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紙の本
天保のころのお話
2020/12/11 23:22
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者の作品を読んだのは、講談社文芸文庫で「澪標・落日の光景」以来。彼自身の性欲史ともいうべき「澪標」はすさまじい私小説であった。今回読んだ「筏」は彼の江戸時代から続く実家の木綿問屋がモデルで、小説の時代は天保の改革で有名な(といってもこの小説を読むまではどんな改革だったかは、すっかり忘れていた)水野忠邦の時世、贅沢品は禁物という質素倹約の時代だ。この物語の主人公、近江の商人、与右衛門と孝兵衛の兄弟は私が日ごろ読んでいる小説の中ではめずらしく仲がよく、だからこそ終盤の悲劇がつらい(その事実に淡々としているかのように見える与右衛門の振る舞いも辛く悲しい)
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