紙の本
マスメディアの必然性と体質改善法。
2008/06/14 09:53
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ソネアキラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
某TV通販のTVCMで地デジフルハイビジョン対応大型液晶TV(長ッ!)を購入したら、家族に団らんが戻ってきたというのがあるが、なんか、絵空事。あったとしても、家族それぞれ、レンタルしてきたブルーレイで映画を見るとか、そんなものだろう。うちだって妻がHD録画した映画を見て、子どもはPCでニコ動、ぼくは2階のTVでお笑い番組を見ている。
とかく「テレビ、新聞、雑誌、ラジオ」など既存マスメディアの凋落が激しく、一方、伸張が著しいインターネット広告。マスメディア、お前はもう死んでる!。って感じだけど、実際はどうなのだろう。
マーケターも(というか、広告・メディアに携わる人、全般だと思う)いままでの引き出しでやれたが、それが通じなくなってきているようだ。「広告が効かなくなった」時代を迎えて、どう頭を切り替えるのか。どう、自分の型や流儀をこわすのか。この本を読むと、いままで果たしてきたマスメディアの役割や特性がすっきりまとめられてある。さらに、これからの時代にあったマスメディアの「ビジネスモデル」や体質改善法があれこれ考察されている。これが応急処置なのかどうかは、まだ見えては来ないが。
ぼくが最もひかれたのは、11章。ここで、作者は、公器としてのマスメディアの必然性を訴えている。要するに、民主主義の拠り所であると。世論の叩き台、プロトタイプ。そこには、右から左からさまざまな異なる意見が集まる。ところが、インターネットはメディア特性として、「自分が望む情報だけを効率的に収集」できるので、やがて「同じ志向・好みの人たちだけで閉鎖的な集団を作る」。すなわち無数の孤立した島宇宙と化し、「アノミーに陥る可能性」があると。
冒頭に挙げた視聴スタイルを作者はこう分析している。「見たいときに、見たいものを、見たい部分だけ、見たい」というニーズが「世界的に観察される」と。で、そのニーズを満たすものがテレビ局にはあるのか。ある。膨大な「過去のコンテンツ」があるのではないかと。昔の名作ドラマだって初見の人にとっては「新コンテンツ」なのだと。なるほど。ネット配信によるオンデマンドポイントキャスト事業を立ち上げればいいと。有料のYouTubeみたいなものか。
誉めといて最後にハシゴを外すかもしれないが、この本を読んでも「グーグルに勝つ広告モデル」は、出てこない。自分で考えろ。と、いうことか。あるいはコンサルタントである作者に相談しろということなのか。
紙の本
マスメディアがいきのこる道は?
2009/07/11 10:15
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の内容は主タイトルとはかなりちがっていて,新聞,テレビ,ラジオ,雑誌などのマスメディアをインターネットと対比して,それらのメディアがインターネットを利用しつつ今後いきのびていくための戦略を議論している.統計を多用し,グラフや図解でわかりやすく説明しているのはよいが,主観的なものや出典が明確にされていないものもあるので,読者は注意が必要だろう.
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今までマーケティングフォーラムやアカデミズムの場で提案されていた次世代マーケティング論が、ある程度の具体性を持って書籍に、新書にまでなり始めた一例。タイトルの「googleに勝つ〜」はキャッチのための表題にとどまるか。「googleを前にして既存4マスが互角に戦うには」論を各媒体毎に展開する。最後にマスメディア必要論やクリエイター・コンテンツ論を展開して、クリエイターたちへの応援歌となっている。
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思ったほどでもなかったなー
でも、広告も出るとしては
4代メディアとかとも比較していて面白かったかなー
卒論の何かになるかと思ったけど、
これ以上の想像はできなかったーwww
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マスメディアの本質をアテンションの卸売業として捉え、マスメディアはアテンションの総量の中で
確保できる領域がインターネットの発展に伴い減少してきている状態に危機感を持っている。
特にテレビにフォーカスして議論を展開している。
定義の仕方とか話の運び方はさすがコンサルと思ったけれど網羅的過ぎて結論があいまいだったのと、
マスメディアが民主主義の礎であり、インターネットのコミュニティに見られる限られたインタレストの
集団が社会に対して無関心となっているといった問題意識を持っているのに違和感を感じた。
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Webは広告媒体としてすごく進展・定着してきてますが、その中でもGoogleの力は増すばかり。そんな状況でどんなモデルだったら「勝てる」のかが興味あって購入してみた。
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2008/6
今のトレンドにあった、正統的な広告論。これは褒め言葉でなく、ありがちな論をあたかも新しい理論のようにデータや実例で飾っているだけのものと言える。これだけ広告論・メディア論が溢れている状態だからこそ、独自の切り口を持っていないとそれこそ情報の山にすぐうずまってしまうと思われる。
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マスメディアとYahoo!がアテンションを獲得するための広告ツールであるのに対し、Googleがインタレストを獲得する広告ツールであるため競争の土台が違うことおよび、アテンションの獲得を狙うマス広告は既にゼロサム的な全体の総量が広がらない状況に陥っていること既に多くの書が、そのトーンの好き嫌いは別として語っているがそれを冷静に整理している点は良い。
ただ、タイトルの『グーグルに勝つ広告モデル』が現在のテレビのみを対象として考察されており、違う提案を期待していた読書には物足りないと感じられる。
いまだにテレビがそれなりのパワーを維持していることはわかっているが、世の中の総PVが伸び悩んでいる現状に鑑み、『グーグルに勝つ』Webサービスを期待して損したという感じ。
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グーグルというワードで注目しましたが、いわゆる旧メディアの生き残り戦略の筆者の提言といったところ。CMの価値やリーチに関する話はなるほどと思いましたが、全体としてあまり目新しさに欠けた感がありました。
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‘勝つ’モデルは不明ですが、グーグルとメディアの関係について整理できます。著者がいうマスメディアの役割(価値観の共有など)については正論だとは思いますが、マスメディア離れしている現状もあり、その役割はどうなっていくのでしょう。引用の中にララ(機動戦士ガンダムより)の言葉が出てくるのは狙いだとは思いますが、その必要があったのでしょうか?図書館予約数は2(08/07/26現在)です。
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マスメディアは必要か
テレビCMが利かない!?
消費者がわからない、モノが売れないと悩む人、広告・マスコミ関係者必読!
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グーグルを初めとするインターネット検索の台頭に対し、既存メディアはどのように生き残っていくのか、それをある程度具体的な例を用いて解説した本。インターネット上の情報の性質を知っているあるいは実感している人にとっては比較的良く知った内容が多いかもしれないが、それほどそういうのを持っていない人は読んでみる価値はあるかもしれない。一番いい読み方はこれを読み、既存メディアの勝てない、インターネットの使い方を積極的に行ってみることかもしれない。
http://blog.livedoor.jp/namunamu_6_3/archives/51435441.html
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いかにもコンサル出身者が書きましたという感じの本。個人的にはweb広告業界で働く人はやっぱり読むべきだなと思います。未だにwebがテレビを超えるなどと考えている人にとってはしっかりと釘をさしてくれる感じだと思います。
やっぱりコンサル業界出身の人は現状分析に対して非常にマクロからミクロの話しへもって行ってロジックを緻密に組んでという流れが非常にうまい。
この本は第4章(ぐらいだっけな?)の新しいメディア提案の部分以外がおもしろかった。
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グーグルに勝つというよりネットに勝つ、である。
タイトル釣り。
4マスがネットに勝つ広告媒体になるには・・・を説いていて、
鋭く考察されている。
雑誌に関してはあまり言及されてないが、
よく書かれていて、中身は非常に充実している。
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メディアの基本的なインフラを勉強するのに役に立つが、タイトルの核心へ到達するまで「引っ張りすぎ」感。でも、自分としてはインフラの勉強になったので、4つ星かな。岡本一郎の本は、相変わらず読みやすいなー。