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投稿者:Yケン - この投稿者のレビュー一覧を見る
結論から言うと、私はバッドエンドはダメなのでこのドラマは久しぶりに見る後味の悪いものでした。結局どういうことだったのでしょう?タイムスリップして最後には現代に戻り、街並みが戦争で原爆投下を受けたようになっている。意味が分からない。終盤に現代でかかわっていた勝治さん演じるプロデューサーが糸を引いているかの匂わせがありましたが、最終的にどうだっかも分からず終い。大泉さんか亡くなる寸前お母さんが子供のころの姿で笑いながら通り過ぎて行く。気持ち悪いです。話の途中でも急に子供達が戦中の戦争が良いか悪いかとか考えない、ただお国のために死んでも構わない的な考えになって騒ぎ出す。これも気持ち悪い。とにかく後味の悪いドラマでした。
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ネタバレ注意
今まで読んだ戦争モノは過去の戦争の恐怖を伝えるものだった。この本もそうだと思って読んでいたらまさかの衝撃のラスト。
9条の改憲などが議論されている今の日本に必要な本だと思った。
特に改憲賛成派の人には必ず読んで欲しい。自分たちがやろうとしていることがどういう結末を導くのか、よく分かると思う。
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平和に暮らしていたテレビライターの家族が、昭和19年に突然タイムスリップし、戦時下を生きなければならなくなる。
敗戦や東京大空襲のことを知りながら、自分達のできることは何かを模索していく。
毎日の平凡に見える生活がどんなに幸せであるかに気づかされます。
ラスト。。。そうか!!
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この本が書かれた昭和50年代に暮らしていた家族が、昭和19年にタイムスリップする物語。戦時中の空気の中で、暮らしていく苦労が描かれているが、当時の風習や価値観がわかり興味深い。将来起こる事が分かっている家族が、昭和20年3月10日の東京大空襲を前にアクションを起すが、クライマックスに向かうシーンは手に汗握る。
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戦時中の日本にタイムスリップって言うから「ブラックアウト」の日本版?昭和56年にこんな作品があったの?と思いながら読んでみたら視点が全く違いました。
何と言うか終戦記念日前後に放送される特番ドラマの様。
主人公は昭和9年生まれで現在(昭和56年)には47歳、戦時中の記憶は幼いながらも残っている、それが戦後生まれの妻も含めて家族4人でタイムスリップ。生活環境が激変、主人公は覚えている限りの知識で家族をこの時代に馴染ませようとするが家族は徐々に崩壊していく。
東京大空襲の日付を知っている主人公は一人でも助けようと孤軍奮闘するが(ビラを撒き駅前で叫ぶ!)通行人にボコボコにされてしまう。
それを妻も子供達も冷めた目で見る。
家族の一体感は失われたまま大空襲の日を迎え、過去の歴史とは違う時間、場所で空襲が有り、なんと家族は全滅してしまう。
瀕死の主人公が顔を上げると遙か彼方に東京都心が見え、高層ビルの残骸と折れた東京タワーが見える?と言う寓話的なラストシーン。
読み応えは有りましたが重い、重~い話。平和な日本を実感します。
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この評価ですが。
正直に、面白いというより興味といったらわからないですが
戦時中の市民の生活はどうなのだろうと...
TVやドラマでは何となくみていたが。
戦後の家族が、戦時中にタイムスリップ?して
生活を始めるのだが...
淡々と読んでいき、淡々と親と子供の心理の変化は、考えずに入られなかった。特に子供達の心の変化は...心苦しい。
最後の解説には、巧くこの本の意義を表していて脱帽。
そして、世界的に平和な日本に感謝。
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容赦ないですね。
いや、『戦争中にタイムスリップした』物語とは言え、
どこかで何となくな平和的オチを期待してしまっていたんだと思います。
それこそ悲惨さを舐めている平和ボケだったのかもしれませんけど。どーせ小説だし・・・ってね。
まぁとは言え爆撃された未来が終幕になると予想できた人は少なかったんじゃなかろうかと思いますが。
うーん・・・面白かったんですけどね。
メッセージ性がそもそも重い題材に加え、ラストがまさかの結末である事から
どう受け止めていいのか自分の中でも理解できていない感じかな。今は。
ちょっと疑問点は残りますけどね。クリーニング屋の兄ちゃんっぽい将官とかさ。
あの人も歴史を跨いでしまって、新也君のように良くも悪くも順応したって事・・・
だとしても将官まで出世しているのには違和感があるし。
あ、現世は現世で生きつつ、もっと昔から過去でも生きていたと捉えると何とかなるかもしれませんね。
こういうSF的な要素と、平和ボケに対する題材的な警告がどう噛み合うのか、そこら辺に理解が及ばないですね。
主人公夫妻と敏夫の行動については、自分はちょっと同意できない。あくまでも性格の部分にもよるかもしれないけどね。
戦争を知っているからこそ少しでも被害を減らそうとするか、
知っているからこそ自分達だけでも必死に生き延びようとするか。
自分だったら間違いなく後者だと思うんですよね。
守るべき子供達も居るなら、尚更。
とにもかくにも目立つ事を避け続けるんじゃないかな、と。
逃げた先に何があるかは分からないですけど、
一度飛んだって事は戻る可能性だって頭にない訳ではないでしょうから。
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戦時中にタイムスリップしていたのは、すべて終わりの間際に見た夢なんじゃないかなと思った。
若い人から染まってゆくところはリアルで恐ろしい。
後味わるいけど、戦争はそれ以外なにもないでしょう。
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戦時中にタイムスリップした家族。
ラストは現代に戻るのかと思いきや、、
実はタイムスリップでもないような、
知った顔や、知り合いがいっぱい出てきたらもっと違う物語だったかな。
親も戦後生まれという時代に生まれ、
戦争は昔の話
な、自分たちにも比較的読みやすい。
本自体は作り話だけど、
戦争は本当にあったこと。怖い本。
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なんとなく再読。 ラストは良いし、文章は読みやすくそれなりに楽しめる。 ただ、全体としてはモヤモヤして仕方がない。 最初にしても最後にしても、せめてキッカケのようなものがあればなぁなどと思ったり。
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奥田英朗が好きな作家にあげていたので初めて山田太一の本を読んでみた
80年代初期の昔の作品だし読みにくいかなーって思ってたけど読みやすかった
家族4人とその昔の友達と息子が昭和56年から太平洋戦争末期の昭和19年にタイムスリップするっていうSFなストーリーだけど、内容はリアル
戦争の辛さが伝わってきた
最後解説を奥田英朗がかいてた
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もしも、今タイムスリップしたら?
今の記憶を持って過去に戻ったら、自分ならどうするだろうか?
誰しもが一度ならずとも思ったこと、想像したことあるだろう、もしもの話
この先の未来を知っていて、それでも自分は自分でいられるのか?
そして、これは本当に過去なのか?
それともーーー
SFと恐怖が見事に重なっている
ラストまで見逃せない
本閉じた後、自分ならどうするだろう?どうなるだろう?
と、考えたくなる余韻をくれる一冊です
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近い将来こうなるかもしれないという、過去を繰り返さないよう戦争の恐ろしさと普遍性を伝えて警鐘を鳴らしてくれる作品。こわい。SFって壮大すぎると少し苦手なんだけど、これは突飛もなくて非現実的なのにかなり現実味を帯びていてすっと話が入ってきた。感受性の扉を急いで閉めて逃げ続けなければ発狂してしまうような惨たらしいリアル。
世代を隔てる見えない溝が、あり得ない有事に晒されることによって浮き彫りになる。国に従い周りに合わせて鼓舞することによって、置かれた状況に抗わず溶け込みたいという願望。過去を変えようと非国民のように行動することで、責務を放棄して放蕩しているかのような肩身の狭い思いをする。
突如天地がひっくり返り、時代、世代がないまぜになり全てが引き込まれて近未来の風景が重く低くのしかかってくる。
途中引用された荷風の日記"およそ、このたびの開戦以来、民衆の心情ほど解しがたきはなし。多年生活せし職業をうばはれ、徴集せらるるもさして悲しまず、空襲近しといはれても、また、さらに驚き騒はがず"という記述の様子が過去現在未来においてありありと想像できる。
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実際に戦時を生きた作者だからこその描写がリアルで生々しかった。(個人的には銭湯のくだりが1番生々しく感じた。)
ラストの解釈に少し戸惑ったけど、伝えたいことは読み取れた気がしたので満足…!
あとがきにて山田さんが「アメリカが原爆を使用するまでに道徳的葛藤があった。使用したことには全く擁護は出来ないけれど、日本ももし原爆持ってたら絶対使ってたと思います。」と記載されていたのは色々考えさせられる…
反対というわけではなく、自分も同じ意見ではありつつ、アメリカの原爆使用について非難されるべきは「絶対に勝てる状況で使用した」という点で、これについてはどう考えてもおかしい。
同じ状況であれば日本は使ってなかったのでは…と思いたい…
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目覚めたらカーテンの外は戦時中だった…
戦争を知っている主人公は、自分の家を燃やし、空襲を受けない街を選び、妻子とリヤカーで逃げる。
戦後生まれの子どもは、思いがけず簡単に軍国主義に染まってしまう。
昭和56年から昭和19年にタイムスリップしていたはずが、実は…
なんとも恐ろしいストーリー。
知らない作品だったが、ブクログのランキングで見かけたことがきっかけで読んだ。
平和教育は、こういう本を読むのもいいのではないかと感じた。