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電子書籍

悲しい運命

2021/07/31 13:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る

新田義貞はただ単に足利憎きで行動していたわけではなく、楠木正成らと同様、天皇親政を目指していたことがよく分かりました。でも結局、足を引っ張ったのは公家衆の優柔不断さ。こういう過程を見ると、公家に政治を任せておくのはやはり無理があったのでしょうね。新田義貞に京を任せて散っていった楠木正成の思いを受けるシーンは無念さを滲ませていましたね。北陸に決死の逃避行、息子を見捨てなければならなかったのは辛い決断だったと思います。北畠顕家と合流できていればまた違った結果になったでしょうが、運命とは残酷です。新田義貞は最後まで義の人でした。全巻読んでみて、足利尊氏も新田義貞も想いは共通している部分が多く、ちょっとしたことで新田幕府が出来ていたかもしれない、と感じました。

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