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『カラマーゾフの兄弟』、『罪と罰』を読んでからの『貧しき人々』なので、スラスラ読めてしまいました。
読み進めるうちに、人間関係や街並みなどが気になるのと、交換されていた『ベールキン物語』を読みたくなるなど、ドストさんの世界観に感動です。
ただ、最後は切ないです。少し泣きそうになりました。
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3.8
斬新な方法で書かれてて1800年代にもうこう言う手法を思いついてたんだと思うと、本が今でも読まれてるのが不思議 その当時はこうでもしないと売れないみたいな感じではなかったんだろうけど、それでもファンタジーやフィクションってやはり有限のもので型を変えていかないと飽きられてしまうのもneedles to sayだと思うからこの作品が令和の今刊行されたものなら頷けるけど1800年代にこれをやろうと思うのはドスエフはなるほど名のおける作家なのだなーと感嘆せざるを得ない!
ストーリー自体がしっかりしたものだとは言い難いけど何も起きない貧乏人の文通のやりとりでよく飽きさせず読み進められる作品ができるなーと思う それにしてもロシアの名前むずすぎる いっそカタカナじゃなくてそのまま書いてくれた方がスッと読めるんじゃない
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ロシアの文豪、ドストエフスキーの処女作。
その日暮らしで貧乏から抜け出せない初老の小役人と、病弱で幸薄い生い立ちの少女による往復書簡…
と、話しはこれだけなのですが、手紙という性質を意識しながら読み進めると、会話と違い、文章で語られる熱い言葉の勢いに、自然と引き込まれて行きます。典型的なのは、結びの言葉が内容によって変化するところ。小役人は「〜の友である マカール・ジェーヴシキン」が多く、少女は単にイニシャルで「V.D」が多いのですが、一ヶ所だけお互いに「愛する」と言う言葉とフルネームで書かれているところなど、凝った書き方をしていて驚きました。
小役人の書く文章も、途中プーシキン『ベールキン物語』とか読書をするようになってから教養がつき、次第に手紙の文章が洗練されてくる様子など、とても処女作とは思えない作品です。
内容も、お互い貧困で追い詰められた状況でも、他人を思いやる気持ちを持ち続けている会話のやり取りにおける心理描写が上手いなと思わされることが多々あり、著者の弱者に対する愛を感じました。ラストは、2人の置かれた状況からすれば、いいまとめ方だと思います。