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憲法制定後のGHQとの戦い、サンフランシスコ講和条約の舞台裏などでの次郎の活躍を描く。彼なりの芯の通った言動には感動を覚える。
一人一人のプリンシプルが今の日本には必要だ。
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数年前にこの白洲次郎がブームになりましたが、ブームが嫌いなのでブームが落ち着いた今頃になって読んでみました。
この著者の北康利が書いた『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず(上下)』もそうだが、なぜ文庫本になると上下二冊に分けるのか?全部で高々500頁前後の本を二冊に分ける意味が解らない。出版社の意向なのかどうなのかわからないが、「200頁程度」なら読むだろう、と出版社が考えているのなら大きな間違えだ。出版社全体に言いたいが200~300頁前後の本を分冊にするのなら1冊600頁程度で出版して欲しい。興味あるなら人なら読むし、読まない人は読まない。本ってそういうものだと。
閑話休題。人物評伝物としては読ませる部類の本だと思う。著者の北氏の意見があまり出ておらず、客観的な表現に終始している。それだけに読み手が考えさせられる部分が大きい。
「プリンシパルを持って生きれば後悔などない」という白洲の生き方は大変参考になる。ただ後半(下巻)部分の大半は吉田(茂)が主人公になったかと見紛う展開になる。もう少し白洲に焦点を当てた書き方が良かったのではないか。
戦後日本の行方を大きく左右するような立場に置かれ、プレッシャーも甚大だった思う。戦後日本が道を大きく誤らなかった彼の功績に感謝する。
白洲家ほどの資産家に生まれなかった平凡な一市民の僕の感想は、①語学を学び②自分の頭で考えることが大切なのだと思った。そしてできれば若いうちに他国に行って、他国から自分の生まれた国を見てみるというのが大事なんだな、と思いました。
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この時代、こんないい男がいたなんて驚きですね。今の世こそ、白州次郎のような男の出現が切望されるのではないのかなぁと、思います。一度会ってみたかったですねぇ。
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白洲次郎氏の口癖の「人間は地位が上がれば上がるほど役得を捨て役損を考えろ」は、確かに志としては申し分ないが、今の世の中でこのような考えで行動できている人はどれ程いるだろうか。政治家、会社役員、役人など皆己の欲に目が眩んで国や社会や会社を誤った道に導いているのではないのだろうか。それにしても、いかに外交が大事かということが白洲次郎を通して分かるというものだ。教養や広い視野によって培われた信念とそれを貫く度胸と行動力。今の日本が待望するのはこのような人であろう。
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白州次郎の人生をダイジェストで綴った内容だった。白州次郎がどういう環境で何を行って来たのかが、一通り読める。駆け足で生涯を追った内容なので、白州次郎の人物を深く掘り下げるにはやや消化不足な気がした。
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下巻に突入し、白洲次郎の実力に圧倒される。白洲300人力。
政治家だけでなく、様々な人に共通する理念を導いてくれる。
日本一かっこいい男です。
ぜひ自己啓発に興味がある人は読んでみて下さい。白洲次郎を知る事はよっぽど為になる。
各自のプリンシプルがこの時代を生きた人へのお返しになる。
感謝です。
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下巻は日本経済の復興と日本の独立国家、サンフランシスコ講和条約までの道のり、その後のカントリージェントルマンとしての
白洲次郎の素顔の3部で成り立っている
相変わらずGHQ民政局との熾烈な争いは続き占領下の内閣などもろく、GHQだけでなくGHQにおもねり、すりよる日本人政治家との争いも加わりながら、第1次、第2次吉田内閣は誕生する
日本の奇跡の復興の謎を各国が解こうとすると必ずいきあたる
省がある
それは通商産業省だ
通商産業省は国内の食料事情を鑑み、前身の商工省をすべて官僚の意識から壊し
改革し白洲が創設した省だ
白洲は創設し仕事が成就すると権勢を振るう事なくさっと身を引き
後進に道を譲っている
日本に供給電力をと電力会社を9分割し、東京電力から超法規的措置で只見川の水利権を取得し、ダムをつくり仕事が終わり電力が無事供給されたあとは会長職を辞している
ここに白洲次郎の哲学がある
そして下巻のクライマックスはサンフランシスコ講和条約だ
白洲次郎は大臣でもなく役人でもなく吉田全権大使として供に
渡米している
アメリカ側の国務省の高官は日本の外相ではなく白洲と何度も会談しており、奄美、小笠原、沖縄返還については一切の妥協をしなかった
ここでアメリカ側から唯一従順ならざらぬ日本人がいるといわしめる
外務省が作った、GHQの気に障ったらいけないという英語の原稿を
植民地根性が抜けないのかこれからは対等だと一喝し
和紙を取り寄せ、毛筆で10メートルにもおよぶ書き直し
領土返還についても言及している
吉田のサンフランシスコ講和条約での20分に渡る演説
世に言う吉田のトイレットペーパーだ
講和条約は長い道のりをへて締結された
占領は終わりGHQ本部に星条旗のかわりに日章旗があがるまで7年の
年月がたった
白洲の孤独は再び独立国家に復帰した意義を日本国民はもっと
認識すべきだそれを国力につなげるとういう思いを吉田とも
共有できなかったことだ
その後も密使として海外に派遣されるも、しがらみのある
会長職のほかはすべて辞している
現在は政争政治にあけくれ、他国におもねる様に嫌というほど
付き合い国民との間には奇妙な溝がある
米中が接近していく中アジアの勢力図は変わろうとしている 白洲待望論が起きているのは明らかだ
他の本評伝も読み
たい
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白洲家の家族写真や若い頃の次郎と正子の写真などが載っているので、実物に迫る読み物です。
テレビドラマでも感じた通り、彼が育った環境もさることながら、戦争の最中や戦後の混乱と激変する環境の中で、常に自分の持つプリンシプル(原則)に照らし合わせて物事を判断していたその精神は他の人の追随を許しません。
日本国の憲法がどのような経緯で生まれたのかや、戦後の日本人の精神構造がアメリカナイズされたいった経緯など、歴史の教科書では習わなかった事実が多く出てきます。やはり、歴史を知ることは大事だと思った次第です。
余談ですが、彼とと切っても切れない間柄だった吉田茂元首相の邸宅だった屋敷が先日(09年)不審火で全焼したのは本当に残念!訪れてみたかったのに・・・と思いました。
それにしても、見た目のカッコよさは勿論ですが、彼の生身の人間像は情に厚く、母親に対する気持ちの表れなど子供じみていて、微笑ましい部分もありました。一度でいいから実際にお会いしてみたかったなあ~と思うひとです。
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プリンシプルを持って生きていれば、人生に迷うことは無い。プリンシプルに沿って突き進んでいればいいからだ。そこには後悔もないだろう。上巻とは違い、下巻は次郎の活躍が満載。特にGHQとの闘いは感動さえする。吐き出されるセリフは的を得て、そしていちいちカッコいい。自信を失った時は、喝をいれる為再読したい。
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白洲次郎の気持ちの強さには見習うべきところが多いです。日本国憲法成立の陰にあった駆け引きに、えもいわれぬ凄さを感じます。
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ずっと前に買って中々読めなかった白洲次郎の本。
(一部で)日本で一番かっこいいと言われている人がどんな人なのか、
これまでの本の流れ的にも時代が一緒だったこともあり
読んでみました。
戦中戦後に掛けて吉田茂と二人三脚で歩んできた白洲次郎の物語。
様々な思いが交錯する中で原則を貫く白洲次郎は、確かにかっこいいし、
今の時代に足りていないものを体現している気がして素敵だと思いました。
ただ、この本の語り口が非常に鬱陶しく、興醒めな部分が多かったので☆3。
城山三郎が書いていたらきっと凄く良い話になっていたはず。
白洲次郎については別の本も読んでみようと思います。
余談ですが、当然ながら本作で出てくるのは実在した人物であり、
多くの本や映像で描かれている人物も多々います。
個人的に、広田弘毅やマッカーサーについては、落日燃ゆや日輪、
その他で読んだ人物像と少しづつ異なり、歴史を認識することの
難しさを改めて感じました。
結局真実なんてわからなくて(というか本人すらその時の感情や行動を
客観的に把握できるわけではないのだから、そもそも真実なんて
存在しないという言い方もできるし)、僕らが認識している事実は
あくまで一側面にすぎないという事を、忘れないようにしようと思いました。
そして、さっさと憲法変えよう。
以上。
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日本の敗戦からGHQ草案の新憲法を飲まされ、サンフランシスコ講和条約に至るまで、白洲次郎という、官僚でも政治家でもない、一介の民間人が「プリンシプル」に従って日本という国のあるべき姿を描きながら戦っていく様子がひしひしと伝わる一冊。
サンフランシスコ講和条約締結のくだりは思わず胸が熱くなる。
自分は日本人としての誇りをどのように体現していくのかを考えさせられる一冊でもあると思う。
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この本は白洲次郎の伝記的小説ではあるけれど、日本国憲法(象徴天皇)、日米講和、日米安保の背景を知ることができるとてもよい歴史教科書だと思う。
そう思えるのも、これらをまとめるために次郎が深く貢献しているからに他ならない。
これだけ日本の復興と外交政策について「今」どうあるべきかを考え、実行して来たにも関わらず、結局大臣にもならず、公職にも就かなかった。
そうしなくても一国の総理を動かし、国の舵取りをできるのだから、金や権力が欲しいのでなければそんな必要は無かったのだろう。
坂本龍馬や勝海舟と同じダンディズムを感じる。
しかし歴史や物語はケイディスのようなヒール役が登場すると俄然ドラマティックになるものだな。
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政治への野心も立身出世の欲望も持たず、ただ祖国の為にと自分の信じるプリンシプルに従って生きる白洲次郎。凄く格好が良いし、男性なら彼の生き方は憧れてしまうだろうな。
サンフランシスコ講和条約のくだりは、日本人として胸を熱くせずには読めないです。最近の領土問題に関しても、日本人として歴史をきちんと勉強し、もっと誇りを持って生きたいと思わせてくれました。
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戦後からの復興を吉田茂の右腕として支え続けた白洲次郎。その生き様は、正義感・使命感に満ち、そして潔い。
こんな日本人がいたのか・・・と思わせる、秀逸の書である。