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どんなに辛いときでも、声を掛け合える人がいると頑張れるよね。落ち込んでるときには遠慮して人と距離をおきがちな自分にとっては羨ましい限り。手紙でなら、暗い姿を見せずにすむし、距離感もはかりやすいかもしれないな。
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あー最後までどちらがワーレンカかワカランカッタ。だってふたりとも文体が同じで、同じように哀しいんだもの。
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ロシアの文豪、ドフトエフスキーの処女作。
貧しい47歳の小役人と同じく貧しい10代後半の少女との文通形式の小説。
この小説が書かれたのは1846年ということは日本で言えば江戸時代の後期ということになる。
江戸時代に書かれた小説の登場人物の心情がこれほど豊かに描写されているということを今の時代に普通に読めるということがまず奇跡的。
主人公の小役人マカールが少女ワルワーラを自分の娘のようにあるいは孫のように、しかし実は本当に女性として真に愛している状況が読み取れ、それが涙をさそう。
最終的には悲恋となるが、この小説は「人を本当に思いやる」ということがどのようなことなのかを教えてくれる。
どんな時代であっても人の心は変わらないのだ。
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貧しい老人と、病弱なこれまた貧しい女性のひたすら手紙のやり取りする文面がつづられた小説。
その手紙の内容でお互いの生活、環境、交友関係などが明かされていく。二人の文面に思わずニヤニヤしてしまいながらも最後はもうコントなのかなんなのか!?
そういうことなんですよ、ワーレンカ!w
解説を読むまでなかなか全体を捕らえる事が出来なかったので、これは解説まで読むのをお勧めです。
(自分の中では解説まで読まないと意味が解らないのはどうかとおもうが、そこまで何度も読みながら深く理解していく本なんだろうなとも思った)
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中年の文官と少女との、貧しい2人の文通。年齢的に釣り合わない組み合わせのきっかけはついぞ語られるとこなく、裕福ではあるがこれまた釣り合わない年齢の男との結婚で結末を迎える。解説でも想像しているが中年執筆家が架空の少女との文通をもうそう豊かに書いたとも思えなくもない。恋い焦がれる瑞々しいワルワーラと文官マカールは文通が付き合いの主体であまり会っていないようなのもなんだか不自然でもある。
中年文官も少女もどこまで落ちるのか激貧の一途を辿るところに嫌気が差し始めたところに一転して幸福が訪れつつ一挙にそして唐突な結末となり、何か慣性が働くような余韻がある。
ただ、中盤の暗さと停滞感は間延びしてストーリーを追う初見では少々退屈。
かといって次に読む機会を作るかも微妙ですね。
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下級役人マカールと天涯孤独な娘ワルワーラの書簡形式による貧乏物語でドストエフスキーの処女作。よく分からんがデビューから絶賛されたらしい。
ワルワーラの名前も手紙ではワーレンカばっかり言ってるので混乱してくる。
お互い貧乏になっていく過程よりも女に借金しても入れ込む心情は現代に通じるものがある。ただしマカールは粘着質的な内気者なので現代ならもっと悲惨な目にあう可能性あり。状況が好転したところでの急展開。ワーレンカの文面も変わるところがリアル。
ところどころ悲惨な死に様が出てくるところも印象深い。
さて解説ではこの話が架空の少女を作り上げたマカールの妄想話の可能性ありとしている。そうだとすると個人的にはナンだか寒気のする話でホラー的ですらある。さすが文豪!
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ワルワーラの少女時代は、泣けるぐらい悲しい。
マカールとワルワーラの手紙からは仲の良さ、と同時に不幸さ、生きづらさを感じる。
ワルワーラの結婚相手は、ひどい癇癪持ちで、幸せになれないことが分かっている感じが、またさらに悲しい。
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初めてドストエフスキー作品を読むにあたって、とりあえずページ数も少ないデビュー作を選びました。
正直、度肝を抜かれました。
デビュー作にして、人生のあらゆる智慧と苦悩が散りばめられています。
登場人物による往復書簡のやり取りは見ていて微笑ましいものから悲痛なものまで実に多彩でした。
この150年で人類の生活は劇的に豊かになったのでしょうが、それは量的な意味であって質的にはどうなのかと問いかけられている気がします。
強い自意識が心の渇きを生み出す。
死刑宣告を受ける前の若きドストエフスキーのデビュー作。
本当の豊かさとは何か
忘れそうになった時に読みたい1冊です。
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ドフトエフスキーのデビュー作で中年男とうら若き娘の書簡のやり取り。このうだつの上がらない公務員の中年男がなぜこの娘に恋をしたのか?そしてこの娘がなぜこの中年男を相手にするのか不明である。
貧しいというのはお金よりも愛情なんだろう、そして愛情の飢餓は、これほどまでに中年男を夢中にさせるということはわかる気がする。だがしかし、小説としてどうなのかというとその完成度に疑問が湧く。東野圭吾の手紙の方が完成度は高いかもしれない。なんちゃって
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手紙は嘘をつく。意図的じゃなくても、相手に伝えたい想いを文章にのせるとき、真実以上の何かを加えたり、逆に落としたりしてしまう。それが書かれている内容よりずっと多くの真実を、読み手の心に浮かび上がらせて、胸が詰まるほどの感情でいっぱいにしてしまう。ドストエフスキーは読者の行間を読む力と共感力を信じているからこそ、この小説を書けたのだろう。
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最後まで退屈せず読めたは読めましたが、自分を、誇張して若い女の子に尽くして愛して尽くし続けるマカールさんにワーレンカの立場になって寒気がしました。なんだか後味が悪いです。
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本として読む初めてのドストエフスキー。
47歳の下級官吏マカール・ジェーヴシキンと、若くして両親を失った18歳くらいのワルワーラ・ドブロショロワの半年にわたる往復書簡。
まず、人物名がスムーズに読めない上に意外に多くの人がこの往復書簡に登場するので、なかなかそこから入り込むのが難しかった。
その歳頃にしては随分聡明で落ち着いているように思えるワーレンカ(ワルワーラの愛称)が、なぜこんなやけにプライドが高いくせに妙に卑屈で自意識過剰なマカールと文通を続けたのだろうか疑問に思う。
マカールは毎回「愛しいワルワーラ」、「私の天使」などと呼びかけているが、ワルワーラは「優しいマカールさん」、「親愛なるマカールさん」という具合だし。
二人の手紙だけで成り立っているので当然そこから様々な物事を読み取らなければいけないし、解説にも行間を読むことが肝要だと書かれていたけれど、わたしにはまだそれが難しかった。
また、この本を読むにあたりゴーゴリの「外套」なども読む必要があるのかな、とも思えた。
クライマックスはまるで悲恋の終わりのようなやり取りの中に、ワーレンカが病気のマカールに買い物や用事を言いつけているところも滑稽だった。
訳者のまえがき、解説、あとがきが無ければほとんど読みこなすことが出来なかったと思う。
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九等官とは行き止まりの等級。清書係がそれ以上出世することはない。お相手は20歳前後の孤独な少女。書簡が往復する舞台は19世紀前半の帝政ロシア。ソ連となる半世紀以上も前。「うだつが上がらぬ中年下級官吏と薄幸の若い娘の恋物語」…そんな構図だけで語れぬ何かがある。迎える結末はそれしかないだろうという運命。”貧しさ”とはそういうものかと諦観する。1845年発表の処女作。グイグイ引き込まれるのは、後期長編に同じ。隠し秘めたる普遍の機微を突く。心の奥底にある闇深きもの。気づかされたその存在にふと魅了されている。
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この本は、文豪ドフトエフスキーの処女作ということで読んでみましたが、とても情熱的で、引き込まれる作品でした。
終り方も余韻があって、、とても良かったです。
ぜひぜひ読んでみて下さい!
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『カラマーゾフの兄弟』、『罪と罰』を読んでからの『貧しき人々』なので、スラスラ読めてしまいました。
読み進めるうちに、人間関係や街並みなどが気になるのと、交換されていた『ベールキン物語』を読みたくなるなど、ドストさんの世界観に感動です。
ただ、最後は切ないです。少し泣きそうになりました。