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ストレスを成長の糧にする。自分が納得できる仕事をしていれば、他人の言うことなどは気にしない。失敗はチャンスと捉え、乗り越えれば自分の為になる。これらの気持ちを持って仕事に取り組む。
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適応という概念を学ぶによし。けどその概念そのものが、疾患のひとつを学ぶというようなパキッとしたことではないので、理解した! とはなかなかいかないなと。
遺伝特性はさまざまな場面における種の保存というか生存戦略としてあり、現代社会の仕組みとのあいだに相容れてないという構図をおさえておくのは有用。いまの社会では多様な遺伝特性を活かす合理性を確保できてないということ
思考法のあたりからが対応や解決手法について書かれているということになると思うけど、あまりにふわっとしててぜんぜん足りないなと。で、どうしたら……という気持ちのまま。しかしこの紙幅で理解することがおよそ無理なのはわかるので不満はなし
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世間ではうつとまとめられる事が多い適応障害について解りやすく書かれていると思いました。
とにかく大事なのは、相談できない人ほど、潰れるということ。
思い当たる所がある人は読んで見たほうが良い。
対策方法ができるかどうかはあるけれども、知らないと何もできないので、知識は大事と考えます
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【239冊目】自分が危ういと思い、読んだ本。結果として、すごく視界がクリアになった。自分自身と付き合っていく上で、また、ストレスを感じている友人や同僚と向き合い、上司として人事マネジメントをする上でも、読んでおいて良かった。
適応障害になった友人が以前、「人事管理してる人が、うつと適応障害の違いも分からないくせに、とりあえず自分をメンタルクリニックに送っておけば良いという雑な扱いをしてくる」といっていた言葉がすごく印象に残っている。自分がその縁に立ってみて、やっと学ぶことが出来て本当に良かった。
「あなたは悪くない」みたいに一方的に甘やかすような内容だったら嫌だなと思っていたのだけど、そこはさすがに精神科医の方が書いた本だけあって、そこらへんに置いてあるヒーリング系甘やかすだけ本とは違った。
基本的にはストレスへの対処は負荷、対処、支えの三要素で決まるとのこと。(p54)パーソナリティタイプ別の対処方法や、読者の適応力を測るような章もある。
ただ、ぼくが印象に残ったのは、「安全基地を持つこと」「プライドや自分が大切にしていることを否定されないこと」「共感や応答してもらうこと」の大切さを繰り返し強調されていること。うん、これは覚えとこ。
最後の最後に、ご自身のクリニックでの経験を振り返って筆者の岡田先生が「人が生きることの切なさ、不可思議さ、そして素晴らしさを、改めて思わない日はない」と書いてるのを読んで、自分まで肯定されたような感じがし、心地よかった。
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■社会性やコミュニケーションの最も原初的な段階は、母親と目を見つめ合わせ、表情でコミュニケーションするということ。母親が笑いかけると笑いだす。いないいないばーに反応して面白がるといった反応は情緒的応答というコミュニケーションの第一歩が踏み出されていることを示している。
■社会性の発達がうまく進んでいるかどうかは生後9か月頃に、「共同注意」という発達課題がうまくクリアされているかどうかという重要な分岐点を迎える。
・「共同注意」とは他人と注意を共有しようとすることで例えば母親が見つめているものを一緒に見ようとする。母親の注意に関心を払い同じものに注意を払おうとする。定型的な発達を遂げている子供ではそうしたことがこの時期に来ると自然にみられるようになる。
・自閉症スペクトラムの子供ではこの共同注意がうまくいかない。母親の向ける関心には上の空で自分の見たい方をただ見ているか、ぼんやりしている。
・共同注意が重要なのは、この段階がクリアされて初めて他の人と関心を共有するということが可能になるから。そこからコミュニケーションの新たな段階が始まる。
■メンタルの強さを図る(チェック1)
認知の傾向がポジティブ化ネガティブ化をチェックするもの。
①うまくいかないことがあっても成功を信じて進んでいきますか(+1)
⓶幸福に感じる時より不満や怒りを感じることが多いですか(-1)
③人の長所をほめるより悪口や批判をよく口にしますか(-1)
④自分は他人より劣っていると思うことが多いですか(-1)
⑤楽しい話をよくしたり、よく笑いますか(+1)
⑥自分は恵まれた人間だと思いますか(+1)
⑦どうせ自分の人生はうまくいかない、と思うことがおありますか(-1)
⑧現在の暮らしに満足や感謝を覚えることが多いですか(+1)
■メンタルの強さを図る(チェック2)
完璧主義や二分文法的認知の傾向をみるもの。
①できたところよりもできていないところに目がいく方ですか
⓶楽しい気分でいても何か悪いことがあると急に不機嫌になったり落ち込んでしまいますか
③欠点が見えると急に熱が冷めてしまいますか
④一度でも失敗するとがっかりしてもうやる気がなくなってしまいますか
⑤同じ人をとても好ましく思ったりとても嫌に思ったりしますか
⑥中途半端なことをするくらいなら、しない方がいいと思いますか
⑦平凡な人生より特別な人になりたいですか
⑧白黒をはっきりつけないと気持ちが悪い方ですか
■メンタルの強さを図る(チェック3)
否定的な体験にとらわれやすい傾向をみるためのもの。
①辛いことがあっても、すぐ忘れる方ですか(+1)
⓶同じことをくよくよ考える方ですか(-1)
③ケンカをしてもすぐに仲直りしますか(+1)
④何か嫌なことがあると何日も引きずってしまいますか(-1)
⑤人に言われたことを、いつまでも覚えている方ですか(-1)
⑥嫌なことより楽しいことを考える方ですか(+1)
■メンタルの強さを図る(チェック4)
環境変化に対する過敏性や不安の強さを見るためのもの。
①嫌なことがあると過剰反応してしまいやすい
⓶些細なことにも心配や不安を感じやすい
③環境が変わるとなれるのに時間がかかる方だ
④人前や初対面の人に対して緊張する方だ
⑤音や臭いに敏感な方だ
⑥枕が変わるとなかなか寝付けない方だ
⑦急に予定外のことがあると慌ててしまう方だ
■インフルエンザやウイルス性肝炎なども免疫が強く抵抗力のある人の方が症状が激しく劇症化することがある。同様にうつの場合も抵抗力がしっかりしている人の方が症状が激しく自殺にまで突き進んでしまうという場合がある。
■容量オーバー型のうつや適応障害はその人にかかるストレスや負担が対応できる容量を超過することによって起きる。対処できる容量は疲労や睡眠不足が蓄積すると、ますます小さくなる。そのため、ある限界点を超えると急速に容量オーバーが進み自然に均衡を取り戻すことは期待しがたい。できるだけ早く休息をとったり、ストレスから解放されない限り適応障害やうつ、心身症のデッド・スパイラルに陥っていくことになる。
・こなしきれないほどの仕事を抱えている上に、更に期限付きの仕事を押し付けられるという状況が何度も加わって、ついに潰れてしまうというのが典型的。
・一、二週間であればストレス・ホルモンが放出されることにより、脳や体の活動性を高め負荷が増大した状態を乗り越えることができる。しかし、更に長期間同じ状況が続くとストレス・ホルモンが今度は脳の神経細胞を傷害する方向に働き始める。神経細胞は委縮したり死滅したりし始める
・通常は過労と睡眠・休息不足という両面からの負荷が増大することにより、容量オーバーはさらに強まることになる
・疲労によって脳の処理能力が低下するとますます容量オーバーは深刻になり、泥沼に陥る。この泥沼から抜け出すためにはどうしたらよいのかさえ判断がつかなくなってしまう
・容量オーバーが起きてくるとだんだんと疲労が蓄積し始める。疲れが残る、朝がつらい、以前ほど仕事に対して新鮮な意欲や興味が持てないといった状態は容量オーバーが起きている兆候
・集中力や能率が低下する、判断力が鈍くなる、人と顔を合わすのが面倒になる、電話が億劫になる、しなければいけないとわかっていることをつい後回しにしてしまうといったことも重要なサイン
・そうした場合には、無理に仕事を続けるよりも、思い切って早めに仕事を切り上げたり休みを取ってリフレッシュした方が、擦り切れてしまうのを防ぐことにつながる
・容量オーバー型の適応障害やうつを予防する上で一つ大事なことは情報入力を少しでも減らす努力をすることである。脳が容量オーバーを起こしている上に遅くまでテレビやネットをしてしまってはますます情報負荷が過剰になって、容量オーバーを悪化させてしまう。ネット依存の人に起きやすいのも、その要因の一つとして容量オーバーに拍車がかかるためと考えられる。疲労気味な時には音楽、映像などの情報入力を減らして脳を休めるように努める
・容量オーバーが起きやすいシチュエーションの一つは環境や担当が変わったとき
・容量オーバーが起きやすいもう一つのシチュエーションは逆に環境や仕事内容にも慣れて仕事をそれなりにこなせるようになったとき
・仕事というのは仕事ができる人に集中しやすいという性質をもつ。仕事ができるる人はたいてい責任感もある。多少無理をしてでも頼まれた仕事をこなしてしまう。こうしてできる人ほど潰れやすいという悪循環が生まれる
・容量オーバー型の適応障害を避けるためには、自分にかかっている負荷の容量が適正なものか、常に監視しておく必要がある。そのt前には厳格なスケジュール管理、自己管理を行い、どんぶり勘定で何とかなるだろうと仕事を受けてしまわないこと
・容量オーバーになりやすいもう一つの典型的なパターンは部下を使いこなせない、あるいは部下が使い物にならないという場合に起きる。明らかに使い物にならない部下というのもいるが、多くの場合、使い方に問題がある。ありがちな悪いパターンとしては、部下に任せることができず手出し口出しをし過ぎて部下のやる気や責任感を削いでしまうという場合と部下に対する指導や管理が弱すぎるという場合の二つがある。随時ミーティングをして分担や責任を明確化し、進行状況を報告させ、必要な問題解決について具体的な方法やスケジュールを言わせるようにするという手順が不可欠
■その人がその人らしく生きることを妨害(主体性を奪われた)された場合、人は元気でいられなくなる
・自分が一番大切にしていることやプライドを持っていることを踏みにじられるような思いを何か月も何年にもわたって味わい続けていると、その人の心は次第に活力を失っていく
・主体性侵害型の適応障害やうつ、心身症を避けるためには、管理する側と本人の側がそれぞれにペースといったものをできるだけ侵害しない配慮を行い、必ず守るべき手順の部分と本人の裁量で調節できる部分を明確にし、守るべき手順の部分を最小限にすることである
・これだけは守って欲しいという点を伝えた上で、あとは、本人の自主性を尊重し、良い点や努力している点を褒めるという戦略を基本にする
・みんなの前で恥をかかせたり、感情的に怒鳴ったりすることは絶対にしない
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精神科医によって書かれた本書。適応障害を中心に、ストレスについてや対処法・考え方のアドバイスなど分かりやすく書かれています。
葛藤は生きている限り消え去らないけれど、うまく試練を乗り越えていくためのヒントが書かれていて人生・生き方指南書としても読めます。
他書にはあまり書かれていない「適応能力が高すぎる人も症状が出るまで気がつかず適応障害になる場合がある」ということが書かれており、「まさか自分が(あの人が)メンタルやられるわけがない」と思ってしまう人にも読んでいただきたい書です。
適応障害は、『病気として治療して完治』というものでなく、その人の特性と環境がうまく調和するように、スキルトレーニングをしたり、物事の捉え方を修正したり、またその人が活かされる社会(家庭や学校・職場)が整うことが必要なので、周囲の理解が欠かせないと思いました。
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職場の同僚に、適応障害と思われる方がいるので購入。
なぜそうなってしまったのか、はっきりとしたことは分からないが、一定の傾向は掴めた気がする。
・適応障害とは、「うつ病」の手前の段階であることが多く、ここで手をうつことができれば治ることも期待できる。うつ病になってしまうと、治療の困難度は大きく高まる。
・「新型うつ」は適応障害であることがほとんど。
・幼少期に親の愛情を受けていると、適応障害とはなりにくい。
・安心できる環境や人、「安全基地」をもつことが予防には必要。
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うつ病は心の風邪と言われるが、もっと深刻。心が折れてからの回復、難しい。
心が折れそうな状況が適応障害
医療治療では悪化する
ストレスに対するメンタルの強さを測る
オキシトシンが出る環境、状況をに身を置くことが大事
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●適応障害はうつと間違われやすいが、原因が除かれたときに速やかに回復するかで見分けられる。(適応紹介は非常に多い症例とある。)
●自分自身も心当たりがある部分があり、これらの症状を和らげていくのに非常に有用な部分もある。(認知の仕方)。またゴールや目標を決めていくなど、適応障害に陥れば厳しい乗り越え方も有り、それぞれの人に合ったやり方を模索していく必要があると考える。
内容:
1ストレスに負けない生き方
ストレスに負けないためには負荷>対処+支え とならないようにすることが重要。環境を変えること、支えてくれる人を持つこと、負荷を減らすこと(休むも有り)が必要。ストレスはあくまでも外部からの危機に体が反応している状態であり、長く継続すると「うつ」に進行するので甘く見てはいけない。
2.生きる意味と適応
・フランクルの強制収容所での体験を乗り越えた境地
極限的な状態においても、人間は生きる意味や価値を見いだすことで乗り越えることがある(態度的価値という)。(適応障害でうつの状態では厳しいと思う)
・認知の仕方
よく言われる認知療法:自己否定、完璧主義、白黒思考、過度な一般化、自己無力感が認知をゆがめ、ストレスを重くする。
3.へこまないための思考法
・良いところ探し、期待をしない、自分の努力に自信を持つ、認知の仕方、気持ちの切り替え
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気持ちが非常に楽になった印象。
随所に心をスッと解してくれる文章があった。
パーソナリティの分類や不安を抱きやすい人の特徴などは、自身の悩みを解決する糸口になった。
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適応障害とは、居場所がない、あるいはプライドを傷つけられら心が折れかかった状態である。
この段階ではまだ復元力があり、不適応を起こしている環境から離れたりストレスが減ると、速やかに回復するのが大きな特徴である。
しかし、そのままにしておくと心がポキっと折れ、すぐには元に戻らない状態になってしまう。
そのため、早い段階で対処することが大切である。
✏適応障害は、元々適応力がとぼしい人ばかりがなるのではない。全く逆に、人一倍前向きで、適応力にも優れていると自他共に認めるような人でも、適応障害になる。
適応力のある人、忍耐呂のある人は、少々過酷な環境でも自分なら耐えられるという過信があり、弱音を吐かずに歯を食いしばって、なんとか乗り越えようとするからである。
✏小さい子どもの適応障害は、外向きに行動化し、問題行動という形で現れることも多い
ここでの問題行動は、うつや不安が強まることに対して、自分の身を守ろうとする代償的行動だと言える。やり返すことで、どうにか自分のプライドと心の均衡を保とうとしているのだ。
✏ストレスや逆境に強いプライドの持ち方とはどんなものだろうか。それは、自分が最善の信じる行動にプライドをもつことだ。
相手の評価や物事の結果は様々な要素によって左右されるが、自分が最善と信じる行動をとることは、自分の信念や努力によるものだから、何者にも左右されない。
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自分らしくありたいという気持ちと集団に所属してうまくやりたいという気持ちと、
その狭間で摩擦が大きくなるのが適応障害だということがわかった。
偏った認知が摩擦を生む原因になったりするので、そういった認知を修正し訓練しながら自我の強度を高めていくことが必要そうだ。
コロナ禍で人と会わず孤立した生活をしていると、自分の認知が歪んでくるような気もしているので、社会的な人とのつながりを大切に、周りの人たちに認知の修正を手伝ってもらいながら、たくさん本を読んで、心を大切にして生活していきたいと思う。
この本にも書いてあるように、環境になじむことが第一ではなく、見切りをつけて向いてないことは止めて新しいことに挑戦した方が幸せになれることもあるようだ。適応障害に悩む子供にも大人にも、その人らしい幸せな道が見つかることを心から祈る。
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心が折れそうになったとき
こんなときは適応障害を疑え
試練を乗り越える技術
第1章 ストレスに負けない生き方
自律神経失調
急性ストレス障害とPTSD
第2章 「生きる意味」と適応
フロイトの精神分析とアドラー心理学
愛着スタイルと適応
フランクルが唱えた生きる意味
偏った認知はどうする
第3章 発達特性と適応障害
第4章 パーソナリティ・タイプと適応障害
第5章 あなたの適応力をチェックする
第6章 学校で起きやすい適応障害
第7章 職場で起きやすい適応障害
第8章 家庭生活で起きやすい適応障害
第9章 凹まないための思考法
第10章 葛藤と試練を乗り越える
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この本に書いてあることはある種の事実だと思う、一方で気休めと捉えることもできる。 「悩みの尺度は本人がどれだけ辛いかだけだから他の誰にもわからない」とは思う。 それでも 当事者は、決して一人ではないことと周りが理解しようとしてくれるありがたさを 周りの人たちは、当事者にならなければわからないということを理解することとそれでも寄り添うことの大切さを それぞれ学ぶことができる、素晴らしい本です。
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適応障害について理解が不足している事に大いに気づかされた1冊。適応障害になりやすいパーソナリティについて、世間でよく出会う事例と合わせて紹介されておりとてもわかりやすい。適応障害を「心の病気」と安直に捉えるのではなく、その形成過程や自助努力の大切さを学ばせてもらった。適応障害は社会のどのような形であれ組織に属して生きていくうえで自分自身や他者も陥る可能性があるものと理解できただけに、再びどこかのタイミングで再読したいと思った。