紙の本
ただ、好きで好きで
2011/05/18 05:59
19人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:maruma - この投稿者のレビュー一覧を見る
本を読むこと、ごはんを食べること。
私の土台になっている、とても大切な時間。
両方ともひとりでも出来ること。
でも、本を読んだ後に感想を話し合ったり
ごはんを食べる時に心許せるひととあれこれ話しあったりできたら
楽しさはきっと何倍にもなる。
両親を事故で亡くした小川悠(はるか)は高校に進学せず
コンビニエンスストアでアルバイトをしながらひとりで暮らしている。
しんどい時、悲しいことがあった時
悠は甘いお菓子に手を伸ばす。
それはキャンディや一口サイズのチョコレート、クッキー。
そうやって気持ちを満たしてきた悠に変化が訪れる。
満月の夜、月に見惚れているうちに車道にはみ出して歩いてしまい
悠は車に轢かれそうになる。
その車を運転していたのは弁護士の浅羽涼生。
おわびに、と強引に車に乗せられ連れていかれたのはラーメン屋。
それ以来、二人は金曜日に待ち合わせて夕食を食べに行くようになる。
料亭でのおせち料理、焼肉、ふぐ、窯で焼くピザ。
緊張して殆ど口をきけなかった悠に浅羽は鷹揚で優しかった。
おいしいものを食べる時間を共にするうちに悠は心を開いていく。
小さなチョコレート。
鮭とおかかのおにぎり、チーズ風味のスナック菓子、
チョコクリームが挟まったパン、キャラメルと蜂蜜色のキャンディ。
いつも御馳走になりっぱなしの浅羽に悠がバイト代から選んだ好きなもの。
それはとてもささやかなものばかり。
でも、気持ちのいっぱい詰まった贈り物。
一人の時、二人の時。
食べる描写に気持ちがあふれている。
この二人は仕事も年齢も全然違うので、普段の生活も重ならない。
重ならないからこそ、二人だけで過ごす時間の描写が繰り返されていく。
余計なものが殆ど混ざらないお話。
だからこそ、本の世界に浸れるのかもしれない。
このお話を好き過ぎて、ちゃんと表現できたか少々不安だったりする。
だから、本を読んで二人に出会ってもらえたら・・・と切実に思うのだ。
電子書籍
甘いもの
2013/11/21 20:35
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
悲しく辛いときに甘い小さなお菓子を大事に食べる…ささやかすぎるけど彼には最高の慰め。小さな子供のようだけどなんだか分かる気がする。おかしの描写が綺麗でキラキラした文章に癒されました。これを読んで以来、わたしもポッケに飴玉を仕込むようになりました。
電子書籍
久々に涙しながら読んでしまった…
2023/05/21 01:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コリラックマ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても綺麗で、でも切なくて、本気で涙しながら読みました。
悠は両親を亡くして天涯孤独の身の上。そんな悠と出逢った弁護士の浅羽。
2人が静かに愛を育んでいく中で因縁というか、昔浅羽がした事と悠が密かに繋がっていて、それが浅羽にブレーキをかけて、2人がすれ違っていくお話でした。
悠がとにかく純真で素直でいい子なので、読みながら「私は汚れてるわ…」と思い返したりしてしまうくらいなのですが、浅羽もそんな悠に骨抜きにされてます。幸せになってほしいと切に思うくらい綺麗な心。
悠の、寂しいと甘いものを食べる…という行動がとても切なくて、お話を通して「月」が要所要所で凛とした透明感を醸し出す素敵なお話でした。
「私を月に連れて行って」と「月」がキーワード。
キュンキュンしながら読むと、心が洗われると思います。
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弁護士・浅羽×天涯孤独の15歳・悠
地位のある大人と15歳って~~~。
モラルはどこへ行った!!。私が親だったら、相手の男絞めてやる~!!
なんだけど、萌た。
悠が一生懸命で健気。切ない感じですら可愛い。
浅羽が関係した過去の出来事はこじつけ感あって、もっと自然な形にはできなかったのかと思う。
挿絵ばっちり☆雰囲気GOOD。
浅羽は、もう少し凛々しくてもよかったかな?
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ほんわかした表紙のイラストに見惚れて購入♪
ストーリーはまぁまぁよかったかな…?
この本は恋人になるまでを描いたストーリと
恋人になった後のいろいろ擦れ違い生じる二本立て。
受けの悠くんは可愛くて一生懸命で個人的には好きなタイプの受けの子でした。
攻めの浅羽さんも20代後半の大人な感じでいい感じ。
まぁ…早い話が、、、、歳の差カプ萌え!!(いつもの事ながら)
それにしても悠くんの生い立ちと言うか…
ちょっと容赦ないですよねー。
両親を事故で亡くして、親戚の家に預けられるも
悪徳弁護士に騙されて見に覚えのない金を払わせられ
仕舞いには高校にも行けずに自活…。
はわわわわわ。こういう展開嫌いじゃない(なぬっ!?)
そういうピンチに颯爽と現れるのが大人ってもんだ!
でも浅羽さん…始めはマジでこいつ何者っ?と思った。
なんか適当に言い訳がましく拉致したみたい…
じゃないけど、なんかこう怪しい誘拐犯みたくね??
と思ってしまうのはあたしの心が狭いから??(苦笑)
週に一度の一緒の食事って言うのもなんかミステリアス。
それなのに…コンビにでの悠くんの扱い酷すぎてかわいそう。
なんだろう?人一倍頑張るいい子だから報われないっぷりが…
可哀想すぎて…(涙)
一生懸命ひた隠そうとする悠を温かく包み込むような浅羽さんの
大人な魅力は歳の差あってのもの!
うはー!たまらんね!!
なんかこう…実は過去に浅羽さんは悠を騙した悪徳弁護士の
下で働いてたとかで、その罪悪感からか偶然見かけた悠を
助けて上げたいみたいな罪悪感から始まった関係っぽかったけど
一緒にいるうちに惹かれ始めて…みたいな感じだったようです。
浅羽さんの家に住み始めて悠くんは幸せそうだし…
実は余裕があるように見せかけて、余裕のない浅羽さんのギャップがよかったです。
恋人後の展開ストーリーは浅羽さんの友人と言う吉住さんが
かなりいいキャラしてて、二人の間にいい具合に茶々を
入れる感じで、さらに余裕のない浅羽さんがちょっと可愛かったです。
うーん。余裕のない感じのギャップはきらいじゃないのですが…
もうちょっと浅羽さんにはどーんと構えていて欲しかったという
ちょっとした希望があったので星はマイナス。
ストーリー展開は読めたけど、嫌いじゃない。
文章も読みやすくてキャラもいい感じだったので好きな本です。
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良かった!☆4.5
テクノさんのイラストに惹かれて読みましたが、作品とマッチしていてとっても良かったです!
とにかく受けが可愛くて可愛くて…
攻めも好きなタイプでした
最後のSSも良かったです
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今回のカップルは、年の差13歳。
しかも攻様は弁護士……わりと理性の箍が外れにくい硬派です。
なんといっても、健気です、この受さん。
攻様が好きで好きで好きで好きで好きでもうしかたないってのが、体中からだだ漏れ。
そのだだ漏れ具合が、腐女子の萌えを擽ります。
攻様に嫌われたくなくて一生懸命で、我儘言わないように、色々我慢して、我慢して、そして爆発した時にはちょっと目頭が……。
どうしてセックスしてくれないのか
なんて恥ずかしい悩みで、もんもんとしてるとかね。
その辺の強姦まがいを平気でするBL攻様に、爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいですね。
しかも、この攻様、必死でえっちしてくれないと訴えてくる受さんに、『その話はもうおしまいにしよう』よ逃げまでうちます。
BL攻様としては、ヘタレを通り越して仏ですよ。
あんたは悟りでもひらいてんのか、と腐女子のツッコミ満載です。
まぁ、それにも理由があるわけですが、とにかく純愛です。
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20代にしては達観しすぎている弁護士さま…受けちゃんがあまりに子供なせいなのでしょうか。挿絵のせいもあり、幼過ぎるので仕方ないのか、という感じではありますが。可愛いというより可哀想が先にたつのですがやっぱり読み返すから☆が4つです
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弁護士攻め。 苦学生の健気受けがかわいすぎる。
寂しいと甘いものを食べてしまう、天涯孤独な受け。両想いで同居するようになって、ある時距離ができてしまうのですが、その時、禁止されてたお菓子の包装紙を必死に隠そうとする姿は思わず抱き締めたい保護欲にかられました。
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なにしろ可愛いからなぁ受けが。
大事に思うあまり距離を置いてみたり目隠しをしたり・・・受けが可愛いからといってそれはかわいそう過ぎるだろうよ、攻め様よw
16にしたらちょっと純粋無垢過ぎる気もしないわけではないが、この雰囲気は大好き。
ただ、
読んでる途中でプリンやらチョコやらココアやらやたらと甘いものが欲しくなるのが難点の本w
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天涯孤独の少年・悠は、偶然知り合った弁護士・浅羽と週に1回一緒に食事をする約束をしていた。彼を好きになってしまう悠だが…。
出版社より
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評判通りの健気受でした。おまけに年齢が16歳と未成年なので、大人な攻との組み合わせに漂う犯罪臭にも期待していましたが、残念ながらその辺の葛藤はあっさり目。でも受の健気さは特筆もので、幸せになるまで胸が引き絞られるようになること必至です。受の純粋でいたいけな部分に、攻と同じようにクラクラしつつそのいじらしさに萌える話。お伽話のような温かさを感じるお話でした。
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悠の健気さには目を見張る。
結果的に悠に酷い仕打ちをしてしまう浅羽さんも
大事すぎて守りたいが故の行動だったってんでひと安心。
導入部の悠の境遇が酷すぎた割に
そこまで痛い展開はなくてこれまたひと安心。
やたらちょっかいを出してくる吉住さんは
ふたりに対してかなり寛容だが
どっち側の人なのだろうか?
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天涯孤独な少年・悠は、中学卒業と同時に、おじの家を出て、コンビニでアルバイトをしながら一人で生活をしていた。
そんなある日、ぼーっとしていた悠の前に一台の車が飛び込んでくる。
それに乗っていたのは弁護士の浅羽で、彼はやせ細った悠を心配して、週に1回ご飯を食べに連れて行ってくれるようになる。
寂しさや辛いことも受け入れ、一人慎ましく暮らしてた悠だったが、次第に浅羽の優しさに触れて、彼に惹かれていく。
という話でした。
ちょっと世間知らずだけれども、一生懸命で、自分を曲げない悠は、挿絵と相まって本当にふわふわしていてかわいい。
誰でもぎゅって保護したくなるような雰囲気。
そして、浅羽はそういう悠を一生懸命なところが本当にかわいいです。
一生懸命でかわいい小さい男の子をちゃんとした大人が一生懸命守ろうとするけど、うまくいかないこともありながら二人で頑張る話。
優しい甘い話なので、穏やかなBLをご希望の方にはオススメします。
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「大人っぽさ」と「子供っぽさ」が混在している悠。大人にならなければいけなかった事情を考えると、安易に誉められないけれど、やっぱり周りのことを考えられるのは誉めたくなる。でも、自分が迷惑をかけていないかを心配してしまうのはちょっと悲しい。自分が大切にされている。ということより、必要とされていることの方が悠にとっては重要なのかも。
すれ違いはあるけれど、悠と浅羽がお互いのことを大切にしているのは間違いないから、楽しく暮らして欲しいな。と思った。