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泣いた。
それ以上言えない。
作者のドライな文体もまた魅力。
愛しい人の過去と、沖縄の闇が、ドロップしていく。
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プロのカメラマンだった恋人が、死をほのめかすメモと使いきりカメラを残して姿を消した。フリーライターの燿子は、彼の故郷・沖縄へと飛ぶ。青い空と海、太陽と風に包まれて愛した男を追いつづける。出会った人々それぞれの過去や今に触れながら、行方知れずの恋人の秘められた驚愕の真実を知っていく。燿子は失った愛を見つけられるのか。南の島で奏でられた生命の讃歌、濃密で一途な純愛小説。
沖縄を舞台にした話。
洗骨やらセヂやら沖縄らしさは強いけど、やっぱり内地生まれの人が書いたって感じがする。
池上さんほどの色濃い深さは見れない。
悪いわけじゃないけど、少し残虐な感じが好きじゃない。
ラストは一応ハッピーエンドだったけど、あれで終わりでいいの?みたいな。
沖縄作品で言えば、池上さんの方が格上。
池上作品を知らなければ、もっと楽しく読めたかも。
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【10/11/09】
失踪した恋人を追って沖縄に行くお話。物語を進めて行くことで戦時下に置かれた沖縄の話があった。平和記念資料館で見たものが思いだされた。主人公である燿子の女性の行動が良く描写されていて、生々しさが感じられた。生と死についていろいろと考えさせられました。
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沖縄の残酷な歴史がたくさんたくさん詰まった小説。
論文とかで理解するよりも、物語とか写真とかで理解するほうが分かりやすいな。
太平洋戦争が終わってから38年後にボクは産まれたんだけど、
太平洋戦争なんて遠い昔のことみたいだけど、たったの38年しか経ってないんだよね。
それなのに、凄く昔のことのようなこの感じ。変だよねぇ。
高校一年生の時に社会の先生が沖縄の事を教えてくれて
その時は、なんで沖縄なんだろーくらいだったけど、
凄く大切な事を伝えようとしてくれたのかな。
知りたくないけど、知っとかないといけないんだろうな。
でも、軽々しくは話せないよ。でも伝えないといけないんだろうな。
嫌だな。人間って嫌だなって思ってしまうよ。
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沖縄の強さ、優しさを感じた。女は強い。怖い。女二人が東京で飲むシーンは好きです。圭君の存在は最後までいろいろ裏話があるかと期待したけど、主人公の思いの投影対象だったみたい。この二人の関係については、いろいろ意見があると思う。私も最初は解説にあるように、嫌悪感を抱いたけど、やはりこれが人間の性といえばそうか。沖縄をまた違う目で見る視点をくれました。
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死をほのめかす書き置きと、インスタントカメラを残して突然消えた恋人を追って、その故郷沖縄に旅立つ主人公。
そこで、先の大戦での想像を絶す過酷な状況や、ウチナンチュと内地人と米軍との確執、その傷を今もなお背負い続ける人たちに触れることとなる。。。
単純な恋愛小説だと思ってて、あんまり期待せずに読み始めたけど、実際は沖縄の抱える問題を上手に取り上げたよい作品でした。
あー、沖縄に行きたいわ。
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これからじっくり咀嚼しなくてはならない。自分の無知に恥ずかしさより怒りを覚える次第。学校では大切なことは教わらなかったんだね。「いろいろごめんなさい。それとありがとう。できればこれからもよよろしく」と、伝えに行きたい。
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どうしても好きになれない。。。
主人公の行動も、沖縄の描写も、
失踪した彼氏の性格も、いなくなった真相も、
全て不満が残った。
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沖縄を舞台にストーリーが進んで行く。
現地の言葉で話す登場人物たちが活き活きとしている中で、ヒロインだけが暗く、ぎらついた印象。
沖縄に似合わない都会の女性を、現地の人達はなかなか受け入れようとしない。
その理由は物語が進めば次第に明らかになってくるのだけど、何と言ってもヒロインに魅力が感じられない。
惚れた男を追いかけてくる気持ちはわかるのだけど、その執着は執念と呼んだほうがしっくりくる。どろどろした気持ちを抱え、沖縄の太陽に照りつけられて、その感情が明るみになってきた時の彼女は、同性として嫌悪を覚える。
あとは、物語の途中で交わされる会話に違和感。
ウチナーグチは良いとして、ヒロインは何かというと「どうなの?」「なんなの?」と聞き返す。そして相手の言葉を反芻して驚くことが多い。
これをキャラクターの個性としてわざと取り入れているのか疑問。
これに気づいてからは、読み進めるのが苦痛になってしまった。
壮大な展開を見せるストーリーだけに、細かい部分が気になり、やや残念な気持ちが残る物語でした。
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沖縄の陽光と暗さの両方をうきあがらせる不思議な純愛(?)小説。でいごの花の赤と白、血の赤と骨の白など、赤と白が所々印象的。
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全体的に暗い。
女の心情の描き方がグロい。
沖縄戦時のガマの内部の描写は悲しくて苦しくて辛い。
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主人公は突然恋人に消息を絶たれてそりゃあ悲しくてどうしようもなかったと思うけど、圭くん対してとった行動はどう考えてもイヤな女だ。まったく理解できない。
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失踪した恋人の消息を追って、沖縄に飛んだフリーライターの耀子。現地で知り合う人々の過去と現在に触れて、失った愛の真実を確かめる彼女の純愛小説。
池永作品は常に生命と死、そして宿命がテーマ。本作の死は壮絶だ。特に太平洋戦争の終戦間際での沖縄の地獄は、正視できない。浅はかな印象の耀子の存在は、沖縄の真実を理解できない我々本土の人間であるように思う。
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《6月23日は慰霊の日》
なんとなく手に取り半分ほど読んだところで今日が慰霊の日というニュースを見る。
本に呼ばれたのかもしれない。
地上戦が繰り広げられた沖縄。
敵は一体誰なんだ。
泣き叫ぶ子を殺せと言う日本兵。
壊れた物は直せるが、壊れた心は治せない。
でいごの花の咲く季節にまた沖縄に行こう。
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大好きな沖縄の匂いを感じたくて手にとった。
期待通り沖縄感満載だった。一方で、沖縄の良い部分ばかりでなく、沖縄が抱える闇に焦点を合わせて書かれており、あらためて考えさせられる内容だった。
一番の驚きは本著の著者が男性であるところ。女性の感情を見事に描き出しており、見事だった。