紙の本
前作とちょっと雰囲気が変わるものの面白さ十分
2014/08/18 22:41
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投稿者:ががんぼ - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズとしての内容からすると、『百舌の叫ぶ夜』に続く第2作。
シリーズ化すると、だらけてつまらなくなることも多いが、それはないと思った。
面白い。
百舌は死んだはずなのになぜ「百舌シリーズ」が続くのか。
その謎が当然だがここで解ける。
わりと予測はできることとはいえ、あらためて構想の見事さに感心。
前巻と比べると、ここでももちろんミステリー性はあるとはいえ、
むしろ冒険活劇の色彩が強い。
また、初めて登場した時と違って、倉木その他への興味は薄れるだろうが、
こちらがその人間的魅力を知っている面々がいきなり一同に集う感じで、
役者揃い踏みの楽しさがある。
そして語りは相変わらず巧い。
文章もいいし、人間の描き方も秀逸だ。
一瞬のスキもない緊迫した展開。やはり一流である。
内容的には、ハードボイルドの警察小説であると同時に、
倉木と明星の愛の物語でもある。
ちょっとひねった関係だった二人はここでは、
率直に己の気持ちを認め合って、精神的にも肉体的にも結ばれる。
その演出も派手で、恋愛物語と呼んでもいいぐらい。
しかし、その分というのか、
こと犯罪の解決という点では、今回の彼らはあまり活躍するとは言えず、パッとしない。
むしろ相手にいいようにやられている印象が強い。
大杉はあいかわらず愛すべきキャラクターで、ここでもがんばってみせるが、
しかしむしろ頼りになるのが、敵であるはずの存在というのが、
ある意味面白くもあり、皮肉でもあるところだ。
というわけで、すこぶる面白かったものの、全体としてどことなく少し軽い感じはある。
このシリーズのインパクトは何と言っても、
倉木の強烈な個性があり、謎の構築とトリックの仕掛け方が巧みな『百舌の叫ぶ夜』だろう。
また苦い重さが魅力の『裏切りの日日』もその真摯さがよかった。
ここでやや軽いとしても、シリーズの中で考えると仕方がないし、
楽しめたから不満なわけではない。
倉木たちが結婚したあとの展開がまた楽しみだ。
紙の本
百舌シリーズ第2作
2015/10/14 21:10
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投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
警察を公安警察に変えようとする企みは百舌の死とともに防ぐことができたが、その本当の黒幕は依然として権力を握っていた。
警視に昇任し監察官となった倉田は自らを囮として、黒幕の決定的な証拠を得ようとする。
一方、北朝鮮から亡くなったはずの新谷和彦を名乗る工作員が日本に上陸し、百舌が復活する?
本物の新谷も日本に上陸し、事件は進んでいく。
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これは面白かった!
途中で何度も叫べたくなるほど、どんどん話が進む!
最後の最後まで気が抜けなかった
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前作よりも別の意味ですごかった。 げっ!今、そういうことする!?とか、ひーっ!やめて!とか言いながら、やめられなかった。(笑)
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なんやろなこのかっこよさ。
骨太で男気のある芯の強いストーリー。
続いていく負のスパイラル。
面白いです。
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前作『百舌の叫ぶ夜』を読み終わってすぐにこちらを読み始めました。本作もとても面白かったです。続きが気になり、どんどん読み進めていって、あっという間に読み終えてしまいました!
前作では時間軸が錯綜して描かれていましたが、今回はきっちり順に並んで描かれているので、前作のように時間軸について頭を使うこともなく、ストーリーに集中できて、楽しめました。
ただ、前作があまりにもすごすぎて、今回は少し物足りなく感じてしまったのも事実です。次々に張られる伏線を予測することも、前作よりは遥かに簡単に出来てしまいましたし。予想外だったのは本当に最後のあたりだけかもしれませんね…。とはいえ、面白いことには変わりありません。
倉木尚武と明星美希の関係も一気に進みましたね。彼らのあれこれについては、個人的に「ちょっと待て」と突っ込みたいところもありますが、まあその突っ込みは別のところでやることにします(笑)
そしてなにより! 大杉警部補のかっこよさに痺れました! 前作から感じてはいましたが、大杉警部補、本当にかっこいい! 今回は前作で見られなかった父親としての大杉良太のかっこよさも見られますよ! これを読んだらきっと貴方も大杉警部補ファンになるはず!(笑)
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最高に面白かった!読む順番を間違えて百舌シリーズの2作目である本作品を最後に読む結果となったことはさておき、3部作の中で本作品が一番ストーリーの中に引き込まれた。
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なかなかのエログロっぷりと、突拍子もない展開に思わず突っ込みたくもなりながらも楽しく読ませていただきました。
実写ドラマから入ったのでついつい人物を実写化させて読んでしまいます。美希の惚れっぷりには参りました。
夢中になって一気読み!!
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誰が敵なのか、誰が味方といえるのか、双方入り乱れて、裏切ったり、裏切られたり、たいへんな展開に。
今回も新谷が良いスパイスに。
極限状況のラブも凄いですね。
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1日で読んじゃうくらい面白かった!
倉木が捕まってしまってからの展開がびっくりしたけど、倉木と美樹との関係も前回から進展してて良かったー!
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「百舌の叫ぶ夜」に続く百舌シリーズ第2弾です。
「百舌~」は面白かったですが、今回はちょっと好みではなかった・・・
前作では影の薄かった明星刑事が今回は活躍(?)します。私この人好きじゃないので、今回好みじゃないのかもしれません(笑)明星刑事が倉木を好きなあまり無茶をするって筋書きにはイライラしました。
ただひたすら冷たいだけだった倉木も、多少人間味を持ち始めますが、前の倉木さんの方が好きだな・・・
北朝鮮の工作員とか、ロボトミーとか、稜徳会病院の内情や病院への侵入捜査など、現実感が皆無なのでなんかいまいち乗り切れませんでした。
おまけにバイオレンスすぎる!!!
倉木はとっくに死んでると思うのですが・・・
う~ん、なんか色々腑に落ちないところもあるし、今回は微妙でした。でも次も読むと思います!
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百舌シリーズ第2弾
前作より一層ハードボイルドテイストを強め、これでもかとたたみかける展開で一気にラストまで読ませます。
細かな伏線も実に巧みで、上手いと感じます。
ただ、クライマックスの展開が前作とほぼ同じように感じるのは・・・私だけでしょうか?
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第1作目の「百舌の叫ぶ夜」が良かっただけに、落差が大き過ぎた。シリーズ物は第1作目を越える事が出来ないという「ジンクス」通りであり、あるいはそれ以上に期待感を裏切られた。
物語の展開もかなり無理があり、辻褄合わせのような展開は読んでいて無理筋だなあと思わせて、ミステリーとしての魅力を損なっている。
またバイオレンスシーンでは嫌悪感を催す場面もあり、途中で何度か止めようかとさえ思った。
私としてはお勧め出来ません。
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「あなた、あなた」に時代を感じた。
「百舌の叫ぶ夜」の出がらしみたいな内容でございました。
面白いっちゃー面白いですが、百舌~のインパクト、緻密さには到底及ばず。
続編難しい。
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百舌シリーズ2作目。
必ず1作目の『百舌の叫ぶ夜』から読むことをお勧めします。
1作目に比べると、ちょっと見劣りするなぁと感じました。
現実離れしすぎというか。
人間模様は面白かったのですが、1作目と似たような展開なので
驚きは確実に少ないです。