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マンネリに嫌気がさして何度か萎えそうになった前半。
どこが分かれ道だったかな…
結局さいごは、徹夜読み
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はっきり言って扱われてる事件は、半端なくエグイ物語です。冒頭から、少女行方不明事件、強盗事件、果ては売春婦殺人は、連続事件に発展し。次から次へとデントン警察、つまりはフロスト警部の肩にのしかかってきます。このようなミステリーはモジュラー型警察小説と言われているそうですが、このフロストシリーズは、その中でも面白さは群を抜いていて、読んだことのない人にもお勧めしたいです。
事件はひどいが、あえて面白いと言ってしまうのは、
1. 圧倒的なスピード感、物語の面白さ、文章の面白さです。(これには翻訳者の功績大です)
この小説は、間違っているかも知れませんが、昔の東宝映画、社長シリーズや無責任男の警察バージョンではないかと勝手に思ってたりしています。
2.やはり主人公フロストの魅力につきます。むさ苦しい恰好と風采、いつも下品な冗談ばかり。しかしそこには、確固とした信念があり、血や肉が通っている人間として見事に描かれています。天敵なマレット署長や容疑者に対して屁ともしないフロストは実にカッコよく、痛快でさえあります。
個人的には、日本で言うとイメージは俳優の伊藤四朗さんなのですが、どうでしょうか?
3.フロストだけでなくデントン署の面々も実に生きいきと描かれています。女性警部代行に対して敵愾心を持つ、ビル・ウェルズ巡査部長から規則にこだわり続ける眼鏡猿マレット署長までここに登場する全ての人が人間的に描かれているのは素晴らしく、またフロストとのやり取りが実に楽しく
笑ったり、時に溜飲を下げること請け合いです。
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いやあ面白かった。いい加減で、行き当たりばったりな捜査が、怒涛の展開で見事に実を結ぶ気持ち良さときたら ♪。フロストシリーズも残り1作。早く読みたいような、読み終えるのがもったいないような……
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あぁおもしろかった。
今回は前代未聞に冴えない刑事、モーガンにさんざん尻拭いをさせられる哀れなフロスト警部・・・。
でもそんなダメな部下の失態も自分の落ち度として落ち込む彼が素敵です。
1つのストーリーの中で、沢山の事件が並行して起こる形式は
ミステリではあんまりないよなー。
あってもこんなに面白い小説は他に知らない。
何と言ってもフロスト警部の人間味あふれる人柄と、下品なジョークがたまらない。
全体的にコミカルな雰囲気で話が進んでいくのも読んでて飽きません。
作者はもう他界されているので、翻訳されて新刊で出てくるのはあと1作・・・。
残念でなりません。
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状況は混沌とし錯綜したまま、追い詰められていくフロスト警部
「つき」を必要とし、「つき」を探し求める警部
そしてついに「つき」を引き寄せ、事件はすべて解決する。
すべては「つき」があったから。「つき」が「つき」を呼び寄せる。
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なかなか面白かった。
次々起こる事件と、行き当たりばったり捜査の果てに明かされる数々の真実と軋轢など、さすがですね。
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やっと出た、フロストシリーズ最新訳!
内容?内容は、「マンネリ」の一言です。汚いえび茶色のマフラーをしたフロスト警部に、上昇志向のゴマすり署長、気はいいけど冴えない同僚たち、フロストの足ばかりひっぱる部下。そして、今回もフロストはとにかく眠れない。ようやっと深夜に冷たいベッドにもぐりこんだと思ったら新たな事件でたたき起こされ…。
次々起こる事件が多すぎて、読者どころかフロスト当人ですら「いけねえ、すっかり忘れてた」こともしょっちゅう。
しかーし、フロストシリーズに限っては、どれもこれもが「よっ、待ってました!」って感じです。ビバ、マンネリ。
それにしても、今回も翻訳の素晴らしさに舌を巻くばかり。
「そんなのはとっくのとんまに知っていた」とか
「御意でござるよ」なんて、いったい原文はどうだったの??
日本でのこの人気、フロスト警部の下品な魅力だけでなく、訳者の力に負うところが非常に大きいはず。
著者はすでに故人のため、残るはあと1作…。訳了までどれくらいかかるでしょうか。寂しい気持ちで待ちます。
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このくそ忙しいのに,2日で読んでしまった.上巻のレビューでも書いたけど,今回もフロスト警部は絶好調(=絶不調).行き当たりばったりで不眠不休の遠回りを続けたのち,執念が実って最後には“神様が降りてきて”無事事件解決,といいたいところだが,今回は無事でもないか.もう一つの事件も首の皮一枚繋がって何とかゴール,といった感じ.まあ,何とか全て落とし前はつけてくれます.
しかし,シリーズ当初は署内の鼻つまみ者的描き方だったが,何だか段々デントン署のみんな(マレットを除く)にとっての愛すべき上司になって来ちゃってるなあ.
次作がいよいよフロスト最終巻,兼,ウィングフィールドの遺作です.翻訳が待ち遠しいような,そうでないような.
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好きだなあ、フロスト。何でこんな、二言目には(いや一言目から)下ネタセクハラ発言ばっかりのさえないオヤジが好ましいのか、自分でもわからん。この新作は本当に楽しみにしていて、一気読みできる日まで寝かせておいたのだ。
で、フロストは相変わらずフロストだった。捜査は行き当たりばったり、大嘘ついて自白を迫り、くだらなーいジョークを連発し、不眠不休のワーカホリック、よれよれの風体で顰蹙を買いまくる。このシリーズはどれもいわゆるモジュラー型で、大小取り混ぜいろいろな事件が起こるのだが、今回はシリーズ最長だそうで、次から次から事件のてんこ盛り、デントン署は大忙しだ。
もちろん最後にはどれも解決するわけだけれど、別にフロストの推理がさえていたからとか、勇敢な行動があったから、というわけではない。そこが面白い。勝手に犯人の方から自白してくれたり、棚ぼた式に一丁上がりとなるものもあったりして、ニヤニヤしてしまう。どの「真相」もなるほどと思うもので、まったくうまい。
もちろん、そうして「解決」するのはちいさなヤマで、娼婦を狙った連続殺人事件と、子どもの行方不明事件はそういうわけにはいかない。ここではフロストの直感と、絶対に諦めないブルドーザーのごとき突進力がものを言う。今思ったのだが、あの刑事コロンボをうんと下品にして、名推理を抜いて、後先考えない行動力をくっつけたら、フロストのイメージに近いかも。いやあ、とんでもないな。
それにしても、読むことそのものがこれほど楽しいミステリーもそうはない。大小の事件の決着がどうなるかという興味だけではなくて、フロストの言動一つ一つに、おかしさと人間味があって魅力的だ。フロストが、殺された旧知の売春婦セアラの若い日のことを語る場面と、九死に一生を得たリズ・モード警部代行に示した思いやりが心に残った。
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これでもかってくらい失敗を繰り返して
それでも、あまり反省している様子でもなく
落ち込みもせず、能天気な部下を
ひたすら庇うフロスト警部って
懐が深いなぁ
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フロスト警部シリーズ第5作、下巻。
面白かったです!
人員不足のさなかに次から次へと起きる事件は、硬軟取り混ぜた種類の雑多さがにぎやかで、テンポよく描かれるために事件のひどさはいつまでも残りはしない。
深刻な事態の中で睡眠不足になりつつも、とんでもないジョークを飛ばして皆をあきれさせるフロスト警部。
これぐらいタフじゃないと、警官なんてやってられないかも?
何しろ陣頭指揮をとれるのはフロスト警部ぐらい。
気が合わないマレット署長は、捜査の失敗をフロストを左遷させる機会ととらえるのだが‥そうは問屋がおろさない?
どう転ぶかわからない展開で読ませます。
ふとした機会に見せるフロスト警部の心配りが印象的。
訳文もいいので、気分よく読み終われました!
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フロスト警部シリーズ5下巻。
面白い。どこがと言われると困るが、会話のテンポとスピーディな展開が飽きさせない。全くロジカルではなく当てずっぽうなカンのみで推理し捜査するため外れて失敗する事も多いが、結果オーライ。娯楽として読書するには最適だと思う。
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フロストを読むのは実に久しぶり。何を隠そう17年ぶりにこのシリーズの中二作をすっ飛ばして最新翻訳作品に卑しくも手を伸ばしてしまったのだ。そしてこのシリーズの凄みに、まるで今初めて出会ったばかりのように、ぼくは改めて驚愕するのだ。そしてこのシリーズへの評価を新たにする。そしてその手応えの確かさに酔い痴れる。
このシリーズ、いちいち分厚い翻訳小説である。この厚みと丁寧な翻訳の手仕事こそが、フロストシリーズの翻訳を難航させているのだろうなあ。何しろ、この作品だって、イギリスで刊行されて14年目にして日本にその翻訳の成果が披露されるわけだから。今時の14年と言えば決して短くはなかろう。携帯電話だってコンピュータだって、自動車だって、輸送機関だって、もしかしたら紛争地帯の国境だって、その頃と今ではまるで違ったものに変わっていやしないだろうか? 警察小説ということで言うならば、捜査技術そのものだって変貌を遂げているかもしれないのだ。CSIみたいに科学捜査技術が最前線で活躍する、というような。
そういう意味で言えば、このシリーズはある意味古き良き時代の警察小説であるのかもしれない。そんな時代背景の中で今と決して変わらないものを読み、発見することができるから、今と同じ面白さやスリルやぶつかり合いを見ることができるから、このシリーズは人気を博してやまないのかもしれない。
確かに犯罪者が犯罪に来る心理や、犯罪を構成する世の中の仕組みであったり、警察官が有する犯罪を憎む心情といったものは、時代を超えた普遍のものであるかもしれない。フロストは殺人事件の被害者の惨状に眼を背けず、犯人を憎む気持ちに拍車をかけて、疲れた体に鞭を打ち続ける。誰かがやらねばならないのだ。犯人の手首にお縄をかける仕事を。冬の真夜中の寒さの中だろうと、寝不足が連続する状況の中であろうと、人は足りず、警察組織は検挙率表を手にフロストの背に迫ってくるのだ。
そんな辛い過酷な状況を笑い飛ばすかのようにして、下品でユーモラス極まなりない、マイペース刑事部長フロストの活躍は、休むことなく続く。事件は次々とデントンの街に沸き起こり、フロストの行動は止むことを知らない。スラップスティックのブラックな味わいで全体を明るく進行させながら、様々な人間模様を、同時多発的複数事件の捜査を通して描き切るこの作家の筆力を今さら語る必要もあるまい。放送作家としてならした途切れのない娯楽作品作りのコツを有しているとしか言い様がない。
今回も、モジュラー型小説と言われる多様な捜査描写が凄い。少女連続誘拐事件、売春婦連続殺害事件、ショットガン強盗、フーリガンの一団、怪盗<枕カバー>、等々。毎日のように死体発見現場に向かい、翌朝は必ずのように検死解剖に立ち合い、マレット署長の小言から逃れ、交通費の割増請求をやりくりし、若い無能なスタッフを庇いつつ、署内捜査スタッフを切り盛りする手練の腕前がとにかく凄い。まさにジャック・フロストではなくては務まらない、奮闘ぶりに喝采である。
ちなみにデントンはシェフィールド、リーズ、リバプールで描く三角形の丁度真ん中に位置するロンドンよりはだいぶ北部の街。ウィングフィールドは2007年に世を去っているが、残り一作の未訳が残され、これも過去作品同様に日本の読者に期待されている。本シリーズは『フロスト警部』の名でTVドラマ化されており、日本ではスカパーなどのミステリチャンネルで放映されてきた様であり、ぼくはこれを見る機会に浴していない。
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(上巻より続く)
後半も、
史上最低の部下、芋にいちゃんの活躍もあり、
フロスト警部の暴走もあり、
大混乱。
しかもここまで来て?というタイミングで、
新しい事件が発生したり、
かなりハードな展開もあり、
最後まで気が抜けない。
既刊のフロスト警部シリーズはこれが最後。
場所をわきまえない、お下品極まりない警部の冗談にも、
多くの警察署員同様、
苦笑して流せるようになったのに、
かなり淋しい。
もちろん、それでもたまにみぞおちを殴られたように、
笑いの爆弾を撃ち込まれることもあるが。
ほんとに可笑しい。
まだ未訳の作品があることが唯一の望み。
早く、出版してほしい。
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少女誘拐連続殺人、売春婦連続惨殺事件、マクラ窃盗など未解決事件に奔走。
長い小説でもいつもは下巻の途中から解決に向かっていってた気がするけど、今回は最後の10ページとか20ページで解決だったから、ちょっとイラッとしちゃったかも。
でも、作家さんが亡くなっちゃったから、次作で終わりなんだっけ。それは哀しいな。