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卒論も終わり高校生ぶりに再読。
改めて読むと色々と時期が違くないか?と思う点がちらほらあることを発見。高校生の頃より枕の知識がついていることに個人的に喜びを覚える。
一番気になったのは清少納言の里居。「道長側」と疑われての里居、時期が長くないか?作者は翌年の春説に従ってるのかな。
あと、跋文と山吹が送られてきた時の経房の官位が異なるから、山吹の前に草稿が流布したと出てきて驚いたし、斉信が則光に居場所を教えるよう迫った話はこの里居を終えてからの里居だと思うから、そうきたかとこれまた驚いた。山吹→紙と畳の下賜→跋文の順かなと思っていたので、ありえるのかは置いといて作者の説も面白いなとは思った。
清少納言の長徳の変後の長期的な里居は、未だに問題点が非常に多いようなので、首を傾げてしまうところがいくつかあった。参考文献が少ないから、なるほど仕方ないかと思ったけれど、忠実に書くには、集成と全集だけじゃなくて大系も目を通すべきだろうし、解環や論文も見なきゃ書けないと思う。それほど枕って難しい作品だと思う。その分とっても面白いんだよね。今読むと違うなーって思うところもあるんだけど、この本に出会ったから枕をより好きになったのは事実。出会えてよかった一冊。
清少納言って本当に素晴らしい才能を持った、鋭敏で感受性豊かな女性だ。作者の清少納言像と少し異なるみたいで、清少納言の語り口が少し気になった。ここまでプライド高くないと思う(笑)それも含めて星二つで。
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なんだろ。盛り上がりを待っていたら読み終わっていた。よく言えば静かな流れるような語り、悪く言えば盛り上がりに欠ける、という感じ。
平安貴族の優雅なたしなみはよく分かります。
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清少納言の一人語り、とても読みやすくておもしろかった。政争と内裏の様子は現代のことのように生き生きとして感じられた。
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<献本当選>
歴史の教科書では殆ど記述されない宮廷の雅びやかで権謀術数が渦巻く中、定子を支えつつ自身の才能を花開かせていく様子が嫋やかな文章で描かれていて引き込まれました。
学校の授業で『枕草子』を読んだ時の清少納言は愚痴っぽく神経質そうなイメージでしたが、この物語でこんなに中宮定子に一途で繊細な人だったのかと印象がだいぶ変わりました。
最後は、はな(華)やかなゆめから目が覚めようとするような読後感でした。
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冲方丁さんの歴史小説は好きでいつも読ませてもらってます。平安時代というのは平和そうなイメージが強かったけどけっこうギスギスした感じなんですね。
途中途中に和歌?(現代語訳付き)もあり勉強になった。
もう少し歴史を勉強してまた読みたいです
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清少納言といえば、枕草子、はるはあけぼの、中宮定子。と学校で習ったあれこれが頭に浮かぶが、その当の本人自身については意外に何も知らずにきた。
1000年もの間読まれ続けて来た、今でいうところのエッセイを書いた女性がいったいどんなヒトだったのか。とても興味深く読んだ。
女性ながら漢学に秀で生真面目で神経質で愚痴っぽい、というそのイメージがこの一冊によって少し変わる。主人である中宮定子のためにすべてをささげる、その一途さが愛おしい。
学校で習った枕草子に出てくるあれこれのウラ情報なども書かれていて非常に楽しかった。
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+++
清少納言は28歳にして帝の后・中宮定子に仕えることになる。内裏の雰囲気に馴染めずにいたが、定子に才能を認められていく。やがて藤原道長と定子一族との政争に巻き込まれ……。美しくも心震わす清少納言の生涯!
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清少納言が枕草子を書くに至った経緯と、彼女の華を愛した比類なき生涯の物語である。類稀なる学識と当意即妙の術を持ちながら、容姿を初めとして自分にに自信がなく、人の目を避けるようにしていた彼女の才能を花開かせたのは、まさしく清少納言が華と夢みた中宮定子であった。二人の間に流れる主従関係以上の愛が読む者の心も熱くさせるのである。清少納言が好きになる一冊である。
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古代の歴史に名を残す女性は少ない。その中で、現代にまで読み継がれる『枕草子』を綴った清少納言という女性を主人公にした物語。歴史の教科書では1行にも満たない記述をこうも豊かに想像の世界を広げていくことのすごさは相変わらず素晴らしいと思う。和歌を会話のように楽しむ日々がはるか昔、たしかにあったのだろうなぁと思いをはせる。まるでタイムスリップしたかのように平安の時代を感じさせられた。『枕草子』をじっくり味わいたくなること間違いなし。
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清少納言が『枕』を書き上げるまでのお話。
これを読むと当時の貴人達の暮らしぶりがよく分かるなぁ。
風流であるということは、あくせく働かないってことと同義だったんだね。
普通に学校で学んでいると、藤原道長ばかりフォーカスされるから、
中宮定子様寄りのことって気に留めたこともなかった。
清少納言ってここまで、中宮のこと大好きだったのかー。
多少、誇張はしてあっても、千年の後も読み継がれる『枕』は
最初はただ一人のために書かれたものだったんだね。
しかし、文中に出てくる和歌が読み取れなくて、ちょっと悔しい。
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清少納言の宮中への宮使いのお話。有名な枕草子の話は少しは出てくるがそれはほんの少し。中宮定子の女御としての仕えた初めから中宮が亡くなるところまで。
中宮定子とその父親道隆、伊周(これちか)親子と道長との兄弟、叔父甥の争いの中での宮中の動向を描く。 しかし平安朝の女性の目で見た泥どろしたところはまだ綺麗なままで描かれている。
表面上のところだけでちょっとおおっと引き込まれるところが亡かったなあ・・・
まあ、好きな人は読んだ見たらと言うぐらいか。
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清少納言から見た中宮様のお話だった気がする。不勉強なので想像と違っていたけど、とてもおもしろく貴族の生活、政治への欲望などが描かれていて良かった。中宮様が髪を切るときはつい泣いてしまった。
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しばし平安の時代で遊ばせてもらいました。
史実として知っていたことでも内面深く掘り下げられた物語は楽しかったです。
ごくごく狭い世界で生きなければならなかった当時の女性でこうも知性と想像力を働かせた清少納言はやはりすごいなあ、と。
中宮定子への想いからこの「枕の草紙」はうまれたのですね。
≪ 花も散り 夢も破れて なお強く ≫
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久しぶりの冲方作品。 やっぱり良かった。冲方丁の描く人々が、どうしてこうも魅力的なのか。 時は平安。貴族文化というと、華やかでのほほんとしたイメージを受ける。しかし、藤原氏が栄華を極める時代の裏は、戦国時代とは違った「静かな闘争」の連続。権力のためには手段を選ばない者。引き裂かれ、言葉を交わすことなく信じあう主従。 そして、あまりにも魅力的な中宮定子。やはり今回も、冲方の描く女性はとても強く、美しく、凛として。一人の女性の強さに涙する。 「たとえ、朝廷の全てを敵に回しても−この御方は、戦う気なのだ」
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清少納言の視点から見た、中宮定子の絶頂期とその終わり間際まで。
輝けるものが永遠であれと願う気持ちが、切ないわぁ。
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清少納言が中宮定子様の女房となったところから、枕草子を書くまでの物語が彼女自身の一人称で語られる。
私にはまだ早かったです。
文章は易しく読みやすい。
でも、悲しいことにこの時代のユーモアだとか機転だとか、人々の心情さえも、私には遠い外国のように思えて全然理解できなかったのです。
もう少し、背景の歴史や文化を知ってから読むべきでした。
それにしても、枕草子なんて教科書に載っていた部分しか知らないくせに、なぜか清少納言に対して、クールでプライドの高い女性みたいなイメージがあるのは、なぜなんだろう…。
でも、これを読んでいて、よく宮中でこういうことを言って定子様に褒められた。機転をきかせてこんな返歌をした…みたいなことがつらつら書かれているのでこういうところなのかな…と少し思ってみたり。
どんなに清少納言が定子様を愛し、また側にお仕えできることに誇りを抱いていたか、そんなことがわかる一冊でした。