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中国仏教哲学の頂点を示す天台教学、「法華経」をもとに天台智顗によって確立され、日本文化の母胎ともなった思想体系を読み解く。 -20101202
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第1部 天台法華の哲理(天台思想の歴史;天台思想の骨組み;天台思想の展開)
第2部 天台法華思想の系譜
第3部 三国伝来の仏教(インドの劇詩;中国の思弁哲学;日本の内面道徳)
著者:田村芳朗(1921-1989、千葉県長生村、仏教学)、梅原猛(1925-、仙台市、哲学)
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鎌倉祖師たちの基となった天台教学を少しでも知りたくて読んだ。日本天台はほぼ智顗の直輸入らしく、知りたかった最澄の生涯についてはあまり触れられていない。ただ、やはり一向大乗戒壇設立については大きな功績として強調されていた。
智顗の教相判釈、法華経の構成や内容、華厳との違いが第一章で詳しく説明されていて勉強になる。
一見すると脇道にそれていくように思える西洋哲学、キリスト教、生物学、物理学などの話も、結局は天台思想に繋がっていく。これも「多即一」を表している?と思いながら興味深く読んだ。