紙の本
天を衝く1
2020/09/02 10:16
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
陸奥の国を治める南部家に後継者を巡る争いが生じていた。本家に男子がいなければ分家から棟梁を迎える約束であったが、娘婿が棟梁になることが決まった。
織田信長が台頭し、国の勢力図が次々と変わっていく状況に本家のやり方では生き残っていけないと感じた九戸政実は弟の実親を惣領の娘婿にし地盤を固めていく。しかし、政実を快く思わない人物が・・・。
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九戸政実
2020/06/09 09:48
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
「火恨」、「炎立つ」を読んだらこちらも読まないわけにはいきません。期待が大きい割には、1は南部家の内紛が延々と続き、まだ面白くはなってきませんでしたがあと2作は盛り上がるはず。
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陸奥の戦国で、媚びずに戦い抜いた男の前半生
2019/03/16 14:12
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
天下人秀吉に最後に抗った九戸政実を描いた大作の第1巻。
物語の前半から政実の戦巧者ぶりが描かれ、その豪快さ、さらには野心の高さにも惹き込まれ、九戸党の一員となったかのよう。しかし、当主晴政に振り回され、意に添わず跡目争いに巻き込まれる苦渋もよく伝わってくる。そして、1巻のラストは衝撃のシーンで終わり、有無を言わさず2巻を読み進めることになる。
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東北で唯一、豊臣秀吉に歯向かった九戸政実のものがたり。歴史だとちょこっとしか語られない部分であるが、実際は豊臣軍10万を5千で相手していたのを初めて知った。二戸の城跡をいつかは見てみたい。
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東北の地に生きる人々、そして武士の壮絶な歴史ロマン。
時代背景は『火怨』→『炎立つ』→『天を衝く』と続く。
格好良い生き方の男達に惚れますよ!涙しますよ!引き込まれますよ!
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東北出身である作者の「奥州三部作」の締めを飾る作品がこの『天を衝く』九戸党の棟梁である九戸政実が宗家・南部家の内紛を切り抜け、南部のために秀吉に対峙する。
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1〜3巻。
時代は下って戦国時代の東北が舞台。
「九戸政実」という名前に馴染みのない人は多いだろうが、この男の反骨精神は凄い。死を持って何とするか。
高橋氏の東北愛ぶりが伝わってくる。
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「炎立つ」「火怨」に続く「陸奥三部作」の最終章となる作品。九戸党の棟梁・九戸政実が今作品の主人公。文庫版では、全3巻。
戦国時代の末期、陸奥において近隣諸国に「北の鬼」と恐れられる九戸政実は、南部氏の勢力を拡大して天下に名を上げようと考えていた。実際、政実率いる九戸党は強者揃いの武闘派として、その名を知られていた。
しかし、当の南部氏は内紛が絶えず、当主・養子間において争いが起こる始末。政実は、独自で南部氏の勢力を南に拡げることに成功するも、権謀術数渦巻く南部氏の呪縛に縛られ、その才を十分に発揮できないでいた。
南部氏が内紛に時間を費やしている間、天下は大きく変わっていった。政実は、南部氏のために、あらゆる策を弄していく。
やがて、豊臣秀吉が天下を手中にし、陸奥も秀吉の掌握下となっていく。政実は秀吉に従うことを良しとせず、南部氏に対して叛旗を翻す。陸奥に住まう“蝦夷”の誇りのために、政実は起つ。狙いは南部氏を飛び越えて、天下人の秀吉との大喧嘩!九戸党5千対秀吉軍10万との戦いが始まる。
主人公の政実は、戦いに、策略に優れた冴えを見せる。それだけでなく、人を惹きつける魅力もある。津軽為信、伊達政宗といった武将達も政実の人物に魅了されている。完璧すぎて何故に早く、大望を遂げるための戦いをしなかったのかというツッコミはあると思うが。
彼の起こした「九戸の乱」は、歴史上において知られることはあまりない。だが、秀吉の天下平定は、この「九戸の乱」終息をもって完成されたと言っていいだろう。
この作品を通して、天下人に逆らって無駄死にした愚か者か、蝦夷の誇りを守るために抗った英雄か。ぜひ、この本を読んで知ってもらいたい。
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アテルイを主役とした『火怨』、安倍氏〜奥州藤原氏の『炎立つ』に続く高橋克彦の「陸奥三部作」の最終章。今回はずっと時代を下って戦国時代の東北。主人公は南部氏の縁戚家臣で北の鬼と恐れられた戦の天才九戸政実。他作品と違わずぐいぐい引き込む力は健在。
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織田信長が天下布武を掲げた頃、陸奥の南部家では内紛が続いていた。新たな時代を予見する九戸党の棟梁・政実は、ついに宗家を見切った。戦の天才「北の鬼」九戸政実が、武者揃いの一族郎党を束ねて東北の地を駆け巡る。著者が故郷を舞台に熱き思いを込めた歴史巨編「陸奥三部作」の最終章、待望の文庫化。
2009.5.26読了!
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これは超お勧め。九戸政実という若干マイナーな人物が主人公なのだが、なんというか、作者の人物の描き方をはじめ、やたらいい作品。久々にはまり込んだ時代小説。
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とっても郷土なテーマなので読んでいて始終ニヤニヤ。
この時代の作品は主役は伊達さんだの徳川さんだのが選ばれることが多い中、辺境の地でこういう剛胆な漢共がいたことが描かれているっていうことがまず嬉しいわけで。
しかし主人公の登場の仕方に吹いたのは私だけではないと思いたいです。
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戦国時代から,天下が信長,秀吉と着々と統一されていく中,東北の南部氏の一族である九戸政実は,南部一族の内部争いに巻き込まれつつも,こうしていては時代に取り残され,内輪もめしている間に,天下が統一されてしまうという焦りを感じていた。
このため,実力で南部を纏めることは出来たにも拘らず,それをせず,外に目を向け,南部の安泰を図っていた。
だが,秀吉の勢力に恐れをなした,南部の棟梁となった信直は,武士としての誇りも捨てた恭順を示した。政実は苦言を訂していたが,次第に信直との仲は険悪となり,結局は袂を分かち,政実はたった5千の兵で,秀吉軍20万に対じしていく。南部,九戸の祖先は,過去,蝦夷である奥州藤原氏を滅ぼした源氏であったが,今では東北を統べる蝦夷となっていたのである。蝦夷としての誇りを失うことなく生きた政実は,やがて,アテルイや奥州藤原氏のとった道と同じような方向に進む。
著者の奥州3部作は,全て読んだが,文章のスピード感がたまらなく心地よい。じめっとした感じもなく,いっきに読めてしまう。黒岩作品のような女性との絡みはほとんどなく,種類が違う歴史小説という感じだ。
全3巻
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戦国時代物が好きだ。
そして、この高橋克彦の書く、人物たちの潔い生き方が好きだ。。。
こんな風に生きれた時代。うやらましく思える・・・
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「火怨」「炎立つ」に続く、奥州、つまり今の東北地方の武将のお話。どのシリーズも非常に読ませるのだが、このシリーズは九戸政実のファンになってしまうほど。ただ、どうにも歯がゆい思いを何度もさせられる。
これ程までの武将がいながら学校の日本史には出てこないというのも不思議な話だ。兎に角、きっとまた何年後かに読みたくなる本の一つ。