紙の本
短編も名手、クイーン
2017/04/09 21:05
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
1話当たり10ページ程度のクイーンの短編集。どれも読み易くクイズ的な感じでサクサクと読めます。いくつか英語の知識や、米・英の文化や歴史を知らへんかったら分かれへんやんっ!とかいうような謎もありましたが、さすが論理的思考で解決に導くエラリー。久々に読むクイーンもの、堪能しました!
紙の本
謎解きゲーム
2001/09/05 19:20
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投稿者:女王 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文庫本で数ページの作品が大半を占めるミステリー短編集。列車消失の謎を扱った「七月の雪つぶて」のような大掛かりなトリックを扱ったものもあるが、大部分は肩の凝らないパズルのような感じだ。
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今日は早稲田の古本屋で50円で買ったハヤカワ・ポケット・ミステリ・シリーズの『クイーン検察局』(エラリー・クイーン著、ハヤカワ・ポケット・ミステリ549)を読みました。昭和35年に出た本です。さっきアマゾンで検索してみましたが、絶版のようです。でも、50円で出ているところをみると珍しくはないようですね。
クイーンは小学生の高学年から中学生の頃、いくらか読みましたが、それ以来ですね。少し懐かしく思えました。この短編集はその謎解きにことばが関わるものが多くて、英語ネイティヴの人でない人にはちょっとおもしろ味が薄れてしまっているように思えます。そこら辺わかりやすく訳してありますが。「スプーナリズム」って知ってます? 「いやー、8月、「あ」つは「な」ついでんなー」といった言い間違えのことを言うそうです。それがトリックの種と言われてもピンとこないですねぇ。
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よくもまあ、これだけ短い話の中に本格テイストを詰め込めるもんだな、という印象。オチの出来はさておき、トータルで評価するとやっぱりクイーンは素晴らしい。パズラー好きには申し分のないラインナップ。内容は小粒ながら、実に巧く計算された舞台設定。構成もスムーズでラストの真相が違和感なく生かされている。この期に及んでもまだ「読者への挑戦」を挿入するかと感心するやら呆れるやら。個人的には『三人の寡婦』にオチに驚かされた。
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[恐喝課]『金は語る』
下宿屋を営むミセス・アルフレード。彼女の娘ルシアの出生の秘密に関する恐喝。3人の下宿人。イギリス人の元夫の関係。
[偽装課]『代理人の問題』
誘拐されたボクシングの挑戦者。試合までに取引を完了しなければ試合は無くなる。エラリーの接触した代理人。
[不可能犯罪課]『三人の寡婦』
富豪の出戻り娘二人ペネロピ、ライラと後妻フッド夫人の対立。毒を盛られた事が判明した夫人。ストレイク医師の宣言。毒殺された夫人。警戒中に毒を盛った謎。
[珍書課]『変り者の学部長』
言葉の使い方に厳格な学部長。シェークスピアを賛辞するベーコンの献辞を購入するための1万ドルの盗難。気を失う直前の学部長の言葉の謎。
[殺人課]『運転席』
フォア・ブラザーズ鉱山会社の社長ビックの死。ストリッパー出身の夫人の復讐。株を安く買い叩かれる兄弟たち。会合の日の惨劇。乗り付けた車のヒント。
[公園巡視課]『角砂糖』
殺害された強請屋クーニイ。握られた角砂糖。騎馬警察官のとらえた三人の容疑者。
[未解決事件課]『匿された金』
銀行強盗後仲間二人を裏切り金を隠したミューレン。ホテルでの逮捕、服役、出獄後、同じホテルで殺害される。ホテルの未使用のタオルに隠された秘密。
[横領課]『九官鳥』
九官鳥に遺産を残すと決めたアンドラス女史。彼女の財産を横領し続けた3人に対する告発。誰が彼女を殺害するのか?カードと刺し傷のヒント。
[自殺課]『名誉の問題』
イギリスのある女性のスキャンダルの手紙を取り戻すためにやってきたスコットランドヤードのバーク警部。犯人と接触後シェークスピアの言葉を遺言に自殺を遂げる。遺言に隠された秘密。
[強奪課]『ライツヴィルの強盗』
銀行からの運搬中に強奪されたアンス・ホイーラーの会社の給料。容疑者はアンスの義理の息子デル。デルの母親マミーの依頼。事件後5か月も放置された紙幣の謎。
[詐欺課]『あなたのお金を倍に』
「あなたのお金を倍に」をうたい文句に投資家を集めるグルース。しかし詐欺と見破ったエラリーに追い詰められ・・・。密室の中から消えたグルース。グルースの消失を発見した給仕のクロッカー。
[埋宝課]『守銭奴の黄金』
イーヴとバーナード医師に黄金を残し死んだマラーチ。しかしマラーチは黄金のありかを言う前にしんでしまった。マラーチの残したヒントから黄金のありかを推理するエラリー。
[魔術課]『七月の雪つぶて』
宝石強盗グレディの元愛人リズベット。彼を裏切り裁判で証言をしようとする。「雪つぶて号」によるリズベットの移動。駅と駅の間から消えた「雪つぶて号」
[偽相続人課]『タイムズ・スクェアの魔女』
「魔女」と呼ばれたウィチンガム。彼女の死後判明した遺産。彼女の甥に残される事となったが・・・。名乗り出た2人の相続人。何の質問もせずに偽物を見分けるエラリー。
[不正企業課]『賭博クラブ』
賭博クラブの会員に送り付けられた投資を誘う手紙。詐欺の匂いを嗅ぎつけたエラリー。送り付けられた封筒に隠された謎。
[死に際の伝言課]『GI物語』
ライツヴィルでの殺人事件「GI」と残されたダイイングメッセーシ。逮捕されたスミス一等兵。
[麻薬課]『黒い台帳』
麻薬の取引に関する情報の詰まった黒い台帳を運ぶエラリー。途中麻薬組織につかまり身体検査をされるが・・・。見つからない台帳の秘密。
[誘拐課]『消えた子供』
誘拐された8歳の少年。両親の不和。
2001年12月31日購入
2002年1月4日読了
2010年9月11日再読
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クイーンはよく「パズル」と言われるが、小説と言うよりはクイズに近いように思われる。一度読んでオチがわかると、もうおもしろくもなんともない。が、そのわりに何度も手にとってしまうのが不思議。安心感か。
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クイーンの短編というのは、とてもすばらしい作品がある一方で、本当につまらないものも結構ある。僕にとって、これは残念ながらはずれのほう。ミステリと言うよりもパズル、パズルと言うよりも謎々に近い。特に、日本の読者には全くぴんとこな鋳物もいくつかあったのが興ざめであった。
全体としてちょっとふざけ気味の文体にもなかなかなじめず、読んでいてイライラした。列車が消失する謎など、それなりに興味を引かれるものもあったのだけど、文体と書きぶりのおかげで、じっくりと心に残るものになってこない。残念である。