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紙の本
「戦争寓話」はスルメの味
2005/06/13 23:55
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Tabby - この投稿者のレビュー一覧を見る
【お悩み相談 その1】
いまインターネットではブログで日記を書くのが大流行しているそうで、
私も試しにブログを始めてみました。するとすっかりブログにはまってしまうことに。
日々のつれづれや読んだ本の感想を書き、他の方のブログも読んだり、
気になる記事があればその方にコメントしたりしています。
コメントの種類もいろいろとあって、その中の一つが私の悩みの種となっているのです。
何かいけないことを書いてしまったからなのか、毎日同じ人から嫌がらせのコメントが
私のブログに寄せられてくるのです。面と向かっては決して言わないようなことでも平気で書かれてしまうと、本当に気分がめいってきます。コメントを消しても消しても新しいコメントが来る始末。どうすればいいのでしょうか?こまってこまって仕方がありません。
回答:『こまった人たち』に収められた「匿名者」を読んでみてください。
そのような悪意あふれる人が実際はどういう人なのかが分かります。
【お悩み相談 その2】
「コエンザイムQ10」のような、新しい言葉がマスコミで取り上げられると気になって気になってしょうがありません。すぐに関連の商品を買ってしまいます。
私はこんなに流行に流されやすくていいのでしょうか?本当にこまってしまいます。
回答:ぜひ『こまった人たち』に収められた「発明家」を読みましょう。
すべては「まず言葉ありき」ということが描かれていますよ。
上の例のように、この小品集では、設定を少しいじるだけで現代の日本にもそっくりそのまま当てはまる人々の姿が描かれている。
これらの小品に描かれている人が、あなたのまわりにもいませんか?
それとも、あなたがこの中の誰かだったりして……
この本は良い「反面教師」となること請けあいである。
さらに、チャペックの批評眼はそういう日常の枠内にとどまらない。
チャペックが生きたのは1890〜1938年、まさに戦争まっさかりの時代である。
最後に収められた寓話集には、戦争への皮肉がこれでもかというくらいこめられている。
チャペックの視点は「戦争と平和」という二項対立を超えたところにあるのに注目されたい。寓話だから、答えはない。ただ読んだ人それぞれがその意味を考えるのみなのだ。自分の頭でものを見、考えることのめっきり少なくなったこの時代だからこそ、
こういう本が出版されたことを喜びたい。
現代でも、世界のいたるところで戦争が起こっているのだから。
戦争を防ぐには、個々人が「大きな物語」を拒否することが一番の薬なのかもしれない。
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