投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
本全体から見れば堕落論というよりはむしろ「坂口安吾が考えた事」としたほうがしっくり来る気がする。
文化は人であって、現存する物ではないとかいう考え方にはしびれさせられた!僕も堕落しないと
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
すごい。久しぶりに息をのんだ。
それが正しいか、正しくないか。そんなことではなく彼は自分の言葉を持っている。ただ吐き出す言葉ではなく、それを相手に伝える術として文章というものを持っている。
『堕落論』も好きだけど私的には『特攻隊に捧ぐ』が一番素晴らしかった。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
敗戦直後、ドン底だった日本人の状態を敢えて肯定して、「堕ちるとこまで堕ちればいいじゃん!」と叫んだ坂口安吾。
人間は堕落するものだし、それを防ごうと思ったってそうは行かないし、それならいっそ堕ちて堕ちて堕ちまくれば良い。
「堕ちる」ったって、「人は無限に堕ち切れるほど堅牢な精神に恵まれていない」から、そこまでいけば人間は本質的に再生するのさ!
と安吾は言う。
現代のニート諸君にも言って聞かせられる斬新さに溢れている安吾だが、戦後のぼろぼろだった頃の日本人にとっては非常に衝撃的で、活力の源となる論だったに違いない。
安吾が生きていたなら、今の日本をどう表現するだろうか?
「堕落しろ」とさえ言えなくなっちゃってたりして。あー怖い。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
高校のとき友人に無理やり 分かったんだか分からないんだかのまま読了して でもなんかそれが逆に印象として残った
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
彼の世界観はとても好きです。
昨日の敵は今日の友という甘さが、むしろ日本人に共有の感情だ。凡そ仇討にふさわしくない自分達であることを、恐らく多くの日本人が痛感しているに相違ない。長年月にわたって徹底的に憎み通すことすら不可能にちかく、せいぜい「食いつきそうな」眼付ぐらいが限界なのである。
模倣ではなく、発見だ。ゲーテがシェクスピアの作品に暗示を受けて自分の傑作を書きあげたように、個性を尊重する芸術に於てすら、模倣から発見への過程は最もしばしば行われる。インスピレーションは、多く模倣の精神から出発して、発見によって結実する。
人はあらゆる自由を許されたとき、自らの不可解な限定とその不自由さに気づくであろう。人間は永遠に自由では有り得ない。なぜなら人間は生きており、又死なねばならず、そして人間は考えるからだ。政治上の改革は一日にして行われるが、人間の変化はそうは行かない。遠くギリシャに発見され確立の一歩を踏みだした人性が、今日、どれほどの変化を示しているだろうか。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
脆弱だが可憐な人間を描く坂口安吾が好きだ。
薬物びたりで奔放な坂口で、なにを考えてるか分からない時も多いけどそれはそれでいい。
焼夷弾をみて偉大な破壊といってしまう感性。戦前、戦中、戦後の時代に生まれたかったとは思わないが、現代にはない倫理感、不自由さのなかに存在する美にあこがれる。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
生きよ、堕ちよ。何回読み返してるか分からない。心の一冊。
ただ、堕落を額面通りの意味で理解して欲しくない。堕落には真摯な人間らしさと覚悟がいる。収録されている「文学のふるさと」も良い。『そうして、最後に、むごたらしいこと、救いがないということ、それだけが、唯一の救いなのであります。モラルがないということ自体がモラルであると同じように、救いがないということ自体が救いであります。私は文学のふるさと、或いは人間のふるさとを、ここに見ます。
』禅問答ではない。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
最後の「不良少年とキリスト」で太宰治について書いている文が、まぁ自殺否定な訳だけれども、行間から著者坂口安吾の悲しさがこぼれてる、否、あふれてる気がした。気高い男は格好良いっす。生活のてきとー具合が笑えるのだけれども、逆に思考の真剣さは凄まじく、そのバランスが絶妙だと思う。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
漱石も、志賀直哉も、芥川も、
彼の毒舌にバッサリ斬られてコロッと転がる。
堕落は今でいうデトックスなのかも知れない。
ことばを変えて、彼の考え方があらゆる時代に遍在していることを
思うと面白い。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
14冊目。面接で本好き?って聞かれたので堕落論最高って答えてやった。実用書は読まないのって返された。マニュアル人間めが!
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
堕落したらええのです。コトバ一つ一つが重いのです。なくてはならない一冊、です。
「言葉には言葉の、音には音の、そしてまた色には色の、おのおの代用とは別な、もっと純粋な、絶対的な領域があるはずである。」
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
割と共感できる部分があった。
でも、結構過激なことも言う安吾さん。
もう2回は読む必要がありそうです。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
あはは、おもれー、
おもれーよ安吾!!
特にデカダン文学論あたり、最高でないか!!
詭弁、なんて知らないよ!
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
恋愛論が可愛らしいです。でも時代背景は戦争。「政治による救いなどは上皮だけの愚にもつかない物である。」
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
昔から「タイトルが上手いなぁ」って思ってた。
筋が通ってるんだが、通ってないんだが、よくわからないままに言いくるめられてしまう気迫?の一冊。
「一見立派な建物だが、いざフタを開けてみると畳が敷かれていない」っていうのを手に取るように実感できる。
今の時代なかなかお目にかかれない豪傑?とおしゃべりできる貴重な機会です。