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紙の本
柴門ふみというだけで買い求めてしまう自分がいる
2012/02/05 22:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
もう30年くらいになるのだけれど、初期作品『P.S.元気です、俊平』にある種の衝撃を受けてから、どうしても柴門ふみの作品からは目を離すことができなくなった。当時私は俊平君より少し歳下だったのだが、そこに描かれている俊平君たちの姿、行動、考え方の多くに、それこそ「共感」できるところが多く、私にとっては俊平君はある意味リアルだった。だからそれからずっと柴門作品を追いかけていた。『東京ラブストーリー』も『同級生』も『あすなろ白書』も、今でも私の蔵書になっている。
そして、きっとそのリアルさは時代のものだったのだろう。だから柴門作品の多くがテレビドラマ化されたのだし、ヒットしたし、社会現象と言えるほどのものもあったのだろう。90年代の勢いはないものの、最近でもテレビドラマになるところをみると、まだまだリアルなのかもしれない。
それが何年も前から私の中ではリアルさを失ってきていたのだった。探偵社の話だったり、テレビ局の話だったり、京都が舞台になっていたり、自分とはあまり近くない話なのかと思ったりもしていたが、そうとばかりも言えない。何となく登場人物がパターン化されてきているようにも思えていた。俊平君からあとのキャラクターが、ある時までは自分と同じように成長(?)していたのが、どこかからそうでなくなってしまったように思えていたのだ。
そう思っていながらこうして新刊が出ると、今度こそは俊平君の時のようなリアルさを感じさせてくれるのではないかと思って、また手に取ってしまう。
今回は中学の同級生が40歳になって恋愛模様あるいは恋愛そのものを描くというものらしい。何分まだ第1巻なので、結論めいたことを言えないのが歯がゆいが、40代の恋愛って以前にも描いてなかったっけ。ちなみに、今回の登場人物たちは私より10歳ほど歳下になってしまっている。 私にも40歳の時はあったが、もう少し昔になってしまって、リアルとは言いにくいところもある。
主要な登場人物は4人。中学の時に少しつきあっていた2人と、当時女子から持てていたという男、まじめそうで学級委員をしていた女。柴門マンガのいつものパターンと言えば言えそうなキャラクターにも見えるが、40歳らしさが出ていると言えるのだろうか。今時の40歳というのはこんなもんなのか。これもまた第1巻だけでは少々微妙だ。
マンガなのである程度ご都合主義のようにみえるところは仕方ないにしても、またあのリアルさを感じさせてくれないかと期待しながら次を待ちたい。私にとっては、柴門マンガは自分たち世代のことを描いているマンガなのだから。
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