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紙の本
胸キュンの激甘路線を推し進めた安定の内容
2013/02/11 23:14
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投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
廣済堂文庫からは『義母とぼくの秘密』に続く2作目だが、むしろ竹書房ラブロマン文庫から出版された直前作の『ふたりの彼女』に近い構成とテイストの作品ではなかろうか。タイトルにもあるメインの「美しい叔母」は2人いて、これにサブヒロインが2人加わる総勢4人体制と、それぞれの役割がほぼ同じである。そして、この2人の叔母は、その姉たる大学生主人公の母とは腹違いということで血縁的な相姦からは距離を置いている。
奔放な姉叔母と貞淑な妹叔母という好対照な設定は王道ながら好印象。特に剣道場を預かる師範という立場が妹叔母の生真面目さを後押ししており、自由な姉叔母とのコントラストが冴えていた。また、これにより姉叔母から誘惑される主人公が妹叔母には自らアタックするという構成にも奥行きが出せたと思う。
サブヒロインが2人も必要かな?1人でも良かったし、あるいは叔母2人だけでも良かったんじゃないかな?という気がしないでもないが、各ヒロインのそれぞれに感度の高い魅惑的な官能場面が用意されており興奮度は高い。
実は秘められた特技を有する主人公によるアクションシーンもある本作。見方によっては陳腐にも写りがちだし、これを含めた激甘な展開を「甘過ぎる」と断じる向きもあるかもしれないが、こうしたライトノベル的な胸キュン要素を盛り込みつつ、最終的には1人のヒロインと心も体も結ばれる官能ラヴストーリーとして楽しむのが美野作品であろう。とりわけ本作では他のヒロイン達が不憫になることもなく、読後感も良好である。
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