド文学館・パルナス
ダール「あなたに似た人」「この子だけは」永井淳:訳 古尾谷雅人:朗読
「あなたに似た人」
人が人を殺す事は、生きるために人以外の動物を殺すのとは違う。一人でも誰かを殺せば、それ以前には戻れない。人を殺す事を義務づけられた青年達の変貌。
「この子だけは」
たった一人の息子を戦場に送り出す母親の絶望。
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ロアルド・ダールってもっとエンターテイメント系の人かと勝手に思っていたので、たんたんとした語りがちょっと意外。プロペラ機で戦う飛行士の話なので、「紅の豚」を思い出したりしつつ読みました。
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「チャーリーとチョコレート工場」のロアルド・ダールが紡ぐ
第二次世界大戦を舞台にした飛行士たちのお話。
飛行士のプライドとか、かっこよさとか、
虚しさとか、絶望とか、使命感とか、ユーモアとか・・・
いろいろ混ざり合っている短編集でした。
彼らは、上からの命令ひとつで飛行機を飛ばし、
ドイツやイタリアと戦って自分が死んだり、
友人を亡くしたりします。
そうゆうことが、とてもあっさりと書かれています。
それがかえって不気味だったりもします。
短編のひとつ「彼らは年をとらない」は、
ジブリの「紅の豚」に出てくる雲の平原のエピソードに酷似。
こちらのほうが後味が苦い。
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短編の名手ロアルド・ダール。一番有名な短編集は「あなたに似た人」でしょう。ですが、『あなたに似た人』という短編は、短編集「あなたに似た人」には収録されていません。かわりに、「飛行士たちの話」に収録されているのです。
で、「飛行士たちの話」ですが、戦争中のパイロットの話です。
私が好きな3編は「番犬に注意」「カティーナ」「マダム・ロゼット」です。
詳しくは http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120309/1331262987
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2012 5/20読了。@kunimiyaくんに借りた。
@kunimiya本人が筑波大学春日食堂で開催された、ビブリオバトルでチャンプをとった本。その説明が面白そうだったので借りてきた。
第二次世界大戦当時の同盟国側の飛行士たちを描く、連作短編集。
著者は実際の元飛行士で、各短編もその体験談によるものとのこと。
当初はインタビューにする予定が、本人の文章が優れているということで書き下ろしになり、さらに後に著者は小説家に転じることになるのだとか。
同盟国側、と聞くと有利になってからの展開が思い浮かぶが、作中ではギリシア戦など雲のようなドイツ軍機に18機の既に古びた機体で挑む話など、絶望的なシチュエーションでの話が多い。
さらにむしろ有利になってからの方が、そこで死んだら無駄死になる・・・という恐怖が浮かぶようになるという話もあり、なるほどと納得させられもした。
特に印象的なのは@kunimiyaも紹介していた「彼らは年をとらない」(紅の豚中のある印象的なシーンの元ネタ)や、「カティーナ」という短編。
でもそのほかもどれもぐっと来るものがある・・・わりに、さらっと読める。
こういう話はいいな、と思った。
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第二次大戦中、英国空軍に従軍した飛行士の話。並びはほぼ時代順だろうか。
喜劇っぽい作品もあるが、全体的に戦死・負傷者を題材としているものが多いためダークな印象。とはいえ戦闘の描写も語り手の心中も淡々と語られるためか、そこまで悲惨な印象は受けない。それがかえって現実感を増しているかもしれない。
何れにせよ、読後に何とも言えない余韻が残る作品だった。
どうでもいいけど、カバーの戦闘機はドイツのフォッケウルフ190?
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『森博嗣のミステリィ工作室』から(紹介されていたのは『あなたに似た人』でしたが)。
森さんが『非常に影響を受けています』というだけあって、『スカイ・クロラ』を思い出す。
「カティーナ」が印象深い。