紙の本
期待通り良い本
2017/08/24 21:19
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投稿者:ルイージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
流行りのビッグデータに関してなんだけど、その手法やマーケティングにおける活用方法など具体的に言及されていて、ビジネスに活かすプロセスがコンパクトにまとめられており、大変よく理解できました。これからデータサイエンスをビジネスに活用したいという人や、データサイエンティストになろうという人に、導入としてオススメできます。
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リアルからインタラクティブへ拡張した、ダイレクトマーケティングコミュニケーションの教科書という感じ。アメリカの授業では必ずプライバシーも同時に教えるので、同じく日経BP社から出ている「プライバシー・バイ・デザイン」などでカバーすると良いでしょう。
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昨年(2013年)の2月にハーバード・ビジネス・レビューにて、”データ・サイエンティストほど素敵な商売はない”と魅力的な仕事ということで紹介されてから、「ビックデータ分析」、「データ・サイエンティスト」というのが、IT業界のバズワードとして人気を博してきた(最近は少し落ち着いてきた感がありますが)。インターネットを中心にIT業界が活性化し、PCの高性能化はもとい、手持ちのモバイル端末でも高品位の処理が可能になってきた。LTEで通信も高速になり、ストレージも大容量化の時代、情報の通信&蓄積は技術革新とともに安価にもなりつつあります。
これだけ分析ブームでもありますが、ITの世界でももともとデータアナリストとか、システムアナリストと呼ばれる人は結構いたと思います。前者は広告や商品の効果測定とするリサーチ会社のイメージだし、後者はSIをする中でのコンサルタント的な立場で業務の分析などをしていたイメージです。その中で、”データ・サイエンティスト”が職業として出てきたのはなぜなのか? まず、この「データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」」では、そもそもサイエンティスト=(科学者)とつけるだけに、従来のアナリスト=(分析者)とは違う、「分析力」とは何なのかという言及があります。
分析をするだけではなく、それを実施することで何か変わるのか。そして変えたことでの変化量を常に計測することで、継続的な業務変革につなげていく。まさにプロセスを提案するだけではなく(ここまでだとサイエンティスト止まり)、プロセスを変革していくイノベータにならないと意味がないのかなと思います。
データの取り扱い方もそうですが、単純に数字や文字の並びを分析するだけでなく、その裏にどのような現象が潜んでいるかを知るというのは、僕自身、学生時代の卒業研究でやっていた材料研究やプラズマの物性研究に近いなと感じました。データとしては確かに数値で上がってくるんだけど、それは計測誤差なのか、想定している現象の外からくる雑音なのか、そもそもの想定とは全く違う現象がそこで起こっているのか、、数字1つでも正しさをとことん考え抜く、それが単に数字を整理するだけのアナリストと、複数要因を想定する「分析力」を持ったサイエンティストの違いなのだと思います。
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結論としては、読んでよかったです。前半が、正直あまりにも関わりのない分野の話をされたので、戸惑いましたが、最終章が本当に今、欲しい情報だったので、★4にしました。
コンテンツ屋をやっていたのですが、まず情報を取り、まとめ。どう情報を役立てていいのか、悩みだったので、興味を持って読みましたが、変化の早い市場の中での示唆があり、勉強になりました。
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昨日の社員総会で、CEOが説明していたチャートにあったキーワードだったので、買ってみた。
基本的にケーススタディ風な展開で構成されてる。
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ビッグデータではなく、簡単に入手可能なリトルデータを使って分析をするデータサイエンティスト。顧客へのアプローチ方法から予算管理、測定方法、その後の最適化と統計分析をビジネスの流れに沿って書いてあり非常に面白い。2013年上半期のビジネス書のベストセラーになりそうな気がする
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ターゲットにするべきは誰、そしてどのようなメッセージを送るべきか、様々なメディアや景気の動向の中で予算をどのようにコントロールするのか、そして何を測定してどのように最適化を図るのか、全ての答えはデータにあると説き、感や経験ではなくデータ判断するマーケティングひいてはこれからの経営を指南する。
ビッグデータ(魅力的な小さなデータ含む)をマーケティングそして経営に活用する指南書であるので、IT系の人が最初に読むビッグデータの本としてはお勧めしかねますが、これからの経営を俯瞰するにはとても勉強になります。
ちなみに、ビッグデータを使ったマーケティングのたとえ話で有名なビールと紙おむつの相関関係は創作であるとの衝撃的な事実にも言及しています。
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仕事でデータ分析を担当しており関心を持って手に取ってみた。この本では、各種データをマーケティングに生かす分析を「誰に」「何を」「どこで」「いくら」という軸とその測定・実行のプロセスに沿って「考え方」を解説してる。この本の邦題は『データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」』だが、原題の「SEXY LITTLE NUMBERS - How to Grow Your Business Using the Data You Already Have」の方が内容をイメージしやすい。カバーに「ビッグデータからチャンスをつかむ」という記載があるが、本の内容はビッグデータというよりも、既に社内にあるデータを分析して活用していく考え方が中心になっている。この本を読むために、数学の知識は不要で数式もほぼ出てこない、マーケター向けの本。
「考え方」が書かれた本だが、具体例が豊富でとてもイメージしやすかった。ビジネスに適用する具体的なイメージを持って読み進められる本だと思う。実際に第一章から、シスコのB2B顧客をバリュースペクトラムモデルというビジネスフレームワーク(顧客をシスコに対する支出・顧客内予算でのシスコの占有率で4象限に分解するフレームワーク)を使った、顧客のセグメント化のケーススタディから入る。また、最適化の章で触れられている、グーグルサイトオプティマイザーを用いたオバマ大統領のホームページの最適化事例も興味深い。
データ分析をビジネスに適用させるイメージを整理するために、生かせる本だと思う。ただ、この本を一通り読んで、マーケティング部門のマネージャがこの本を(理解せず)斜め読みして成果部分のみを強調して部下に丸投げすると部下は泣きを見るだろうなと感じた。この本に「考え方」は書かれているが、データ分析者が具体的にどのような技術を使って実現するかは書かれていないので、実務への適用にはもう一つハードルがある。
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実際のマーケティング戦略に基づいて、それぞれのステップ(ターゲティング、メッセージ、ロケーション、予算、測定、最適化)で判断を下すために、どのようにデータを分析し活用しているかということが内容の中心。データをビジネスにどう活かしていくかを知るための良書。
具体的な分析方法を知るというよりは、ビックデータと呼ばれるように今後扱うデータがより膨大になるなかで、それらをいかに有用に使えるかがキーとなってくることがわかる。
「アナリティクスの未来」の章では、ビックデータを使用しての分析が進み、そして分析の手法自体の自動化が進んだとき、データ分析をサポートする「技術者」もしくは分析結果をactionにつなげる「魔法使い」としてどちらのキャリアを進むかという点についても触れてある。
今度のキャリアを考えるうえでもとても役立った。
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難しいかなー、と構えて読み始めたらケーススタディが多く予想より読みやすかった。データに対するリテラシーを身につけるのに良い。
「データを使う」事が目的になってはいけない、と思わされた。
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途中で読むのをやめたので積読行きに。こういう海外での最新トレンド事情を翻訳された本に学びが少ないと感じるようになった気がする。これでは本質を取れず、自分が直面しているシチュエーションに応用できない。
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ノルマ読書。マーケティング面の分析の手順がまとまっている。仮説例や手法が書いてあってよい。技術者・マーケッター双方からの入門書。良い話も散見されるが、知ってる内容が多い分、分厚いので読むのが結構大変。原著名のSexy Little Numbersの方が好きかな。キャッチなワードを使っていない分、意味が良く伝わる。
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ビッグデータがバズワード化してる昨今において、「魅力的なリトルデータ」をキーワードに、分析の有用性や活用方法について実例を交えながら解説している本。
非常に読みやすい文体で翻訳されているので、要点は掴みやすいと思います。
数式は全くと言っていいほど出てこないので、基本的には文系の人向けのデータ活用の入門書としてオススメです。
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マーケティングを今自社が持っているデータから、どのように有効に行うか。アナリシス。
・特に固定電話など、成長が止まっている市場においては、財布内シェアの情報が不可欠になる。固定電話サービスの利用傾向を左右するのは主に、
・顧客企業が保有している電話回線の総数
・顧客企業がどの産業に属しているか
・企業内の地理的なばらつき(拠点が1カ所か、複数か)
である。
そこで、どこに営業の最大のチャンスが転がっているか割り出すために、次のような分析を行った。
まず顧客を1回線毎の請求料の大小でソートする。例えばレンタカー事業を営むA社が40回線所有していて、1ヶ月あたりの請求が合計3000ドルなら、1回線あたり75ドルを支出している。
次に地理的にA社に近く、業態が同じで1回線あたりの請求額が高い他社と比べる。同じ地域の上位の他レンタカー会社が1回線につき平均120ドル使っているとする。
そして、’1回線あたり120ドルがその地域の同業者で財布内シェアの100%を握っている’ものと考える(支出額が最も大きいので)。
1回線あたり75ドルのA社はまだ45ドルを競合他社の電話回線に使っているので、A社をターゲットにするのは、有意義だとの結論が出る。
・人々の感情を理解することに特化している企業として、他にボイスプリズムが挙げられる。彼らは人間の声の音波を分析する。誰かに10分ほど喋ってもらい、基準値となるベースラインを把握した後で、提示される様々な刺激物(この場合は広告)について語ってもらう。そしてその際の反応とベースラインとを比較し、興奮やストレス、喜び、怒りといった感情を明らかにするのだ。声は無意識下で何が起きているのかを理解するのに役立てることができる。何千人もの消費者の無意識に関するデータを集められる技術など、私はほかに見たことがない。
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本書は、無限ともいえるビッグデータではなく、身近なリトルデータの分析の可能性について、著者自身が扱った事例を交えながら説明している。一読してみて、やはり分析の核心は、仮説の設定と変数化につきると思った。どのデータ使い、どのような知見と価値を得るかを熟考することが重要だ。加えて、その価値を踏まえ何をすべきか考え、実行に移すことが大前提となっている。これが学術研究と実務上の企画の違いなのだろう。
扱われている事例はほとんどが企業だ。大学経営に直接直ちに応用は難しいが、データに依拠したマーケティングの考え方は参考になる、というより明らかな隔たりがあると感じた。近年の高等教育政策・大学経営の文脈では、IRの重要性が指摘される。どちらかというと、設置者を問わずその公共性に鑑み、アカウンタビリティの果たすための情報公開の延長線上で、機関内で情報を整理し、公開することが促進されている。もちろん、一部の先進的な大学では入学者選抜にその情報を活用している。他方、企業経営の文脈では、競合他社と差別化を図り、少しでも優位となるような行動様式を重視している。この本もその解説となっている。これら2つの文脈には、データ解析に対する基本的な動機の違いがあるようだ。公的な法人と私企業の違い以上に、組織経営へのアグレッシブさの有無ともいえるかもしれない。
商業化する大学やアカデミックキャピタリズムの流れは、アメリカの高等教育システムの影響を受け続ける日本にも到来していることは明らかだ。とすれば、本書のようなマーケティングの手法を大学経営に取り入れずに済むと言いきれない。一部の大学は既にプランニングセクションにこの手の仕事をさせているはずだ。
多くの大学職員は、ある大学の志願者増減の規定要因を確実に把握したいはずである。しかし、それは明確でない。本書は「需要はあいまいな世界」(P.25)であり、「無数に存在する原因が組みあわさった結果」(同)かと問いかける。需要を増やすために、既存の顧客データをセグメント化するところから出発している。これは大学経営にも適用できるはずだ。分析の枠組みはマトリクス表ないしクロス表となっている。消費者の動機、感情、ニーズに基づきグループ化・類型化することが先決とのことだ。意外に商品購入の際合理的判断をしていないとも書かれている。「思考」と「行動」に先だって「感情」(P.135)があるというわけだ。
類型化といえばクラスター分析(P.114)だ。個人的には修論でこれを使うので“手で”覚えていくことにする。テキストデータの分析(P.129)も同様。
マーケティング予算策定の15のアプローチ(P.185)は特に興味深く読んだ。1.直感と経験則、2.これまでの継続、3.売上額の一定割合、4.払えるだけの額、5.昨年度の利益の残り、6.粗利の一定割合、7.売上予測の一定割合、8.単位売上あたりの一定額、9.顧客/消費者一人あたりの一定額、10.競合他社の予算に合わせる、11.ブランドの市場シェアと「話題のシェア」を一致させる、12.限界収益、13.タスクアプローチ(要計量経済学)、14.モデリング、15.メディア影響力テストの15個だ。一大学が予算編成する際、これらの��ち、どれを使っているだろうか。多くは1ないし2だろう。バジェッティングとプランニングは表裏一体だということがここからもわかる。
ウェブ分析のツールとしてグーグルアナリティクス(P.253)が紹介されている。
http://www.google.com/intl/ja_jp/analytics/index.html
P.336のマーケティングの専門化も非常に刺激的だ。以下のように専門分化している。
ビジネスプランニング
・予算設定と配分
・ビジネスケース作成
・シナリオプランニング
オンラインメディア分析
・オンライン行動ターゲティング
・ソーシャルメディア分析
・オンラインメディア分析
・検索分析
計量経済学モデル
・キャンペーンパフォーマンス測定
・マーケティングミックス測定
・メディアミックスのモデル化
360度評価とレポーティング
・パフォーマンス報告
・ダッシュボード
ウェブ分析
・ウェブサイト報告
・テストと最適化
ターゲティング
・セグメント化
・予測モデル
定量的リサーチ
・追跡調査
・オンラインリサーチ