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このあたりの書評がよくまとまっている。
https://honz.jp/articles/-/40435
https://review-of-my-life.blogspot.com/2017/07/where-you-live-matters.html
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20世紀の米国の発展の要因は教育の質を起因とした労働力の質。米国人の教育レベルが低下した現代でもアメリカがイノベーションの最前線であり続けているのは、アメリカンドリームを目指す高技能の移民の流入。1990年以降のIPOの4社に1社は移民が創業者。高技能の移民は、米国人と競合ではなく相互補完関係。生産性向上、経済波及、雇用増加を通じ好影響。犯罪の増加にもつながらない。
日本の移民政策も、安い労働力としての受け入れではなく、高技能人材の受け入れに移行すべき。ただし法律、文化、言語に加え報酬制度等が壁。
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IT・バイオテック産業が集積している都市こそが現在の米国の経済成長エンジンであることを豊富なデータと実例を用いて説明している本。著者はイタリア出身のUCバークレーの教授。エンターテイメントではないため読破には3ケ月を要したが、数式や統計モデル的な経済学の論文にありがちな記述がなく、ストレスなく読めた。
著者の主張は納得がいくものだ。「イノベーション・ハブ」と呼ばれる都市・地域に高機能職種が集積すると、当該地域の雇用が活性化するだけでなく、高技能職ではない仕事(レストランのウェイターやヨガの先生など)の給与や生活水準が上がっていく乗数効果が期待できるという。
過去数十年ぐらいのタイムスパンで全米の都市の人口増加率や平均所得のデータを比較することで、オースティンやシアトルなどの都市がいかに変貌をとげたかを明示している。これらの都市が成長するきっかけとなったのは、それぞれデルやマイクロソフト/アマゾンといった企業が本社をおいたからだ。また、良い大学の周辺にイノベーション・ハブがあることを実証しつつ、大学さえ良ければイノベーション・ハブが形成させるわけではない、という指摘も興味深い。
個人的には、私が留学した大学の都市2つが全米でもっとも平均所得が低い都市1・2位になっていて、さもありなん、と納得した。
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都市集積の経済、特にITの集積による都市活性の話。
クリエイティブな議論を巻き起こすリアルな空間と、それに伴って発達するサービス業他の産業による都市の膨張について、アメリカの実例を元にした研究。
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何がキーとなって、都市に発展をもたらすのか。都市の発展は個人に何をもたらすのか。「年収=個人の生産性」と思いがちだし、実際そういった面は少なくないと思うが、環境要因を考える上で、本書に示された事実やデータは参考になると思った。地の利を得ること重要だ。
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ちょっとむずい。
海外学者が書いてるので、日本に当てはめながら読もうとすると。。。
めーちゃ、簡単に書くと
経済発展している都市は、やはり収入がよくなる
高卒でも都市部や経済中心部で働くと収入があがる
優秀な人材ほど、独立し、それを引き止めようと会社も必死になり、さらに発展するという上々効果が生まれる
ということ。
良いところで働けば、人も性格もよくなる
ってことで。
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アメリカの話。
製造業が衰退しても問題ない、イノベーション産業は製造業よりも、自身だけでなく周辺産業を含めた雇用力が強い。故に引き寄せ力が働く。たくさんの人が集まると雇用の選択肢が広まり、エコシステムが生まれる。地元にとどまったままでは年収も抑えられ、良い所にいけば収入も増え、またその土地での住宅の資産価値も向上する。
という話を読んで、考える。
日本では、住宅を建てた時の経済波及効果が2倍ほどあるとされ、新築住宅の補助などがずっと行われてきた。一方で中古住宅の流通は極めて少ない。つまり、一回家を建てたらずっとそこに住め、景気対策には、賃貸の人に家を建ててもらおう、という政策である。「自分」なんて環境で変わるので「自分を変えたかったら」環境を変えろ、とこの前何かで読んだ。移動することが向上の秘訣なのかもしれない。アメリカとは都市の規模感も違うけれど、それでも我が国は、どうも「留まらせる」ことに力を入れ過ぎのような。ただバンバン引っ越せばいい、というのは、プチ・グローバル化の始まりのような気もして、あんまりいい気分ではない。そうして留まれば落ち込んでいく、と。やっぱりさっさと動いた人の勝ちか。
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タイトルからヤバい自己啓発本かと警戒したが、内容はしっかりしている。アメリカローカルの話題が多く、タイトルの主張を本文でも繰り返しているので読むのはしんどい。
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年収、雇用、イノベーションは全て住むところで決まる
知らないと気づかない年収と場所の関係性を提示する
ありそうでなさそうな良書
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2023/06/04
2023年12冊目。また邦題のミスリード感のある良著。都市経済学の本であって、年収(所得)は一つの分かりやすい指標でひかないのに、あたかもそれが全てのような捉え方をされかねないタイトルを付けるのはどうかと思った。読む価値のある本だと思います。
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この本がまるっと10年以上前に書かれている事がまず衝撃だった。原著が2013発行らしい。恥ずかしながら自分がどんだけ何も知らぬのかと。しかも2024年の今読んでも全く古くない、むしろ今を正確に予見していないですか?私の知識がアップデートされていないだけですか!?
タイトルが、、、まぁ、たしかにそういう内容なんですが、どう考えても経済学の本。どこに住んだら金持ちになれるのか?とかいう類いの本ではありません。
会社を取り巻く環境でエコシステムっていうワードを初めてきいたのが2017年。イノベーションハブも同時。サイエンスの現場で生態系とかハブとか何の話?ってその当時よくわからまま突然この言葉に巻き込まれたけど、2014年にこの本に出会っていれば(笑)
アメリカは私の思っていた国ではなかった。テクノロジーの世界でのトップランナーであり続けているのは優秀な移民が集まってきているから。大卒者の割合がビックリするくらい低いこと。地域間格差も日本の比じゃないくらい大きいこと。本当に優秀な人はそこそこ優秀な人の100倍優れているというのは、確かに!!っと膝を打ちましたよ。そういう人がゲームチェンジャーたる人なのよね、そんな人ゴロゴロいるわけなくてその人を得るためにまるっと会社を買うなどザアメリカと思いました。
いやぁ、アメリカって恐ろしい国だ、ほぼほぼ単一民族の島国が勝てるわけない。