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内容:芥川受賞作『飼育』を含む大江健三郎初期の短編集。たぶん。
感想:まず。どうでもいいけどアマゾンはちゃんとこれのイメージを出してくださいよ。さて、僕は高校のときに大江の長編を無理やり二冊読んだ。ほとんど分からんけど文体に気圧されるように読まされてしまった。文体の重みだけしか覚えてなくて、当時は「なんかすげー」と思いながらまだ早かったのかなと諦めたものだった。で、ふと最近読んでみたんだけど、まだわかんないことも多いが、やっぱこの人すげえな。僕は小説を読むときに文体と描写に特に目が行ってしまうんだけど(=大局を理解できない)、そんな楽しみ方の僕に対して、次から次へとどんどん新しいものを与えてくれる。内容についてはあまり立ち入らないけど(“文学マニア初心者”なので憚っとくよ)、モチーフもなかなか好き。
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タイトルに惹かれて。戦時中、村へ現れた黒人兵士を村人は“飼育”する・・・。高校図書館(03/夏〜冬?)
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村上春樹が大変な影響を受けたということで遂に手を付けてみた大江。「他人の足」が一番良かった気がする。全編に渡ってやたら体臭に固執している印象を受けた。臭いからくる情欲
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大江健三郎さん、さすがノーベル賞取るだけの作家です。淡々とした中に読者を引き込んで離さないものがある。
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初期の作品を中心とした短編、中編集。今の氏の作品と共通のテーマも覗き見えるが、この時期の作品はよりおフランスな香りがする。
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じめじめしててとてつもなく暗い。よくそんな文章が書けると思う。春の晴れた1日がすごくグロテスクになった記憶。やっぱり大江はすごい。
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陰湿感漂う文章でここまで魅せるのはさすが。特に『飼育』は戦時中日本人の子供の視点で見た黒人捕虜の話で、圧倒的表現力に引きずり込まれるばかり。
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この人の描写力はほんとうにすごい。
臭ってくるし、いたたまれなくなる。
「他人の足」の、躁鬱が繰り返して躁に終わるところが非常に好み。
09.05.11
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青年期である”僕”の純粋でありながらも危うさを伴った感情の変遷があまりにも綺麗だなって思いました。
心の奥底の”何か”を確かに感じていながら、それをわが手中に収めることのできないもどかしさと、あきらめにもにた少し乾いた空気とが妙にリアルです。
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物語の主人公は、医学部で募集中のアルバイトに応募し、採用される。
彼が案内されたのは、大学の地下の死体置場であった。
仕事は、一緒に採用された女子学生と2人で、古くなったプールから
新しいプールへと、死体を移し替えることだった。
物言わぬ死体を相手に、黙々と作業をこなしながら、彼はやがて
死後もなお、「物」として存在し続ける死体達に、疑問を抱き始める・・・・。といった内容です。都市伝説で有名な「死体洗い」のバイトの噂が、ここから広まったのではないかという説もあり、非常に興味深いです。
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短編集。
べたべたと張り付くような表現をしながら死についての物語。
物質的な死と精神的な死。
体が死んでから魂の生が始まるのだ。
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芥川賞受賞作品「飼育」を含む、大江健三郎の初期短編集。「他人の足」「飼育」など、少年達の世界(とその崩壊)がみずみずしい文体で描かれている一方で、「人間の羊」「戦いの今日」など、戦争に関連したグロテスクな大人の世界を描いたものも存在する。
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黒人兵と寒村の子供たちとの惨劇を描く「飼育」等6編。豊饒なイメージを駆使して、閉ざされた状況下の生を追究した初期作品集
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人間の醜い部分、死を目の当たりにした人間の変貌。。
救いがない。
どれも短い話なのに重くて暗くて閉鎖的。
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1957〜58年、東京大学在学中の作品群。最初期の短編集。<収録作品>
死者の奢り
他人の足
飼育
人間の羊
不意の唖
戦いの今日