電子書籍
スピード感が抜群
2015/02/23 14:31
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さまざまなジャンルの作品を矢継ぎ早に執筆されている曽根圭介さんですが、本作品の場合も展開が速く、しかも大きいので、伏線らしき事細かな描写や記述も読み飛ばしたり忘れてしまったりしていられないくらい、引き込まれながら読み終えることになりました。多作な作家さんですので、どの作品も、まだ再読はさせてもらっていないのですが、本作品などは二度読みしたいくらいの味わい深い面白さです。
紙の本
巻き込まれるこわさ
2020/04/30 20:52
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投稿者:あおたいがー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり。
三人の登場人物を軸にそれぞれ場面が代わり、それぞれのはなしがすすんでいくのだけど、実はその三つの話は時系列がバラバラだったと後半で判明するまで、いったい誰がどうなっているんだろう?と考えてしまう。そこがおもしろかった!
きちんと三つが重なるのも気持ちが良い。
結局みんなダークサイドに堕ちていってしまう感じ。
人間の弱さや愚かさを感じた。
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2013/09/05読了。この作家さんの『鼻』や『熱帯夜』など短編がすごくお気に入りなので、文庫新刊を見つけて迷わず購入。
舞台は地方都市で、サウナのアルバイトでなんとか生活している還暦の元理容師、夫のDVに耐えながら隠れてデリヘルで働く主婦、やくざから借りたお金の返済に窮している不良刑事、の三本軸で話が進みます。3人とも徐々に追い込まれていくのですが、その過程も一気に読ませるし、何より三本軸がようやく交わるところは見事でした!思わず『えっ!?』って声が出そうになりました。読み終わってすぐに、もう一度読みたくなる作品です。
短編の奇抜な世界設定にセンスを感じて注目してましたが、長編もうまい。これからの作品も楽しみです。
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複数の人物の視点から書かれるという構成や、忘れ物の中に大金という設定に真新しさはないが、とても面白い本だった。正に藁にもすがる状態のどうしようもない人たちに、どうしようもない事が次々と起こり、なんとも救いようがない。ただ不思議と暗さを感じないのは、著者の作品「鼻」や「熱帯夜」に見られるような、ある種ブラックユーモア的な文章が効いているのだと思う。ハラハラさせられた〜。
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面白いんだけど、もっとすごいオチを期待してしまっていたようで•••
これまでに読んだ短編よりは
インパクトがなかったかな〜?
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3人を主人公とする長編。
奥田英朗『最悪』を彷彿とさせるような設定・ストーリー。奥田英朗より自然な流れかもしれない。
意外性はないが、文章の上手さで読ませる。
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長年やってきた床屋を廃業にし、深夜営業のサウナで働いている赤松は、ある晩やってきた男が忘れていった荷物を見て驚く。中には大量の現金が入っていた。
夫からのDVに悩む主婦の美奈は、夫には内緒で主婦限定のデリヘルで働いていた。そこで知り合った客と個人的に仲良くなり、夫からのDVもバレる。そして、男は言った。「旦那を殺してやるよ」。
ヤクザと関わりのある悪徳な刑事の江波戸は、ヤクザから借りた二千万の借金に頭を悩ましていた。元々は、崔という女が始めた店の借金であり、その崔は消えていた。しかし、ヤクザからの借金の催促は日に日に厳しくなっている。
3人の人間が、それぞれの理由で金に困り、どうにか資金繰りをする。赤松は降って湧いた大金に戸惑い、美奈はDVの原因がFXで解かしたお金だし、江波戸はヤクザからの借金。
3人は知らない間に、ある事件で繋がっていた。というか、まんまとミスリードされていた。中盤読むのが少し辛くなって、挫折しようかなと思ったが、諦めずに最後まで読んで良かった!こんな結末が待っているとは…。
しかし、この3人の中で1番可哀想なのは美奈なのかな。まぁ、半分自業自得なところもあるけど、人を簡単に信用しちゃいけないということか。だけど、あの状況なら信じちゃうかもしれないけど。
2回目に読んだときのほうが、いろいろ分かって面白いのかな。
2017.1.22 読了
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サウナの客が残していったバッグには大金が!?持ち主は二度と現れず、その金で閉めた理髪店を再開しようと考える初老のアルバイト。FXの負債を返すためにデリヘルで働く主婦。暴力団からの借金で追い込みをかけられる刑事。金に憑かれて人生を狂わされた人間たちの運命。
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2018年年、12冊目は久しぶりの曽根圭介の長編。
自営の理髪店を閉め、サウナでアルバイトをする、還暦直前の男。暴力団の闇金に手を出し、追い込みをかけられている刑事。FXの負債のため、デリヘルで働く主婦。三人の前に大金の影がチラつく。そして、三人は……。
いやぁ、面白かった。予想してた人物相関関係をそう絡めてきましたか……。
曽根圭介は長編より、短編好きな自分。『鼻』、『熱帯夜』の各表題作の要素を三人視点へ広げ、ブラッシュ・アップして長編に仕上げたような印象。個人的に同作家の長編、『沈底魚』『本ボシ』より、圧倒的に、エンターテイメントで好み。
クライマックスが少しバタバタして、少々弱いかな、と感じるも、★★★★☆評価の面白さあります。
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身丈にあった生活をするべきなんだと思う。また、その時はよくても因果応報ですね。ラストの方は、おっ、そうきたかーって感じで中々面白く読めたけど、もう少しインパクトがあった方が良かった。
刑事が家に来た2場面だけ何故か私までドキドキしてしまった笑。スラスラ読めます。
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みんな巻き込まれて破滅にまっしぐら。でも戸梶圭太とかに比べるとちょっと明るい感じもあるかな。、あの人のは漏れずに陰惨だから…。とは言っても本書でもみんな死んじゃうんだけどね。
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今までとは趣が変わり、小市民的な悪党?汚職刑事、その愛人でエステ経営者、DVから殺人に走る主婦、大金を拾ったサウナ従業員が、少しずつオーバーラップしながら破滅的なラストにむかう。
とはいえ、それぞれ自業自得という趣があり読んでてあまり
暗くはならない。何より、凝ったそして時制が微妙にずれた物語は少しずつこちらの読みを上手くずらしていく。
やはり曽根圭介は本当に上手い。
しかし、こういう肩肘張らない作品もいいが、やはり「沈底魚」のような読み応えのある作品が読みたい。
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評価は5
内容(BOOKデーターベース)
サウナの客が残していったバッグには大金が!?持ち主は二度と現れず、その金で閉めた理髪店を再開しようと考える初老のアルバイト。FXの負債を返すためにデリヘルで働く主婦。暴力団からの借金で追い込みをかけられる刑事。金に憑かれて人生を狂わされた人間たちの運命。ノンストップ犯罪ミステリー!
こういう風に最後つながるわけか~サウナの店長がいちいち面倒な奴だったわ。
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劇場で韓国映画のポスターが貼られているのが気になり、近づいてよく見たら、えっ、これ原作は日本の小説なの!?と驚く。曽根さん、知ってる知ってる、『鼻』は読んだ。こんなのも書く人なんだとものすごく気になって即注文。
最近読んだ本の中ではいちばん「ひそかにヤラレタ感」が強いです(笑)。ぐるっと回ってそういうことでしたか。しかしホント、金は天下の回りもの。そしてそう上手くは回ってきてくれない。
いちばんクズの脇役、DV男が殺されてスッキリしたけど、その後がえげつない。来週公開の映画が楽しみです。結構グロくなりそうな。
映画の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/9fdc3ed8717a850438d6fca0cc2ccd78
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めちゃおもしろかった。
三つの話が進行していく群像劇。ときどき点で交差していたストーリーが徐々に絡みあって繋がっていく。この人はあっちのストーリーのあの人なの?あの死体はこっちのこの人?とか推理しながら読んでいくのも面白い。