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投稿者:ナナカマド - この投稿者のレビュー一覧を見る
名作だと名高い小説なので期待しすぎたかもしれません。
古い作品だという事を差し引いても、
名作だとはちょっと・・・。
(ここから先、作品の内容に触れています)
いい年をした大人の主人公が、
10歳程度の幼い少女と「将来結婚したい」と考えているのが、
どうにも受け入れられません。
子供の頃から知っている少女が大人になってから、
「結婚したい」という感情が芽生えるのなら別に何とも思いませんが、
明らかに子供である相手に対してそう思うのは・・・気持ちの良い印象は持てません。
また、
表紙に猫の絵が大きく描かれていたり、
あらすじに猫の事が書かれているので、
「猫が活躍するお話なんだろうな」と思っていたら、
活躍どころかほとんど登場しない・・・。
読みやすい小説でしたし、
ハッピーエンドなのでしょうが、
私には読後感は悪かったです。
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あふれる愛が傑作を生む
二回目である。多くのSFファンが絶賛する作品であるが、ハードSF的にはさほどすばらしいものではない。ひとつのタイムパラドックスものだと考えればいいだろう。
SFであるがSF的でないという意味では、「アルジャーノンに花束を」のほうがはるかに感動ものである。
しかし、傑作であることは事実である。今回は少し長めにコメントしよう。
一言でいえば、SFとはなにを伝えるものかを再認識させてくれる作品であると思う。数々の伏線がはられており、それらが一気に氷解していく後半部分のスピード感は、さすがに一流のストーリーテラーである。コメントの寄せ集め式に感想を書こう。
■猫のピート
この作品の一番のポイントは猫牢であるのだが、私は猫が嫌いである。よってどうしてもそこに感情移入ができない。猫が好きな方々は、猫は主人公のペットとして認識されている。もちろんそうだ。
では、犬ではいけないのか?
いけないと私は思う。この作品のベースとなっている「タイムパラドック
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いろんなSF要素がやさしく混じり合っていてとても読みやすい
半ば投げやりでもしっかりとした計画に基づいて行動するダニィがかっこいい!
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ハイライン「夏への扉」
ナオキ君に勧めてもらった小説。「SF」というものが苦手な俺でも十分に楽しめる。とても爽やかなので小学生や中学生の時に読めたら良かったな。
p8
・彼は、その人間用のドアの、少なくともどれか一つが、夏に通じているという固い信念を持っていたのである。
p49
・ただ一筋に、他人に従う身になりたくなかったから、自分自身の主人でいたかったからだ。
p52
・その時の僕は、およそ男が女に血道をあげられる最高限度ののぼせ方をベルに対してしていたからである。
p53
・そのろはすでに、彼女のバストの寸法が僕の判断力に甚大な影響を及ぼしていたからだ。
p173
・法律が複雑になればなるほど、悪党どものつけいる隙も多くなるのだと。
p175
・といって、金を借りるということは、両手に煉瓦を縛り付けて泳ぐに等しい。そして、わずかな金というものは、百万ドルかえすより借りにくいものである。
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初めて読んだSF小説です。後半のストーリーにぐんぐん引き込まれました。上手いことパズルがカチッカチッとハマっていくような…。
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『護民官ペトロニウス』という、大仰な名前の付いた猫。
通称『ピート』。
飼い主ダンくんのボストンバッグに居座り、
ジンジャエールをこよなく愛する猫。
ちょっと暴れん坊だけど、
すべての猫と同じように独立心と限りない愛情をもった猫。
ピートは冬になると、
家なかに、夏につながっている扉があると信じて疑わない。
扉の一つ一つをチェックして夏への扉を探している。
夏への扉を探すのをけっしてあきらめようとはしなかった猫、ピート。
タイムトラベルや未来のロボットなどが出てきて「名作SF」の名を冠している本作だけれど、不思議とSF臭を感じない。SF初心者はもちろん、なによりすべての猫好きに読んでほしい一冊。
僕は中盤で「ピート!」と叫んでしました。
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猫SFの傑作、と言われている本作
でも猫が義体化したりエイリアンだったりするわけではない
時間旅行を主軸にすえたSFであり、30年という時間を越えた主人公の復讐劇でもある
復讐といっても暗い物語ではなく、さわやかな印象を感じる
読後感は良い
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自分が理解できていないだけであろうが、おかしいなとおもうところがあった。最後にコールドスリープしたときにその時代にいた主人公のコールドスリープはどうしたんだろう。
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古典SF。猫と時間旅行。芝居がかった言い回しに翻訳特有の固めの文章がとても好ましい。時間旅行という題材でこの作品より一歩踏み込んだ作品はいくらでもあるのだろうけど、面白さの源泉はここに十二分にあるように思いました。
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ハインラインの代表作、と断じて異論はあるまい。
著者の優しい眼差しを感じるロマンチックな一篇。
最初はジュブナイル版で読み、文庫版を読み直してみて、
ジュブナイル版のできの良さを再認識した。
この作品を著した同一人物が後に、
『宇宙の戦士』やら『悪徳なんかこわくない』等の
暴力的、退廃的と評される作品を書くことになろうとは。
ロボトミー手術、恐るべし。
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タイムトラベルものの名作。
最初に読んだのは30年も前のこと。当時一緒に読んで、感激しあった友人のことを思い出す。
その後何度も読み返したが、やはり良い。
「時をかける少女」を思い出すような、ライトな感じの作品で後味も良い。ステキな純愛ドラマに仕上がっています。
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小学校のときから好きな作品です。
「猫好き」のために書かれた作品なので、猫のピートがかわいくて仕方がありません。
人間味あふれるSF作品です。
新訳も読んでみたいです。
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これは…いい小説だ。
これまで読んだSF小説は、何か小難しくて正直おもしろいといえるものでなかったんだけど、夏への扉はそんな僕にでも単純明瞭な内容で、気軽に読めた。
だけじゃなく、随所に散りばめた伏線も綺麗に収め、凄くいい気持ちで読み終えることが出来た。読んでよかった。
「彼はいつまでたっても、ドアというドアを試せば、必ずそのひとつは夏に通じるという確信を、棄てようとはしないのだ」
心に響いた。
過去に固執していては未来は始まらない。
現在に未来に希望を持って行動した人間の活力溢れる物語。
それはすなわちSF小説というものがどうあるべきかを示しているようにもみえた。
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まずなんといってもタイトルが素敵すぎる!しびれました。
冷凍睡眠とタイムマシンを駆使した素敵なSF。色々凄すぎる。
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とにもかくにもめまぐるしく過去と未来が入れ替わります。
天才科学者であるダンは、会社を運営するパートナー兼友人であるマイルズとベルに裏切られ、ほとんどの財産を奪われた。直前に申し込んでいた冷凍睡眠によって三十年後、彼は再び目を覚ます。
普通の人なら泣き寝入りするか諦めるか、絶望するか、過酷すぎる選択肢はたくさんあったにもかかわらず、彼が全てにおいて成功できたのは、彼のあくなき探究心と、それへの努力、それから、未知のものへと飛び込む勇気だったんだろうな、と思わせてくれる作品。爽快。