紙の本
大きな盛り上がりはないけれど、オススメできる良作
2017/04/09 07:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
学校の裏庭でタバコを吸う教師が、荒れていた裏庭の花壇を手入れしているうちに、様々な悩みを抱えた生徒たちが癒されていく話。
今は校内でタバコを吸ってはいけない学校も増えているということで、このご時世では問題になるかもしれません(誰にも見られないところで、先生と女生徒が会っているだけでいろいろ言う人もいるでしょうし…)
なお、「きじかくし」とは「キジさえ隠れてしまうぐらい背丈の高い雑草」のこと。まさしくこの庭は誰の目にも届かない場所で、まさに「密会」という感じなのですが…そういった勘違いも起こらないので、噂話に翻弄される主人公がイヤ、安心して読みたいといった人も読めると思います(私はあらぬ噂に振り回されるパターンがニガテなのですが、そういったことはなかったのでモヤモヤせずに読めました)。
ただ、この物語は決して「禁断の恋」という在り来たりなパターンにはいきませんし、熱血教師が「がんばれ!」と応援したり、何とかしてくれる話でもありません。
ほぼ、学校の裏庭の花壇で話が進み、生徒…そして、先生がその中で答えを見つけていきます。
大きな盛り上がりはないけれど、テンポもサクサクとしていて楽しい。表紙は地味目ですし、タイトルも内容が想像しにくく、手に取られにくい小説だとは思いますが、読み始めたら止まらなくなります。
名シーンなんてないけれど、いろいろな人にオススメしたい物語です。
ハラハラ…2
うきうき…2
キュンキュン…4
うるうる…4
ほのぼの…5
ふむふむ…3
投稿元:
レビューを見る
すっごいやばい面白かった。
男性高校教師が生徒(主に女子)の悩みに巻き込まれながら、尚且つ自分の恋愛事情の悩みも解決しようと右往左往するお話。
生徒の悩みを教師が適当にあしらいながら対応していても結果としてみんな前向きになれたことに清々しさというか爽快感がある。
教師の方の恋愛事情ももうこっちがメインでいいと思うくらい面白い話で、なかなか変人な彼女と、おせっかいな同級生に振りまわされながら、迷走しまくってる様子はもどかしかった。最後はちゃんとお互いの気持ちが伝わったようで良かった。
実に良い身近で前向きになれる小説でした。
投稿元:
レビューを見る
サイン本があったので手に取り、購入。
ほんわかとサラッと読め、読後感も悪くない。最後はめでたしめでたしでした。
投稿元:
レビューを見る
サイン本。
高校で、生徒の話と先生の話と。
アスパラガスの花壇とベンチと。
いいねいいな。
なんだろう、じっくりほっこり。
うらやましい。
でも生徒より先生のほうに近いことにわかってたけど、なんかせつない。
投稿元:
レビューを見る
電撃大賞の大賞受賞作。
審査員ベタ褒めなだけある、良作でした。
人物や風景の描写が丁寧で、すっと物語の中に入っていける。
いるよね、こういう人、って感じで、キャラにも共感できるし。
投稿元:
レビューを見る
良くも悪くも、さっと読み終わる本。教師と生徒の日々の様子が、ただ淡々と語られていく。
内容とは別のところで、誤字脱字の多さや設定のブレなど(同じ章で妹の学年が小学3年生から小学2年生になったりする)が気になった。
投稿元:
レビューを見る
「ちょっと疲れたアラサーたちへ」と帯に書いてあったので購入。
読み終えて、ちょっとだけ幸せになったような気がしました。
投稿元:
レビューを見る
普通の学生の話なんだけど、その間に先生の話も挟みつつ
絶妙なバランスで学生だけの話にならずに、かといって
大人だけの本でもない感じが面白かった
終わり方もさっぱりスッキリでよかった
なんで、アスパラなのか~表紙も内容に凄く合ってる
投稿元:
レビューを見る
男性教師がめんどくさがりだけど結構おせっかいやきないい先生で、プライベートは不器用ですごくいいキャラ。話の雰囲気もとてもよくスイスイ読めた。結構感情移入してしまった。
投稿元:
レビューを見る
きじかくしの庭 (メディアワークス文庫) とても心地良い物語。生徒たちの悩みが解決していくが田路の恋愛はなかなか上手くいかないもどかしい感じが良かった。最後も綺麗に締めてスッキリ。
投稿元:
レビューを見る
恋人の心変わり、友達との仲たがい、自分の居場所を見つけられない・・・悩みを抱える高校生達が訪れる荒れ果てた花壇だった。そしてもう一人、そこを訪れる教師の田路も恋人との付き合いが岐路を迎えていて・・・
『ちょっと疲れたアラサーたちへ 心を癒すこの1冊』と帯に書かれて、思わず手に取っちゃいました(^_^;)
確かに心温まる話で癒されました。
これがデビュー作みたいなので、今後が楽しみな作者です。
アスパラガスの別名がきじかくしなんですね~初めて知りました!
投稿元:
レビューを見る
高校生女子の悩みベスト3?ではないけど、恋愛、友情、家庭や学校での居場所が無いなどの問題が、やる気の無い教師田路とアスパラガスを育てることで、本当にいい形で昇華されていくのが良かった。そして、田路自身の恋愛も育っていくというか、望ましい形で決着したのも良かった。
投稿元:
レビューを見る
個人的には教師の田路のヘタレ具合が気になって読み進めた感じでした。最後はほっこり終わって良かったなぁ。
一年目の恋愛も、二年目の友情も、三年目の家族も、女子高生にはあるあるだと思う。それに関わってく教師が一番愛しく感じました。
田路の友人の情報網が怖すぎました笑
大賞買いして良かったなと思う一冊です。おすすめ。
投稿元:
レビューを見る
学校の片隅にある荒れ果てた花壇 古ぼけたベンチ アスパラを育てる 事情を抱える者たちが一休みする場所 見送る人・田路先生 学生時代からの恋人・香織 情報通の友人・幸成 奔放過ぎる香織との関係で悩む田路
《亜由の復讐》一年目 恋人の心変わりで振られた亜由 嫌いになり切れない 未練を断つには……?
《舞の親友》二年目 仲違いしてしまった舞と千春 友人の密告? 環境の違いからすれ違う コンサートと宇宙語
《祥子の居場所》三年目 家にも学校にも居場所を見つけられない祥子 複雑な家庭事情 クラスにも馴染めない 父親との確執
《田路の便乗》六年目 実るもの 再会 アスパラの花壇に集う 田路と香織の関係 きじかくし
悩みを抱える生徒たちと田路先生がちょうどいい距離関係で良い 田路と香織の話も読み進めるアクセントになっている
投稿元:
レビューを見る
☆3.5くらい。
田路先生の恋愛模様がなかったら完全にYAだよねえ。
電撃ぽくはないけど、完成度高くて安心して読めた。
キャラにも共感できるし、決して嫌いな感じではないんだけど読み終わってから残るものがないのが難点かもしれん…。