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千里眼を持つ祖母、漫画家の母、平凡な私の話。こういう人生がギュッと詰め込まれた話大好物です。本当に面白かった。映画「風と共に去りぬ」「バリー・リンドン」
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サーガ的な所がよかった
特に先々代と先代のところが面白かったです
当代のミステリ部分もシンプルで結構好きです
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序盤はサンカに置き去られた千里眼娘と下々には得体のしれない地方の旧家がどう絡んでいくのか謎めいた展開に惹き込まれていくのだが、嫁入り後はそういった神秘性は消え去り、伝説の不良娘が伝説の漫画家になって燃え尽きて死ぬというまさに漫画のようなベタで出来過ぎた展開。終盤は一転してミステリーな展開となるがそれも中途半端で結局何がしたかったのか最後までよくわからない作品。
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いわゆる百年の孤独的世界。赤朽葉家は永遠に不滅であって侵すべからず。その「家」の歴史というものの素晴らしさと「人」の人生の平行線的接点の交叉がすごい。・・・とにかくすごい。親子というよりは親戚家族の有象無象の愛憎劇だったり、閉鎖空間の人間心理の惨さだったり、ミステリ的事件だったり、大体そんな感じ。千里眼・少女マンガ・特に何もない・・・のお話。
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「百年の孤独」を彷彿とさせる本でした。
私たちの今にはありえないのだけれど、人の日々の悲喜こもごもを表す手段が現実にももっとあったらこんな感じになるのだろう、というところが。
人の心の移ろいを言葉で残そうとすることに四苦八苦する日々に、ちょっと心をゆるめられる一冊でした。
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だめ。
すっごい読むのに時間がかかった
そして苦労した。
評判いいけどわたしには合わなかった
私の男とはまたちがう
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昭和初期から現代まで、三代の女たちのちょっと不思議な物語。
読み進めるうちに、どんどん文章に引き込まれる。
でも、なんだ。ミステリーじゃないのか。
そう思っていたら、最後の最後に立ちふさがる大きな謎。
「おおっ」と唸る久々の良作。
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これはミステリなのか。それは殺人者と題された第3章を読みはじめても疑問として残り読み終わった今でも謎のままだ。推理作家協会賞をとったことは帯に書いてあったしだいぶ前によんだ著者の読書日記でも触れられていたからわかっていたのだがミステリと呼んでいいのかは謎だ。もちろんこの謎ではなくこの物語にも謎はある。主人公の一人、千里眼の万葉が見た空飛ぶ男だ。しかしその謎はさして難しい謎ではない。ひとは普通、羽をもっていないからだ。謎解きはこの物語において第一ではない。著者がミステリ畑にいるからかレーベルの問題かとりあえずはミステリの形態を残してはいる。だがこれは謎解きミステリではなく万葉という一人の女の物語だ。万葉、毛毬、瞳子という女三代の物語だというが大いに暴れあっけなく死んだ二代目毛毬の物語がごっそり抜けてスピンオフになっている影響で第一章の主役、万葉の存在がどんどん影のように薄くなりながらもやはり主役の顔で君臨している。あるいは、赤朽葉という万葉を抱いて侵食した家の異様さが衰退とともに何者でもないただの家へと変わりつつもまたたしかに存在しこの物語を語る、語らせる核となっている。これは万葉の物語であり、彼女をのみ込んだ家の長い神話が人間の話へと変わる物語だ。やはりミステリではない。いや、ミステリだろうがそうでなかろうがそんなことはどうでもいい。女三代記、これをなんだかんだで最後の最後まで読者を牽引して読ませた著者の筆力がすべてだ。ばっさり別の話を一本作るほど削っても読ませる力はすごい。
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むかーし読んだ「百年の孤独」を思い出した。あれより読みやすいのは言うまでもない。
とにかく「物語」の力があり、グイグイ読ませる(久々に電車で読んでて乗り過ごしてしまった)。鳥取の旧家と製鉄工場という舞台設定が実に魅力的。ミステリアスな人物が多くでてきて興味を惹かれるが、いずれもあっさり退場させて尻すぼみになってしまうところが残念ではある。
最後にミステリ的仕掛けがるけど、さほど大したことないので、三代目の女性の成長物語として素直に締めくくったほうが良いかとも思った。
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最初は舞台設定と年代が噛み合ってないような気がしたんだけど、毛毬のあたりはピッタリかと。
ストーリー性というより主人公の三世代の女性が生き抜く時代を現実の世相をあわせて描いた作品です。
私はとても面白かったですが、好みが分かれるかな。
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赤朽葉家の旧家に生きる
終戦後から現代に至る三代の女たちを描いた話。
小説だけど、少女漫画みたいに気構えなく読める。
まず、登場人物が魅力的。
千里眼の万葉とじゃじゃ馬の毛毬。
シャバイぜ!って口に出していいたくなる。
爽快にページをめくるので読み終わるまであっという間。
ただ、三部の謎解きは蛇足だと思った。
とってつけたようなビューティフルワールド。って言葉に
ちょっと醒めたりしたけど、トータル的には凄く面白かった。
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鳥取県紅緑村に構えるお屋敷、赤朽葉家の女3代の物語。
村の描写や現実の流れ(オイルショック、バブル崩壊、家庭崩壊など)、人物の描写台詞すべてがばちっとはまった感じ。
昔のジブリ映画観てるような感覚だった。
物語の強さや現代の物語のお役目など、読みながら考えたこともたくさんあった。
物語のための物語といったおもむき。
桜庭一樹は少女向け短編よりも「私の男」とか「赤朽葉~」みたいな濃厚な長編がいいな。
暗さを持たせずに惹きこむ感じも良かったと思います。
語り手である現代の瞳子の空虚な感じが暗いといえば暗いが時代背景とのバランスが取れてると思いました。
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島根の山奥の、とある女系の本家の血を引く最後の一人なので、小説の設定にかなり興味がありました。
この小説の舞台は鳥取だけれど、同じ山陰で、近いですものね。
それに、日本推理作家協会賞を受賞していますし。そんな訳で、文庫化されると割とすぐに読み始めました。
三部構成になっていて、第一部では、赤朽葉の千里眼奥様と呼ばれた祖母・万葉の話、第二部では、伝説のレディースヘッドにして、後に有名漫画家となった母・毛毬の話、そして、第三部では、まだ若く、何者でもない、「わたし」・瞳子の話。
しかし、語り手は一貫して、瞳子です。
万葉は元々は、土地の人に「辺境の人」、民俗学者には「サンカ」と呼ばれる山の民だったのですが、ごく幼い頃、里に一人置き去りにされ、若夫婦に拾われて育てられました。
この万葉には、未来や、見えない筈の遠くのものまで見えたりする不思議な力があり、彼女に何かの縁を感じた赤朽葉タツに、息子の嫁に、と迎えられます。
万葉が持つ不思議な力以外にも、様々な奇妙な現象や、その土地の持つ力のようなものが描かれていて、全体の雰囲気は、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』のような感じでした。
三代にわたる年月が語られる訳ですが、単に家族の事だけではなく、当時の社会の事等もあわせて書かれているので、戦後史といった趣もあります。
万葉は息を引き取る直前、孫の瞳子に、人を殺したことがある、と告白します。そこで、瞳子は様々な人に話を聞いたりしながら、そして、彼女自身が受け継いだ血の力によって、死んだのは誰なのか、を調べて行きます。
その結果は、推理がメインの小説程衝撃的でもないので、推理、という部分に関しては、正直、読後はやや物足りない感じがしました。
でも、少し経つと、じわじわと、良いなぁ、と思えてきました。
あぁ、こういうのも良いなぁ。
推理以外の、土地の力や、たたらの赤い魂、血を受け継ぐと言う事、そういう辺りの描かれ方は、すぅっと体に馴染みました。
語られる年月が長いので、登場人物もかなり多いです。
その中で、特に私が好きなのは、万葉とみどりの友情と、万葉とタツの関係。後、豊寿が凄く好きです。
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万葉、毛毬、瞳子。旧家赤朽葉家に生きた三代の女たちの物語。
桜庭一樹さんの描く世界は本当に美しい。
文章ひとつを取ってもため息が出るくらいだ。
特に万葉の世界はどこか空想的で、体が宙を舞う感覚におそわれた。
それに比べ、毛毬と瞳子の世界が妙に現実じみていて、どこか違和感を感じた。
その違和感のせいか、ラストはありきたりな話のように思いながらも、今までにない切なさを感じるという、複雑な気持ちになった。
空想が当然で現実がおかしい。
この話はそんな物語なのかもしれない。
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桜庭一樹さんとの出会いの作品です。
正直、他の作品には魅かれなかったのですが、なぜかこの作品には興味が書き立てられ読み始めました。
高度経済成長、バブル崩壊を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる3代の女たち(千里眼の祖母、漫画家の母、ニートのわたし)、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の血脈を鮮やかに描き上げた壮大なお話です。