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BBCのシャーロックにそっくり!
2016/05/23 12:38
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投稿者:マネキンのローラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
火村教授と有栖川有栖のコンビシリーズは初めて読みましたが、私はあまりおもしろいとは思いませんでした。
唯一おもしろい!と思ったものはしかし、最後の「ロジカルデスゲーム」ですが、これはBBCで放映されたSHERLOCK の最初のシリーズの「ピンク色の研究 (Pink in Study) 」にそっくりですね。(私はそれこそ本物の「緋色の研究」を読んでませんのでそちらに似ているのかもしれないけど)。
最後に犯人と探偵が毒の入った瓶をめぐり、心理ゲームをする。
有栖川さん、SHERLOCKからいわゆる、インスピレーションをもらったのでしょうか??多分、BBCの放映の方が先だとは思うのだけど。。
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短編4本。中でもロジカル・デスゲームはスイス時計の謎と肩を並べるぐらいの面白い作品。火村単独の話。
あと、めっずらしくアリスが活躍する天空の眼は色々といつもと毛色の違う話でした。
表題作の長い廊下のある家はどことなくホラーじみている。夏の暑い日に読むとすこーし涼しくなれそう。
雪と金婚式、ミステリだというのに心が暖かくなる話でした。ラストのその光景を思い浮かべるととても美しい。事件と、ご主人に降りかかった災難さえなければ、だけど。
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限界集落を調べていた学生が、山奥の廃村に辿り着いた。そこで彼は「幽霊の出る家」を取材する三人の男女と出会う。地下に別の家と繋がるトンネル状の長い廊下が。中央には扉があり、その西側で死体が発見された。容疑がかかる三人は犯行時刻、東側の家にいて、鍵のかかった西側には行けない。臨床犯罪学者・火村英生がトリックを華麗に暴く! 表題作ほか全4編。
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火村シリーズの短編4編収録。本格3編とロジカル1編。
うーん、相変わらずスマートな作風なんだけど、本格モノではそのスマートさが短編だと物足りない。予想の範疇を大きく外れない、どんでん返しを期待出来ないというか。
それでもそこまで不満に感じないのは作者の力量なんだろうけど。
この作者、本格派って言われてるけど、ロジカルな路線を全面に押し出してもイケると思う。
火村とアリスのコンビを気軽に楽しみたい人向けかな。
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ここのところ長編ばかり相次いだので短編もたまにはよいかと思って読んでみた。金婚式の話がなかなか好きだった。
ロジカル・デスゲームはシャーロックの某エピソードと展開が似てて、カーラジオのニュースがあった時点で展開が読めてしまったのが残念。でもそうか、こういう切り抜け方ができるのか(某エピソードでは無理だけど)。
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相変わらず読みやすく面白かった!
表題作は私でもぼんやりトリックがわかる、わりと古典的な感じだったけど、それが故に文章に集中できて、この作者の筆を楽しめたと思う。
雪と金婚式は、金婚式を迎えた老夫婦の優しい健やかな幸せがこのまま続くように祈りながら読んでしまった。有栖川有栖は優しい人に違いないと思わせるこの上品な筆致が本当に好きだなぁ。
天空の眼はアリスが活躍するので驚いた(笑)いつどんでん返しがあるんだろうあるんだろうと読み進めて行ったので、最後にアリスみたいな空虚感は感じなかったな…。
ロジカル・デスゲームは天空の眼とは反対にほぼアリスの出番なし。黒鳥亭殺人事件の中の一編と同じように火村が犯人と格闘する話だけど趣は違うなぁ。こちらの犯人の方が知的といえば知的だけど、どうだろうか。結局犯人は火村とのゲーム前の4人には確率問題ですべて勝利してたのか。犯人の言葉が巧みだったのかなんなのかわからないけど、私は確率は苦手だから納得するまでにちょっと時間かかっちゃった。
201909 ロジカルデスゲーム再読
すっかり読書から遠ざかり、ミステリ勘も鈍っていたけれど、再読したら割とあっさり腑に落ちた。三重の小島での期間限定隠遁生活がどんな感じだったのか知りたいな
20191010 再読
ロジカルデスゲームを読んだばかりなのでそれ以外の作品について
「長い廊下のある家」アリスのぶっ飛ばし、火村の冷たい?仕打ちに笑ってしまった。
准教授の教え子はたまに登場するけれど、彼の教え子だけあってみんな聡明。読んでいて気持ちのいい青年。
「雪と金婚式」ギフト・ストーリーらしく、優しい気持ちになる作品。穏やか。まあ殺人事件は起きるんですが。
初読が2013年の8月みたいだけれど、この年私は出産した。産後に読んでるんだな。全然記憶にないのは多分産後に読んだからだな。
この作品に出てくる老人が起こしてしまった優しさの間違い、間違いなんだけど、わかる。
私は自分が子どもを産んだことを後悔してないけれど、今のこんな世の中に子どもを産んでしまったこと、いつか子どもを世間へと放り出さなきゃいけないこと、いつまでも守ることはできないことに、子どもへの申し訳なさみたいなものを感じてしまう。
子どもを持ったのは、親の希望だから。親の自己満足だから。夫と二人で過ごしていても楽しいけれど、子どもがいたらもっと楽しいだろうな、と思って子どもを作ったから。
子どもを持ちたいと望むのは親の傲慢で、子どもにとったらそれこそ「産んでくれと頼んだわけじゃない」わけで、そういうのは反抗期によくある幼い言葉であって今の自分は親に対しては思っていないんだけど、いつか子どもに言われてしまったらただ謝るしかない。
私と夫があなた達と過ごしたくて、そのために産んだのだと。
若い人への気持ちに、すごく共感してしまった。
「天空の眼」これは確かに異色作。でも、アリスのこの行動力はずっとすごい。「鍵の掛かった男」での探偵ワーク、これを読めば納得。フットワーク軽い。これが作家的好奇心なのかな。
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火村とアリス。4つの短編集。
長い廊下:東西の家を結ぶ地下の廊下。真ん中には扉。迷い込んだ学生。
雪と金婚式:降雪とアリバイの時間が合わない。失われた記憶を推理する。
天空の眼:火村ほとんど登場しない。アリスの推理。グーグルアース。心霊写真?屋上の手摺り。
デスゲーム:3つのコップのうち一つにだけ毒。ターゲットとなった火村。
とにかく、ロジカル・デスゲームがすごく面白かった!
最近読んだ短編の中では一番。
ドキドキの緊張感と火村先生の機転と。
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『長い廊下のある家』
火村英生シリーズ
山奥で遭難した火村の学生・日比野浩光。たどりついた家で出会った心霊現象を取材する人々。編集者の市原朔太郎、心霊ライター九谷安寿、フリーカメラマン・砂子勇。遅れている宮松。2軒の家をつなぐ地下の長い廊下。長い廊下にかくされた怪談話。「レディ」と呼ばれる幽霊。地下の廊下を見学中に到着した宮松。市原、砂子ともめ帰ってしまった宮松。翌朝地下の廊下で発見された宮松の遺体。ドアにかけられた閂。砂子の借金。同棲していた安寿の関係。
『雪と金婚式』
火村英生シリーズ
田所雄二、安曇夫婦の金婚式の夜降った雪。翌日発見されたはなれに住む安曇の義弟・重森弼。重森の関わった詐欺事件の被害者たちにかかった容疑。事件について重要な証言をすると言って出かけた雄二が転倒事故で記憶を失う。金婚式ように借りてきた降雪機の秘密。
『天空の眼』
火村英生シリーズ
有栖川有栖の隣人・真野早織の相談。早織の生徒である広沢の心霊写真。心霊写真だと鑑定し友人に鑑定を依頼した支倉。廃屋の屋上から転落死した写真を鑑定した富士野。屋上の手すりの細工。心霊写真に写っていた植物にかくされた秘密。アリスの推理。
『ロジカル・デスゲーム』
火村英生シリーズ
連続するトリカブト連続殺人事件。被害者たちはある人物と大金をかけた勝負をしていた。生き残った被害者。火村の授業をもぐりで聞いていた千舟傑。千舟に誘い出され監禁された火村。千舟の仕掛けたゲームの秘密。
2011年1月18日読了
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教え子であったり隣人の関係者であったりが絡んでいるのはもちろんそうだけど、「ロジカル・デスゲーム」みたいにロジックに徹した作品に火村先生の人間味が現れているのは嬉しい。「人を殺したいと思ったことがある」からこそのあの思考回路なんだろうなぁ。論理パズルに苦戦したアリスの「まあ、よかろう。元気になって何よりだ」で不覚にも泣きそうになった。
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相変わらず読みやすいです。
「長い廊下がある家」は途中でトリックがなんとなくわかってしまった。
でも、こんなことは滅多にない(笑)
「天空の眼」は異色作でしたね。
面白かったです。もっと読んでみたいです。
「ロジカル・デスゲーム」は面白かったですv
私も一度選んだら最後までグラスは変えないでしょう。
理由はアリスと同じです!
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【再読】ダリ繭を読んだ後だからか、グーグルアースとか出てくると時の流れを感じるw 昔は携帯さえ出なかったもんね。それでも色褪せないヒムアリは素敵。 基本的に二人の掛け合いが好きなので、お気に入りは『ロジカル・デスゲーム』。初読み時から不動。珍しくアリスが活躍する『天空の眼』も新鮮で好き。火村がいないのは寂しいけどwww この本(ハートカバーの方)は初有栖川作品だったのを思い出した。当時はここまでハマるとは思ってもみなかったなぁ。
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金婚式の話は雰囲気がほんわかしていました。素敵なご夫婦。
天空の眼は、アリスは絶対に推理を外すと思いながら読み進めていたので、勝手に裏切られた感じになってしまいました。何か悔しいです。
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「雪と金婚式」は、他の作家が同じようなこと書いたら「なんじゃこりゃー!」と本を放り投げて怒り狂うようなオチだが、さすが有栖川有栖、そうならないギリギリのところで踏みとどまっている。「小説」として面白いからね。
あと「ロジカル・デスゲーム」も、終盤まで「なんだよー、モンティホール問題のパクリじゃねーかよー」とぶーたれながら読んでいたのだが、いやー、最後はああ来ますか。
著者本人が言うように、元ネタをよくこういう形の小説にしたな!という感想。
いやいや、御大、健在です。
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火村と有栖川のこのコンビは大好きです。
表題作の『長い廊下のある家』
こういう廃墟で曰く付き的な設定は面白くて好きです。ドロドロしそうな雰囲気なのに、それが無くさっぱりしてて読みやすいのも流石です。
『天空の眼』のオチも面白かった。
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久々に有栖川さんを読みましたが、相変わらずトリックや論理展開に破綻がなくて、読んでいて非常に気持ちが良い。これこそ本格推理! 収録四作品のいずれも、視点や展開にそれぞれ一工夫があって良いですね。特に「天空の眼」は、火村シリーズでこういう展開もあるのか!と新鮮な気分になりました。「ロジカル・デスゲーム」は以前にも別の本で読みましたが、読み返してみてもやはり秀逸!