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紙の本
カンニング下着
2010/08/14 19:57
23人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の見どころは口絵写真として挿入された「科挙受験者が作成したカンニング下着」の実物写真だろう。科挙は受験生が特別に建設されたタコ部屋みたいな試験会場に一週間こもって実施される。監視が緩いのをいいことに、下着にびっしりと四書五経の要点を抜き書きしてカンニングに使おうとした受験生がいたことを示す動かぬ証拠というやつである。これは迫力がある。鬼気迫るとはまさにこのことだ。ところが不思議なことが起こった。中央公論社がある版から、すっぽりこのカンニング下着の写真を落としてしまったのだ。もしかして自分の気に入らない過去はすべて消し去ろうとする傲慢な某国からの不当な圧力があって、中央公論社がそれに屈したのかもしれない。もしそうなら、そんなことはあってはならない。幸いにして私の手元にある昭和57年第35版にはこの写真はしっかりと写っている。私はこの写真を子どもたちに見せては「な、シナ人は昔からこうやって不正行為を働く汚い奴らだったんだよ」と教えている。
紙の本
1300年間の受験史を振り返る
2021/11/15 01:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず冒頭に掲げられた、試験不正用の
肌着の写真に圧倒されます。その表面から、
科挙受験生の執念が気体と化して
立ち昇ってくるような錯覚におそわれました。
試験の結果という、一応公平な基準に基づいて
官吏を登用するというのは、世界に先駆けた
画期的な試みだったそうです。よもや二十世紀
初頭まで続こうとは、制度を作った人達も
想像だにしなかったでしょうが。
電子書籍
半世紀前も今もほとんど変わらない日本社会
2020/11/16 11:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
浅田次郎の「蒼穹の昴」前半部分のネタ本ということで読んでみた。
半世紀以上前に出版された本であるにもかかわらず、今読んでも全く古さを感じることがない。
著者が最初に述べているように「事実を客観的に世間に紹介する」という姿勢を保っているためだと思われる。更に言い回しも中国史研究家らしくない平易な言葉使いで今読んでも違和感がない。
この点で著者に敬意を表したい。
客観的視点を外した後序の部分が特に面白かった。半世紀前も今もほとんど変わらない日本社会 そして 似た儒教社会をより一層濃く持つ隣国韓国の
ことを考えた。
紙の本
科挙
2020/09/16 14:36
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
当初は貴族の門閥主義に対抗するために作られた制度だったが、それが合格者と試験官の派閥を作り出したり、合格者に対して役職が足りなくなったり、試験が能力を適切に評価しているのかという疑問が起こったりしつつも、ある程度フェアな精度を保ってきた。
しかしよくできた制度であるほど、問題が起きても後世において修正しにくくなり、かといって何もしないわけにはいかないので、新しく試験を追加していくことになる。今日にもつながる問題を孕んでいると思う。
電子書籍
中国インテリの壮絶な生き様
2017/02/05 11:15
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投稿者:t.s. - この投稿者のレビュー一覧を見る
官吏登用のための制度として、我が国や西洋にも影響を与えた科挙をテーマに、
著者は東洋史の大家だそうですが、文章には学問くささがなく、素人にも非常にわかりやすい語り口で、楽しく読み進めることができます。また、ところどころに書かれている著者の所感にもハッとさせられます。
著者の魅力が十分に出ている本だと思います。