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紙の本
加納朋子さんのデビュー作です!
2023/02/06 19:26
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投稿者:みみりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
加納朋子さんのデビュー作です!
駒子が身近な謎をファンレターに書いて送ったところ、作家から解決編となる返事が返ってくるという連作。
北村薫さんの、私と円紫さんシリーズによく似ている。
紙の本
連作の醍醐味
2021/12/18 10:20
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投稿者:うーよー - この投稿者のレビュー一覧を見る
連作の醍醐味をしっかり味わえる作品。 最終話で、ジグソーパズルが組みあがって、心地の良い絵画になったような、心地よい読後感が味わえる。
紙の本
心落ち着けるミステリー
2019/02/16 20:23
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
読メのお気に入りの方の感想を読んで読んでみたいと思ったミステリー。ミステリーといえば殺人、そして刑事あるいは探偵、ですが、これは日常のちょっとした事件を起点にした非常に心に優しく温かいミステリーでした。7つの短編ですが、最後にはこれらがつながります。まぁよくある手法とは思いますが、この手の展開は大好きです^_^。なんとなく落ち着ける感じの読後感でした!
電子書籍
論理的で叙情的。
2017/07/25 17:52
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投稿者:ishi - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに読みたくなっててっとり早く電子書籍を購入しに来ました。
ハードカバーも文庫も持っているのですが、実家の本棚のどこにあるか判らず。
この本のことを思い出したのはごく最近、英会話レッスンの中で本について話をしたことがきっかけです。
好きな作家は誰か?なぜその本が一番なのか?という質問に拙い英語で「この本を読んだ時に登場人物と同じ年齢だったから」と答えていました。
思い返すとものすごく恥ずかしい理由で通常の会話では絶対に言えない気がしますが、この本に出会った当時の気持ちを正確に顕している気がしています。
そして十数年経った今読んでみたらどんな気持ちになるのかなと思い立ったのですが、ここに寄せられているレビューを読んで同じような気持ちを持った人が沢山いたことに少し感激しています。
(文庫版も続編も読んでいるので正確には十数年ぶりに読むのではないですが)
紙の本
優しい物語でした。
2015/09/03 14:19
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投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリーですが、児童文学のような温かさ、やさしさ、安心感があると思いました。小学生でも、その世界観を楽しめる本だと思います。
電子書籍
ノスタルジーを感じる優しい連作短編推理(日常系)
2012/10/02 11:06
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投稿者:LEGEND - この投稿者のレビュー一覧を見る
何となく「空飛ぶ馬」に近い印象を感じていたら、後でWiki見てなるほどと納得。お気に入りは『白いたんぽぽ』。真雪ちゃんの"ばいばい"が目に浮かぶようでほほえましい。「白いたんぽぽ」もググって、なるほど見たことがあるかもと共感。人の価値観を頭ごなしに否定するのはやめよう(できるかはさておき)と教訓。
紙の本
陽だまりのミステリアスな風景へ
2004/06/30 18:33
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投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る
第3回鮎川哲也賞受賞作なんですね。ミステリーで言えば安楽椅子探偵の部類になるのでしょうか。…「ミステリーで言えば」と敢えて書いたのはジャンル分けする必要があるのかと、いつもの事ながら改めて思える作品です。しかし、日常的に身の回りで起こりうる謎解きなのですが、それは主人公が日常的、言い換えれば普通の家庭で普通に成長してきた、ちょっと好奇心旺盛で臆病で恥ずかしがり屋のごく普通の女子大生の目を通して描かれた世界だからで、謎はどんな世界でもミステリアスですから殺人事件などは無くとも立派なミステリーには違い有りません。視点がそれですから、詩的に気取って気分を損なうような文章などありませんが、ストーリーにピッタリ合った思わず感嘆してしまう言い回しなどに、まさに小説としての完成度の高さを見る事が出来ます。見る事が出来ると言えば、実際見てきたように、体験してきたように描写されるストーリーの展開が素晴らしいのと、創作とは思えないような登場人物の存在感を感じます。
19歳の入江駒子は短大に通っています。本屋で「ななつのこ」を買い感動して作者へファンレターを出そうと決心します。そのファンレターに今、駒子の廻りで起きている不思議な事件を併せて書いてしまいますが、作者からの返事に謎を推理した解答が書かれていました。それから、何かある度に駒子は作者へ手紙を書くようになります。そして、7つの謎を解き明かした後に大きな謎が…。感動の解答は?
「ななつのこ」は本作品の題名でありますが、作品中に主人公が買った本も「ななつのこ」であります。この本も謎解き本なのですが、その小説内小説とも言うべき本の内容が語られ、それに準じた事件が起きてそれを解くという2重構造になっています。凝ってますね。しかし、それはそれで大きな伏線にもなっている優れものなのですよ、この本は。
今の世の中、我先にと主張する事に明け暮れている輩ばかりが多くて閉口しますね。躾のされていない幼稚園児と過保護の親たち、我が儘だけの小学生と学歴偏重の親たち、規則やルールを無視して平気な中学生と叱れない親たち、やる事は大人の高校生と諦めた親たち、遊び呆けている無学の大学生ととりあえず卒業だけが願いの親たち、怠け者のくせに人のせいにする暴走族と取り締まれない警察、遊ぶ金欲しさの売春と買うのが遊びの買春、利益誘導の有権者と理念のない政治家、…ふぅ、こりゃキリがない…と、まあ下から上まで、小から大まで、左から右まで、様々な人が様々な立場で様々な方法を使い主張する事に明け暮れている。主張ばかりが大手を振って歩き、真面目に、いや普通に生きて行く事が難しい。
爆音を轟かせなくても、言葉にしなくても、他人を振り返らせ心に訴える方法は幾らでもあるのですね。タンポポの色を白く塗ったって良いじゃないか。…いや、良いじゃないかじゃ無いぞ、白いタンポポだって有るのだ。はやてが飛び回った村だって駒ちゃんの街だって、ぼくらのすぐ側に有るじゃないですか。
紙の本
なぜ、空は青く、タンポポは黄色いのか
2004/02/23 18:55
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投稿者:あふらま - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供のころは誰もが持っている“好奇心”
なぜ、空は青いのか
なぜ、タンポポは黄色いのか
大人を困らせるこの類の質問は、
いつのまにかやめてしまっている。
「いったい、いつから疑問に思うことをやめてしまったのでしょうか?」
主人公の入江駒子が、その表紙に惹かれて購入した『ななつのこ』の
作者に宛てたファンレターの中で書いたこの一文は、
本作の内容を非常によく表している。
・いなくなった友達の飼い犬
・アルバムからなくなった1枚の写真
・保育園の裏庭に突如あらわれた大きな恐竜のおもちゃ
・タンポポを真っ白に塗る少女
駒子は、自身の日常に起こった小さな謎を、
『ななつのこ』の作者のファンレターに綴り、
作者は、返事の中でその謎を客観的に解いていく。
また、本書に収められている7つの短編は、駒子が購入した
『ななつのこ』の作品とも絡みながら進んでいくという、
面白い形態をとっている。
最後に収められている表題作「ななつのこ」は、
色々な意味で、それまでの短編のまとめ的作品なので、
本書は、順番通りに読み進めることをお勧めする。
遠い昔に置き忘れた好奇心を思い出し、暖かな気持ちになれる一冊。
紙の本
「いったい、いつから疑問に思うことをやめてしまったのでしょうか?」
2002/07/31 17:05
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投稿者: 青 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「君は夏休みの宿題を自分でやらずに、人のを写したでしょう? それはものをとったとおんなじことよ」
三章の『一枚の写真』の中で、あやめさんはそう言いました。
この話を読んで、私はすごく気が楽になりました。私はすごく心の狭い人間で、学校でノートを写させてくれと言われる度に、いつも嫌な気持ちになっていました。私がいつも時間に遅刻せずに学校に来て、つまらない授業でも眠らないよう気を付けて、一生懸命書いているノートをタダで見せろと仲良くもない人に——それもほとんど知らない人に迫られるのは、本音を言えばとても苦痛でした。
けれども、それが私のように心の狭くない人間だったなら「いいわよ、どうぞ」と優しく言えるだろうと思うと、そしてまた、たかがノートを写させることも嫌がるなんて、なんて狭量な、性格の悪い人間だろうと思われるのだと勝手に想像しては、持ち前のつまらない矜持を発揮して、無愛想な顔しかできないまでも、たいていは「はぁ、どーぞ」と貸してしまうのでした。
主人公の駒子なら、「なんて自分ってヤツは、プライドのない、なあなあ人間なんだろう」と自己嫌悪に陥るところかも知れません。でも私は、駒子ほどにもプライドのない、自分に甘い人間なので、自己嫌悪に陥る前に、ノートを貸して欲しいと言った人たちに八つ当たりしてしまうのでした。「何で授業に来ないんじゃ!」「この講義を取った以上、まじめに講義を受けるか、さもなければ潔く諦めるかどっちかにしろや!」と。そして「今日はいつも『ノートを貸せ』と言ってくる人は来ないのかな」「でも遅刻してくるかも」「授業終了と同時に急いで教室を出よう」などとくだらないことをいつも考え、そんな自分がますます嫌いになりました。
けれどもこの『ななつのこ』の、はやてが宿題を写したことを恥じ入るところを読んで『ああ、そうだ。なぜあの人たちは恥じないのか。あの人たちは恥じ入るべきなのだ。私は恥じ入ることは何もない。ただ、快くノートを貸して、その人たちがいつか恥じ入るのを見守っていればいいのだ』と思うことができました。(←これもひどいか・・・(^^;))ノートを貸すこともできない私、ノートを貸せと言われることを嫌悪する私、ノートを貸せと言った人を憎む私は恥じ入るべき、ひどい、性格の悪い人間ですが、きっと、ノートを快く貸し、その人たちがいつか恥じ入ってくれますようにと思う私は、前よりはマシな人間となるでしょう。
……何だかやっぱりちがうような気もしてきましたが、気が楽になったことは確かです。次からは、以前ほど嫌がらずにノートが貸せることでしょう。(……そうだといいなぁ(^^;)
私以外の方も、この本を読み、ほんの一行でも『気が楽になる言葉』を探し出せることを祈っております。