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電子書籍
いるかいないか、それだけの違い
2015/08/25 10:52
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
23世紀の日本には漢字を読める人がほとんどおらず、ひらがなと擬音で表現される正統派文学が幅を利かせていた。ちなみに総理大臣は二次元の妹キャラだ。
しかしその未来は、歴史の転換点を作った作品が出版されなくなってしまったために変わってしまう。漢字がある、普通の未来に変わったのだ。それを元に戻すため、イモセ・ギンたちは再び21世紀へとやってきていた。そして「あにマジまにあ」を奪った犯人を捕まえるべく奔走する。
そんなわけで、ようじょ、とか、なめたい、とか、おばんつ、とか、ダメな四文字言葉が乱舞する物語な訳だが、今回のストーリーの主軸には、多数派の中で埋没し迫害されていく少数派の悲哀という、ちょっとしたテーマが埋め込まれていく。
多くの普通の人とは違うものが好き。でもそれを誰も理解してくれない。それは辛いことだ。しかし、誰か他の人が、その思いを受け止めてくれるならば、そんな辛い境遇でも生きていける。そんなメッセージが込められているのだ。しかしこの場合、普通がいもうと好きで、異端が純文学好きという逆転現象が起きているのだが…。
章末には23世紀を代表する文芸誌「ぶんげいっこ」の特集記事が紹介され、ラストには38世紀の文章も登場する。後者はもはや理解できないかも。
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