紙の本
ユーモアが楽しい
2017/01/04 23:56
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投稿者:kissho - この投稿者のレビュー一覧を見る
間違いなく面白いんですが、奇抜な設定のせいか、途中しつこさや単調さを感じてしまいました。構成も緻密でよく練られてはいますが、一方で「計算された感」が前面に押し出されているような印象も受けます。技巧の方が面白さに勝っているような。ただ、随所に織り込まれているユーモアは、読んでいて純粋に楽しかったですね。後味も良い。まあ、いくらなんでも高校1年生を・・・・というのはありますが、そこはご愛敬ということで。
紙の本
SFという設定に尻込みしていたことを後悔。確かにSFだけれど、その設定に逃げず中身はきちんとミステリをしている。好きだ。
2011/07/27 11:16
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投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFは苦手だ。特に、一度死んだ人間が生き返る設定は大の苦手。だから有名な本書も、SFにカテゴライズされているというだけで敬遠してきた。
が、読んでみたら…平気だった(笑)。
本書の主役である久太郎は、ある一日を9回繰り返す、という特殊能力を備えている。しかしその「ある一日」は、久太郎の意志で決定できるわけではなく、ある日突然、気が付いたら「昨日」を繰り返している、というなんともややこしい能力なのである。そして最終的な「事実」として残るのは、9周目の最終周の結果だ。
本書内でも説明として書かれているのだけれど、その繰り返される「ある一日」が例えば入試の日だとしたらラッキーだ。久太郎は1周目には普通の一日として試験を受ける。翌日、起きると「昨日」が繰り返されていることに気づく。そしてまた試験を受ける。問題は1周目と同じ。だから点数は上がる。ついでに問題(の答えではなく)を覚えることに心血を注ぐ。そして家に帰って問題を復習する。それを8周目まで繰り返し、ラスト9周目で高得点をたたき出せば、その結果が彼の「ある一日」の事実となる。
しかし先にも書いたように、どの「ある一日」が繰り返されるかは、久太郎のコントロール下にない。本書では、その繰り返される「ある一日」に、祖父の渕上零治郎が殺されてしまう。久太郎は祖父の死を防ぐため、あの手この手と思考を巡らし実験を繰り返す。果たして、久太郎は最終周で、祖父を死なせずにいられるのか?!
一日が9回も繰り返されるという設定は確かにSFだけれど、各周は現実的だったので、とっつきやすかった。そしてそこに隠されたトリックも、単純だけれども、それ故衝撃的で、好きだなぁ。こういうのもっと読みたいっ!!でも…書くのはすごく難しい気がする。
でもっ!!!
読みたーーーーーーいっ!!!
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主人公の久太郎は、不定期で時間の反復落とし穴に落ちてしまうという体質の持ち主です。
「反復落とし穴」とは久太郎が経験から命名したもので、ある1日を8回多く繰り返してしまう現象。
どうしてなのか、いつ起こるのかはまったく不明。
一度起こるとあと8周は確実に同じ日を繰り返し、主人公が故意に手を加えない限りは起こる出来事もまったく同じ。
こんな不思議な体質の持ち主が、殺人事件に出くわしてしまうのです。
しかも、殺されたのは自分の祖父。
久太郎は、何とかこれを回避しようとあれこれ手を尽くし始めます。
それでも何度も殺されてしまうお祖父さん。
久太郎が回避すべき行動を取るたびに、登場人物たちの行動も困った変化を起こしてしまう・・・。
久太郎が戸惑う様子や、その都度変化する登場人物の行動が面白い。
同じ1日なのに異なった結果になるという展開も好き。
謎解き感を出しつつ最後にはちゃんと辻褄も合ったし、あり得ない設定でも読んでいて無理を感じませんでした。
この人の作品を読んだのは初めてだったんですが、すごく好きになりそうな気がする。
早く他のを入手したいな。
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初期の西澤作品の傑作。この設定の奇抜さ。その世界でのみ立脚する論理。そして、特異体質の盲点を突いた見事などんでん返し。文章はユーモラスで軽快にさくさくと読めます。これは純粋にお薦め。
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活字読むのわりと苦手なのですが、西澤保彦の文章は…とっても読みやすくって全然苦になりません。
普通の殺人事件のトリックではなくて特殊ルールをよく作って、そのルールをうまく使って殺人事件を書くのがうまいです。
活字苦手な人でもさくさく読めてしまうと思います。
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面白かった! どんどん先が気になって、読みすすめていっちゃった! あたしも『リプレイ』してみたい!!
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ちょっとした恋ばなもあり、ミステリなのに誰も死なず、でも、頭をパズル思考で楽しませてくれるほのぼのミステリー。
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長編パズラー小説の最高峰。
同じ1日をある時7回過ごしてしまう久太郎少年。
そんな時、1日目に死ななかった祖父が2日目から何故か毎日殺ろされてしまう!?
唯一認識できる少年の最後に取った作戦と意外な真実とは?
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西澤ミステリの中でももっとも有名な作品。
私も西澤作品の中では1、2位をあらそう面白さだと思います。
軽快なテンポで進むパズラー小説。
なにより、一番すごいの最後でわかるだいどんでん返し!
すべてのピースが埋まっていく感じは快感です。
軽いノリの作品なのでミステリーが嫌いな人でも、楽しく読める作品だと思います。
逆に本格好きの人にはダメかも・・・。
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気軽に読めるSFミステリなのに、最後のどんでん返しは予想も付かなかった。何度読み返しても面白いと思える。
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同じ日を9回も反復してしまうという特殊体質を持つ少年。つまり、朝起きると、また昨日が始まり、それが9回繰り返される。だからテストの日ならば、9回目には満点がとれるし、賭け事にも負けない。だが、ある日、彼の祖父が何者かによって殺害される。それをくい止めようと奮闘努力するが、祖父は何度も殺され…。
普通のミステリーファンだったら、つっこみどころが満載すぎて、途中で怒り出すかもしれない。これはミステリーとして読んではいけない、あくまで設定の意外性を楽しむ本だ。それならば充分に楽しめる。ただし、私はかなりまどろっこしくてイライラしたけど…。
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一日を9回体験できる特殊な体質な主人公。9回とも同じ風に過ごすこともできるし9通りの過ごし方も出来ます。で、身内が何者かに殺されます。主人公は何とかしてこの殺人を防ごうとしますが何故かどうしても防げない…さぁどうする?と言った内容。今まで読んだ中では文章が抽出に見えたんですがこれワザとなんですよねきっと。逆に凄い。因みに解決編の前でトリックが分かってしまったんですが。でも面白かったです。こういう系は大好きですよ。
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会話文で「、」の部分が無いよなーってずっと気になってた(どうでもいいな)
この話を読んだ日とこの本の日付がピッタリ一致していたことに感動した
(どうでもいいな)
最後に「やられたー」ってなっちゃう作品。
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ミステリに超能力の設定を使うのは反則だろうと思っていましたが、意外にも通用するのですね。目からウロコがポロリ。
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この本大好きです!話のドタバタ展開が面白くて、夢中で読みました。ヒロインが可愛くてそれがまた素敵でした。傑作だと思います。
主人公が何度も殺されたりしてもめげない性格で好感が持てました!