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日本一かっこいいと言われた男のかっこよさは、
どんなに苦しい時になっても決して自分を曲げず、
相手に屈服することなく、
未来のために走り続けたからだと感じました。
2009年の年初めに白洲次郎に出会えたことは
自分の人生を変えかねない事件でした。
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吉田茂首相の腹心として、抜群の交渉力、堪能な英語力力、幅広い人脈を活かして戦後の日本経済復興に尽力した日本で最もカッコイイ男の生涯。高度成長を誇った昭和の時代に活躍した、歴代首相の宮澤さんや中曽根さん、麻生さんのお父さんなどと共にどちらかというと裏方として政財界支え続けた。今の時代、こんな人がいたら少しは世相も変わっているかもしれない。
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日本国憲法が出来るまでの壮絶なドラマなどが、実際の資料や証言を元に描かれている。但し結構極端。
僕の高校時代の日本史教師と考え方が真逆で、個人的には新鮮だった。
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我々の時代にこのバカな戦争をして、元も子もなくした責任をもっとつ売れるに感じようではないか。
日本の経済は根本的な建て直しを要求しているのだと思う。
おそらく我々の余生の間には、たいした良い日も水に終わるだろう。それ程事態は深刻で前途は茨の道である。然し我々が招いたこの失敗を何分の一でも取り返して我々の子孫に引き継ぐべき責任と義務を私は感じる。
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後編は、GHQによる日本占領時代の後半から、日本が独立した講和条約、"じいさん"と慕い二人三脚で戦後日本を舵取りした吉田茂の死、晩年の白洲次郎のことを描いている。通産省を作ったのは彼だというのも話も初めて知ったが、後編の大きな山場は、講和条約だろう。
白洲次郎は「基地なき独立」を主張していたが、吉田茂は「早期独立のためには基地存続もやむをえない」という考えで、結果的には、吉田茂案をアメリカが採用することになったのは、まさに歴史の裏舞台だ。ちょうど朝鮮戦争が勃発し、前者の案は難しい状況になってしまったのもあるが、白洲次郎の言葉である「プリンシプル」が心に響く歴史の一幕のように思う。歴史に「もしも・・・」はないが、白洲次郎の「正論」が突き通されていれば、日本の独立の仕方が大きく変わっていたように思える。
「プリンシプルを持って生きていれば、人生に迷うことはない。プリンシプルに沿って突き進んでいけばいいからだ。そこには後悔もないだろう」
この言葉は本当に心に響く。どんなに困難な状況でも、「正論」は大切さに改めて気づいた。自分は「役人」になってしまったが、とかく「役人」というのは、なかなか「正論」が言いにくい職業のように思う。しかし、そういう環境下でもしっかり「正論」を突き通せる人間を目指したいと思う。彼の言葉の通り、それに沿って進んでいけば、後悔はないと思う。
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人生の悩みとは何か。大半を占めるのは自己実現をする上での障害。とりわけ人間関係。大志があり、信念があり、抜群のセンスがある。そして感性があり、仕事を進める上での妙技がある。人間は人間に惹かれる生き物だ。スケールの違う人生を、一生を賭して味わっても良いのではないか。
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北康利著「白洲治郎 占領を背負った男(下)」講談社文庫(2008)日本で最もかっこいいといわれた生き方をした男である。吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立会い大きく関与している。彼のダンディズムがよくわかる本の続き~。
*今の政治家は交通巡査だ。目の前にきた車をさばいているだけ。それだけで警視総監になりたがる。政治家の財界の偉い方も志がない。立場で手に入れただけの権力を自分の能力と勘違いしている奴が多い。
*日本は自分で考えるということを教えない。日本ぐらい自分でものを考える奴が少ない国はない。
*『プリンシプルを持って生きていれば、人生に迷うことはない。プリンシプルに添って突き進んでいけばよいからだ。そこには後悔もないだろう』
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こんな人がいたんですね。あの吉田首相が頼りにした男。
戦争に負けて卑屈になっている日本人の中にあり、
日本の将来のために身分など関係なく言いたいことを言える人。
GHQから「従順ならざる唯一の日本人」と呼ばれた人。
「日本人は自分で考えることを教えない。日本ぐらい自分でものを考える奴が少ない国はありませんよ。」
「教師が自分で考えることをしない。明治維新前まで、さむらいの子供にいちばんやかましくいった教育、つまりプリンシパルを考えるということを(教師は)教えない」
曲がったことが嫌いな硬派な人間自体がめっきり減りました。
彼の生き方、かっこいいです。
素晴らしい人に巡り合えたなあとうれしく思いました。
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白州次郎ファンブック的な趣が強いんで割り引いて読む必要があるけど、気骨あるこの時代の人達を知るにはいいかも。坂本龍馬より今必要なのは敗戦から主権を取り戻すまでのこの時期の叡智かもね。ホントに偉いのは吉田茂ってことで。
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戦う男。近くにいたらめんどくさそうだけど。
憲法制定までのリアルな状況が忘れられ過ぎてるのがよくわかる。
でももうちょっと評論に徹してほしかったな。
文章に感情が入り過ぎ。
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長らく事情があって読めなかった下巻を、今一度上巻から読破。
白州次郎氏のみならず、多くの人間が敗戦国とはいえ、国を想い、尽力したことが描かれている。白州次郎氏の快活さが描かれているが、意外と一緒に働いたりしたら振り回されて大変層だろうなと思った次第。著者の書き方もあり、読み物として非常に面白かった。
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名前くらいは聞いたことがあるけど何をした人かは知らない。そんな失礼な状況から読み始めたこの本。最後まで読んで、あぁなぜ自分はこんな大事な人のことを知らなかったのかと、少し自分を恥じた。これは平和ぼけとか何とかとは違うと思う。白州次郎という人間の生き方(プリンシプル)のためだろう。それは決して大げさで派手ではないが、しっかりと言うことは言って、やることはやった人間のすごみなのかもしれない。
現代を生きる我々が忘れてはいけないその気持ちを、白州次郎が見せてくれているように思えた。今の政治、世の中を見て、白州次郎は何を思い、何を語るのだろう。
今こそこういう日本人が必要なのだろう。しかしそれを他に求めることもまた違うのかもしれない。では自分に何が出来るのか。それを考えることが大事なのかもしれないと痛感した。
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(2011.07.27読了)(2009.12.13購入)
☆関連図書(既読)
「プリンシプルのない日本」白洲次郎著、新潮文庫、2006.06.01
「白洲正子自伝」白洲正子著、新潮文庫、1999.10.01
「風の男 白洲次郎」青柳恵介著、新潮文庫、2000.08.01
「白洲次郎の日本国憲法」鶴見紘著、知恵の森文庫、2007.01.15
「白洲次郎 占領を背負った男(上)」北康利著、講談社文庫、2008.12.12
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憲法制定後のGHQとの戦い、サンフランシスコ講和条約の舞台裏などでの次郎の活躍を描く。彼なりの芯の通った言動には感動を覚える。
一人一人のプリンシプルが今の日本には必要だ。
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数年前にこの白洲次郎がブームになりましたが、ブームが嫌いなのでブームが落ち着いた今頃になって読んでみました。
この著者の北康利が書いた『福沢諭吉 国を支えて国を頼らず(上下)』もそうだが、なぜ文庫本になると上下二冊に分けるのか?全部で高々500頁前後の本を二冊に分ける意味が解らない。出版社の意向なのかどうなのかわからないが、「200頁程度」なら読むだろう、と出版社が考えているのなら大きな間違えだ。出版社全体に言いたいが200~300頁前後の本を分冊にするのなら1冊600頁程度で出版して欲しい。興味あるなら人なら読むし、読まない人は読まない。本ってそういうものだと。
閑話休題。人物評伝物としては読ませる部類の本だと思う。著者の北氏の意見があまり出ておらず、客観的な表現に終始している。それだけに読み手が考えさせられる部分が大きい。
「プリンシパルを持って生きれば後悔などない」という白洲の生き方は大変参考になる。ただ後半(下巻)部分の大半は吉田(茂)が主人公になったかと見紛う展開になる。もう少し白洲に焦点を当てた書き方が良かったのではないか。
戦後日本の行方を大きく左右するような立場に置かれ、プレッシャーも甚大だった思う。戦後日本が道を大きく誤らなかった彼の功績に感謝する。
白洲家ほどの資産家に生まれなかった平凡な一市民の僕の感想は、①語学を学び②自分の頭で考えることが大切なのだと思った。そしてできれば若いうちに他国に行って、他国から自分の生まれた国を見てみるというのが大事なんだな、と思いました。