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立て続けに読んだ2冊目の戸田郁子さん。『ハングルの愉快な迷宮』(2009)と同じく、身辺雑記に絡めて韓国語のフレーズを紹介してくれるもの。
2冊の本を読むかぎり、戸田さんは1980年代初めに韓国に留学して以来(その前に旅行もしている)、韓国にずっと魅せられ続けている様子。韓国はおもしろい、韓国が好き、韓国って不思議――と戸田さんが自身が思い続けているという話が度々出てくる。韓流ブームという追い風もあってか、韓国について語る人がたくさんいるけれど、けっこう出合ってしまうのが、「自分はこんだけ知ってるんだぞ」といった自慢話めいたものだったり、あれが嫌い、この点ではまだまだ日本にかなわないじゃないかといった、食傷してしまう類。
そういう人たちがいる一方で、戸田さんのような韓国とのつき合いの先駆者がこの本に書いてあるようなことを言ってくれていると新参者の韓国好きとしてはうれしくなる。黒田福美さんの言動にも同じようなことを感じるんだけど、二人とも1980年代からずっと韓国とつき合ってきて、きっと酸いも甘いも全部ひっくるめて韓国を受け入れているんだろうな。