バックパッパカパー
2002/06/21 23:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:文京太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ああ、よくあるバックパッカー漫画か。と思った。最初は。
まあ、それもあながちはずれてはいないのだが、それでも楽しく読める。
楽しく読めるその理由は、何より著者であるグレゴリ青山自身がとても(そう本当にとても)楽しそうであるからだろう。
あちらの町、こちらの町でその町のものを食べ、つたない(らしい)英語や現地の言葉で挨拶を交わす。もちろんみんな国境を越えた旅だ。特に本書では「ふたたびの」と銘打ってあるように、以前に出会った人達にもう一度会う旅である。しかも「感動の再会」とは言いがたいところが、またおかしい。著者は自分自身の再会の興奮を描くと同時に、それを外から見た場合の愚かさをも知っているのだろう。
私自身にバックパッカー願望はないが、それでもその旅の楽しさ、やめられない理由の一端が伝わってくる一冊である。
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『行ったことのある国の行ったことある場所に、再び行ってみた』 まんが旅行記。 とぼけた感じの絵とグレゴリさんのキャラがいかしてます。 彼女の本はどれもお薦めです。
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グレゴリ節、全開でございます。
ほんと良いです、この人のエッセイは。
肩に力が入ってないナチュラルな笑い。
一度行った場所や会った人に、再度会いに行く。
ほんとめちゃくちゃ贅沢なことですよね。
普通の社会人にとって、とっても羨ましいこと。
それが本になる。余韻も企画も感性も素敵だと思います。
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アジア旅のエッセイ漫画。いつもながら味わい深い漫画ですが、最後に出てくる福岡・韓国・中国を周る船旅の話しが興味深かった。つまり、行きたいと思ったってことですかね。
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面白い。一度行ったところを再訪するというのは、ある意味度胸が必要なもの。せっかくのいい思い出が、再訪することによってなくなるかもしれない、思い出は思い出のまましまって置けばよかった・・なんて後悔することにならないとも限らないからである。僕にとって、ベルリンがそうだったかもしれない。最初にベルリンに行ったのはまだドイツが東西に分裂していた頃で、東ベルリンの整然さと、西ベルリンのなんとも猥雑な雰囲気が奇妙におかしくて、どちらの街も魅力的だった。10年後に訪れたベルリンはなぜか知らないがときめかなかったなー。
グレゴリ青山は、なんと言ったらいいんだろう、蔵前「旅行人」仁一グループのひとりといったほうがわかりやすいかもしれない。この本はコミックである。不思議な絵である。でもグレゴリ青山の絵は、不思議とバックパッカーの空気みたいなものをかもし出しているんだよなー。タイ、ミャンマー、ベトナム、マレーシア、韓国を再訪し、バリに初めて旅する。マレーシアと韓国では、昔会った人と再会する。多分これが再訪する一番の面白さなんだろう。人は変わっていく、あるいは変わらずにいる。それぞれの時を持ち寄って再会するというのはなんとも楽しいものである。なんてことを思いながら、僕はあの宿の親父はどうしてるんだろうかとか、港で鯖サンドを売っていたあの兄弟はどうしているだろうかと、2度と再会することのありえない他人の人生に思いを馳せるのであった。旅行に行きたいのに行けない、机上のバックパッカーはこの本を読んで、少しだけ自分を慰めて、楽しんだ気になるしかないのである。でも、これ読んだととにかく旅立ちたくなるなー。(
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「旅で会いましょう。」で「大人の週末バックパック」を提唱(?)した著者グレゴリ氏が、この本では「一度訪れた国をもう一度訪ねてみる」体験を綴っています。何年も前に訪れたことのある異国の地、というだけで、それは当事者にとっては特別な思い入れのある場所です。その時の記憶のひとつひとつが、その国や町のすべてではないけれど、その人にとっては貴重なその国・町での真実だったりします。そこで感じた気持ちや、食べた味、匂い、音、さまざまことが記憶の奥底にちゃんとしまってあるのです。そして、何年もの時を経てその地をふたたび訪れるとき、そんな記憶がふたたび呼び起こされるのです。
この本では、そんなノスタルジーにも似た著者の温かく遠い眼差しと、そこを再び訪れて出会った新たな発見や驚きが、グレゴリ氏独特の筆致で楽しく描かれ、自分も「再訪」したくなってきます。作中で、旅先の列車内で著者が好きな作者の本を読むくだりが少し空しさをもって描かれていますが、この本なら、旅先で軽い気持ちで読んで楽しめることでしょう。
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止まらずこれも。グレちゃんが言うとおり、一度行ってとても良かった所を再訪するのはちょっとコワイ。いろいろ変わってるだろうからなあ。大連や上海の変貌ぶりにたまげたり、仲良くなった子が大きくなっててしみじみしたり、自分も少しだけ一緒に旅する気分を味わう。
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グレゴリ青山さんのコミックエッセイは最高。読んでて、無茶苦茶楽しいし、現地の情報や雰囲気が生き生きと伝わって来る。今回は、マレーシア、バリ、ベトナム、タイ、ミャンマー、そして豪華客船クルーズ。どの国の人たちも人情が厚いし、食べ物も旨そう!子どもたちが健気なのも感動する。行ったことがないのに、なんか懐かしい思いがしてきてしまう。日本にいるベトナムの小学生を何人か知っているけど、みんな素直でかわいいよ。金子光晴の「マレー蘭印紀行」のことが出てくるが、読みたくなる。