電子書籍
これも暗い
2016/09/25 17:27
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投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る
ツリーで、中村文則の世界は閉塞感とあったのに納得。これも暗くて息苦しい。もう少し楽しく明るい感じのもののほうがいいかな。
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投稿者:狂人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中村さんの作品はすべて読んでいますが、この作品から印象が少し変わったかんじがします。エンターテイメント性が高まっている感じです。スリルのある展開にドキドキ。
紙の本
よくわからなかった
2015/11/04 18:13
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投稿者:くりんぐりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
芥川賞受賞作や、芥川賞を受賞した作家さんの作品はよくわからないものが多いのですが、この本もそうでした。なぜ評価がたかいのかわからない。
紙の本
月に1冊
2015/10/22 16:41
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
重くて切ないんだなあ。運命には逆らえない。気づかないのか、気づかないようにしているのか、世の中の至る所に不幸は渦巻いている。中村さんの著書を1冊読むと体力と気力が相当奪われる。もう読むまいと思う。でもまた本屋で探し違う作品を手に取ってしまう。なぜなんだろう。心の闇の部分がなにか共鳴するものを渇望しているからなのか。まあ、月に1冊くらいでいいな。中村さんは。
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タイトル通り、スリを生業にして生きている青年の話。
中村文則さんの小説はこれが2冊目だけど、この人の文体とこの内容は合っている気がする。「銃」より読みやすいのは意図的なのだろうか。
個人的にはかなり好き。
主人公の過去などバックボーンがあまり描かれていないので全体的に想像することでいろいろ補っていくタイプの話だと思うけれど、その空白も曖昧さも含めて肌なじみのよい作品だった。
主人公と少年のやりとりがいい。
続編が気になる。
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掏摸(すり)、書けない文字です。今でも生きている職業なのでしょうか?
と思いつつ、意外と一気に楽しんで読めた作品でした。
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硬質、モノクロ作品に接したような感触。
読み始めたら止まらなくなって、あっという間に読み終えてしまって、何だろう。もう少しこの物語の中に沈んでいたいような、でもこれ以上入り込むと戻って来られなくなるような。
掏摸師という、身近にはまずいない存在。一見人を寄せ付けないようでいて、本当は繋がりを求め止まない、不器用な感じも好ましかった。
その分ラストは痛かった…でもあの終わりだからこそ良かったのか。
兄妹編の王国、早く読まねば…という気分。
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空が低い世界なのかもしれない。鉛色雲に覆われた空。日陰の存在として生きてきた主人公。そして、闇に生きている人物との対決。
かけ離れた世界のはずなのに何か共感がある。
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限られた人物で織り成す物語はいつもの中村作品に通じるものだが、本作はより映像的というか、このまま映画にできそうな内容だ。
スリのプロが出会う人との物語。
売春をする母に生活のために万引きを強要される小学生やかつてのスリ仲間、政治家の生き死にすら掌握しているフィクサー的な人物がそれぞれ神話的な寓意を込めて語られる。
無駄なものを一切削ぎ落とした物語の構成も相変わらず見事だが、そろそろ分厚い本も読んでみたい。
それと主人公のキャラがいい加減被りまくってる気もするのでそれも含めて新機軸的な打ち出しをしてもいいのでは。
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相変わらず鬱々とした中村節も、本作はストーリーで読ませる内容なので一気に読めた。ダークヒーローものは面白い、終わり方も格好良かった。続編?的な王国、というのがあるらしいので読もうと思う。主人公と子供には救われて欲しいが、さてさて。
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神の視点というものを考える。それは全能の俯瞰ではないだろうか。そしてそれは創作に通じるものではないだろうか。
著者は自身の書き出す物語と人物に全能の俯瞰を覆されたいのではないかと、そんな風に読んだ。
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面白かったんだけど、物足りない。財布だとかをスッちゃう所とか、もっと読んでるこっちが罪悪感やら何とも言えない感情が湧きそうで湧かない。木崎からの支配に対する恐怖感、少年や、その母へ対する感情、なんだろう…そういった感情の不足さがモヤモヤしました。簡単に言うと、もっと後味悪い(良い意味で)作品だったら☆5だったのに。
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第4回大江健三郎賞。英訳 『The Thief』は、ウォール・ストリート・ジャーナル紙「2012年のベスト10小説」に選出。
東京を仕事場にする天才スリ師。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎。絶対的な存在/運命の下で動く個人・・・反社会的な内容ですが、残酷な運命の中で生きる個人の抵抗が描かれていました。他の作品と同様に、中村sanの普遍的な世界が広がっています。
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良くまとまった小説だとは思うものの、登場人物が全て月並みだという印象を拭えず、ドライな作品。これはかつてのハードボイルド小説を意識したものか?
主人公の天才スリ師と、彼の命運を支配する「最悪」の男、木崎との関係性において、なぜ木崎が「最悪」なのか、そもそも悪とは何なのか、という深みはなく、全てが状況の動くままに淡々と描かれている。根源的な問を描くことができる力量はあると思うのだけれど。
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綾野剛の本の好みなー...って興味で綾野剛オススメのこの本を読んでみました!こんなこと意識しつつ演技しとんか!と、垣間見えた気持ちです。
しかし、この主人公大好きです!自分ルール、生き方、仲間に対する意識、情、その情にイライラしていること、そして最後の....縛られていなかった運命。
自己満と笑われようが、主人公は木崎のノートの中には生きていない人だと思います。結局人は一人で考え、一人で生きてるんだから人生は自由なんです。木崎は運命を握ってたように言ってましたが、たとえ運命を操作しようとも、それに満足しようとも、それもただの自己満でしかないです。
掏摸の描写はドキドキします!