裸の「プロフェッショナル」:その道を究める
2006/12/14 12:57
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投稿者:小次郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書で使われている、「プロフェッショナル」という用語は、
医師や、弁護士のような国家資格をもった専門家、いわゆる士業を
中心とした専門職能である。著者は、経営コンサルタントである。
国家資格は必要としないプロフェショナルである。士業であれば、
法律で、最低限の行動規範は定められている。資格というヨロイ・
カブトで規制され、かつ、守られている。
著者は、資格を必要としない経営コンサルタントの立場から、
プロフェショナルの本質を考察している。その資格がないという
立場が幸いして、従来の士業論とは異なる、革新的な視点から、
プロフェショナルの本質を見事に捉えている。
「武士は食わねど高楊枝」とまでは著者は想定していないであろ
う。しかし、専門職能として、経済的な禁欲に耐えられる、
その道の求道者をもって、プロフェショナルの理想像としている
ようである。
本書の目的の一つは、経営コンサルタントが、医師と同様に、
プロフェショナルであることの宣言であろう。その主張は、平易な
言葉遣いと平明な論理展開とで、十分説得的である。本書の読者が
経営コンサルタントないしそれを目指すものであれば、大いに勇気
づけられる書であろう。
本書の目的のもう一つは、プロフェショナルの本質を明示する
ことにより、多くの士業の方に、法律による他律的な行動指針では
なく、内面から規律する自律的な行動指針を示すことであろう。
全面的には肯定できないとしても、資格に守られていない経営コン
サルタントが提示した本書では掟といっている行動指針は、興味深
いし、有益である。
組織内プロフェショナルであるビジネスパースンにとっても、
コンプライアンスないし法令遵守が厳しく求められている今、
プロフェショナルの自己規律・掟を、本書により知ることは有益で
あろう。
プロフェショナルを職業とする者が、よりプロフェショナル道を
究めなければ、日本の社会もよくならないという警世の書でもある。
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プロフェッショナルな職業に就こうとする、ちょうどそのタイミングで読みました。自分の歩く道を自信もって進もう、そんな気になれました。
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真のプロフェッショナルとはどういうものか、それについて熱く語られた本。
通常のプロ論とは違い、倫理的な面を強調。
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前半部分は『原論』のタイトル通り、基本的なポイントが簡潔に押さえられている。
が、第4章以降は、くどい。公益性を強調しすぎるあまり、鼻につく。一回言えばわかる。
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”プロ”という言葉を簡単に使っていないか。ふと自分自身を攻めたくなる。この本は凄く直球でそのことを書いている。”依頼”という言葉の重圧と、誰に利益をもたらすかということの重要性、これにはすごく共感し、自分の仕事が恥ずかしくなる。
正直いままで”出来高制”に魅力を感じ、プロとして当たり前の事と思ってきたが、そうではないことがわかった。
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こういう人が生きづらくなるような社会を作ってはいけない。容易に間違いを犯すことが肯定される社会であっては、絶対にいけない。
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筆者は経営コンサルタントの波頭 亮氏。テレビで何度か見かけたことがあるが、しっかりと持論を展開する人だ。軽薄な番組には登場しなくなったことも評価を高めている。彼が「プロフェッショナル」のあるべき姿を問いかけている貴重な一書。売れ行き好調と聞き、とても嬉しい。
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・プロフェッショナルの段階はジュニア→アソシエイト→パートナー、とステップアップしていくとあったが、福祉においてはこのステップアップがないわけですな。
・プロの根っこの部分を解説していて面白かったが、コンサルティング=身体を壊す仕事、プロフェッショナルにピアレビューは役立たない、というところは古い考え方かなと感じた。
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一部分おもしろいところあり。
ただ、コンサルタント・士業に関係していないものにとっては、判りにくいし、共感できない部分がある。
そういう立場の人が読む本。
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「『プロフェッショナル』として認められるためには?」という、日頃から関心のあるテーマにとって参考になりそうだったので購入してみた。
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かなりイラっとした。俺は金有るけどそんなのは見せびらかさないからスーツはベーシックなの着込んで、でもベンツには乗って、ハードワークにも耐えられるタフさも持ち合わせながら、誰にも縛られないで自由に働いるからプライド持ってる、コレ俺流!
みたいな雰囲気がイヤ。こーゆーのが好きな人のほうがメジャーだと思うんだけど、それでもイヤ。
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話の流れの中に、ところどころ回想やエピソードが混じっているのが
若干読みづらいけど。
内容的にはなるほどと思わされます。
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企業戦略コンサルタント波頭先生の本。
「プロフェッショナルとは?」
■形態的要件
・高度な職能の保有
・特定クライアントの問題解決
・インディペンデントな立場
■意味的要件
・公益への奉仕
・厳しい掟の尊守
・自らの掟を固く守り、社会への貢献
と定義されし、
歴史があり社会的に認められている医者や弁護士といった職業から、コンサルタントの仕事までプロフェッショナルの実際を交えつつその姿を原論としてをまとめている。
心に残ったポイント
・プロフェッショナルの仕事の魅力の説明として
「プロフェッショナル自由と安心感という人間として最も基本的な
価値を確保して生きながら、仕事を通じて社会からの承認と
自己実現という最も高次の欲求を満たすことのできる、極めて魅力的な職業なのである」(P25)
とある。
・P127 釣りにはじめて挑戦する筆者の友人のコンサルタントの話。
普通の人であれば「一番簡単につれるものは何ですか?」
から始まりがちそうだが、このプロフェッショナルは
「どうせやるなら史上初を狙わないとやりがいがない」
と最も難しい「ベニアコウ」を釣ることに挑戦する、
結果釣れないのだが、シケの中針を手にさしてしまい血を流しつつ
最後まで挑戦する話。達成意欲や執着心を鬼気迫るものとして感じた。
・P129 プロフェッショナルがあつまり素人の合唱団をはじめ3年でサントリーホールでのリサイタルを実現してしまう話。
・「プロフェッショナル達へ」という章で近年のプロフェッショナルによる重大事件などから、プロフェッショナリズムと社会の仕組みの不整合に対して、どのようにすべきかのメッセージがまとめられている。
・そもそもプロフェッショナリズムは利益追求や経済合理性とは調和低料率が難しい
・現在の日本社会では経済的価値だけが過剰に支配的地位を占めるようになってきている
↓
健全な形でのプロフェッショナルの活動が困難になってきている
↓
どうすればよいか?
答えはシンプルP182
「プロフェッショナルはさらに自らの職能を磨き、プロフェッショナルの掟を一層厳しく守るのみ」
自分の仕事は、この本で定義されているプロフェッショナルの仕事ではないが、アウトプット・スキルなどにたいする執着心や、志の高さなど学ぶ点は非常に多い。読むとモチベーションが上がる一冊。
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【これから本】
『あまりにもストイック/行動的/情熱的/献身的』
読むのがつらくなるくらいの内容らしいけど、
みのわおススメの一冊。
プロフェッショナルとは、何か?
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波頭さんの本。
すごいです。俺には無理です。
プロフェッショナルってすごい。
まったり生きたい(´・ω・`)