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非常に興味深く心に染み入る温かい物語でした。
『和』の美しさがまっすぐに伝わってきました。
表具師の裏の仕事として怪奇現象の謎を解決するお話。
あやかしたちと一人の少年の温もりに溢れたお話。
ちょっと不思議な物語。面白かったです。
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表具師という聞きなれない職人の正体はあやかし。
高校生の洸之介とあやかしたちが微笑ましい。
もっとあやかしたち一人一人に焦点を絞って欲しい気もしたけど、それでも十分にそれぞれのキャラがわかる。
ノスタルジーも感じさせつつ、きちんと現代に生きるあやかしが描かれていて良かった。
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掛け軸などの絵画を表装する
「表具師」という職業のお話
友人から、
「とある路地裏に、幽霊や妖怪に関する悩み事を解決してくれる大妖怪が住んでいるらしい」
という噂を聞いた主人公が
教えられた通り丑三つ時にその路地裏を訪れたところ、
何やら遠く祭り囃子が聴こえてきて——?
*
今まで知らなかった「表具」というものを知ることが出来て良かった
すべて絵に関する事件が発生して、
それを表具でもって解決するというのが話の流れ
和風妖怪モノでもあるので
そういう話が好みな人にいいかも知れない
惜しむらくは、出来上がった表具のイラストか
カラーページで極上の表具の写真なんかを載せてくれれば
もっとこの世界についてのイメージが持てたのになぁと
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実をいえば表紙の絵師さんにつられてだったのですが、本文の内容も好みでした。
噂にすがった少年とあやかしたちのやさしい物語が、飾らない文体で描かれています。
環さんの悩みはもう少しわかりやすく前の方で出していってもよかったかなあと思います。彼女の話になるまでそんなそぶりがあっただろうかと思ってしまったので。あったけど、引っかかりがあったのは揚羽の話くらいで他はするっと流してしまったもので。
でも全体的にあやかしものたちが怖いものでなく現代的で、少年と一緒に圧倒されまくりでした。ホッと一息できる雰囲気がよかったです。
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割と王道な感じのするお話だった気がしますが、面白かったです。
現代に馴染んでいる妖怪たちが可愛かったです。
私の近くにもいるのかなあって考えるとちょっと楽しくなります。
表具は今まで触れたことのないものだったので、新鮮でした。とても奥深いものなのだなあと知りました。
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あやかしが集まる表具店。
絵に込められた想い・纏わるものなどを暖かく包むように解決していく。
ほっこり&あたたかくなる本。
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伝説の表具師である環と、複雑な事情を解決したくて、横丁を訪ねた洸之介。
化け狐と猫又と雪女と河童と天狗の王子様と化け狸と、彼らと繋がり続ける人間と。
彼らと洸之介との、不思議な日常がそこにはあった。
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とある街の片隅にひっそりと佇む加納表具店を舞台とした人とあやかし達の物語。
表具師を題材にしているところが新鮮です。
普通の表具師の仕事だけでなく、裏の仕事として絵に纏わる怪奇現象や絵に込められた想いを昇華させていく様が連作短編の形で描かれています。
よくあるあやかし物といってしまえばそれまでですが、表具の蘊蓄等なかなか面白かったです。
所々誤植が気になりましたが。
遥か昔から人間の中に溶け込み、時代の流れを見てきたあやかし達。良いものはすんなり取り入れ、古いものの良い部分は大切に持ち続ける姿に好感が持てます。
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高校生の小幡洸之介は、画家である父の作品が夜になると動き出すという怪奇現象に悩まされていた。「そうした事件を解決してくれる場所がある」と耳にして訪ねると、そこはいかにも怪しげな日本家屋。意を決して中へ入った洸之介が目にしたのは、驚くような光景だった。そして彼は、加納環と名乗る、若く美しい女表具師と出会う―。人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。
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路地裏にある加納表具店 あやかしが集まる 店主の環姐さん 表具=掛け軸などの表装 主人公=高校生の小幡洸之助くん 表具にまつわる怪異を環さんと解決していく 小学校に通う天狗の王子 残念イケメンな狸 女子高生な猫又 環さんの過去
……なんか盛り上がらないまま終わった感
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なかなかよかった。妖怪たちが、すごく人間臭くて、それが心地いいテンポで語られて行きます。
ヒトよりも長く生きるのに、だからこそなのかな、積み重なっていく記憶の中で出会った琴線の触れたモノへの愛着が忘れられないのですね。
あんなに懸命に、残した心残りを晴らそうとしてくれるなんて、犬が家族にいる私としては、たまらなく切なくなります。嬉しくもあります。
あったかい気持ちになりますね。
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妖怪系が好きなのと絵とあらすじに惹かれて購入。
面白かった!
雰囲気としてはビブリアと妖アパを足した感じに近いのでしょうか。好きな方にはぜひオススメしたいです。
あまり厚くはないはずなのに、内容がしっかりしてて読みごたえあってずっと読んでいたような気分です。
キャラクターも狐に狸に猫又雪女河童天狗etc.みんな個性的で愛着が湧くキャラクターばかりでした。すごく…描きたい!(笑
表具師(掛け軸の装丁)っていうのも初めて見る世界で蘊蓄(というほど堅苦しくなくて助かりました)が面白かったです。
続編は出るのでしょうか?ぜひ出てほしいなぁ…でも主要キャラの背景ほとんど明るみに出ちゃったしなー
個人的には残念なイケメンと可愛い二人の女子高生たちが特に気に入りました(*^∀^*)
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2013年5月13日読了。
タイトルとあらすじに惹かれての購入。
ある怪事に悩まされていた高校生の主人公が、これまたある噂を聞きつけて、丑三つ時に路地裏へ。
そこで彼が出会ったのは、伝説の表具師として名高い和装の美女だった。その美女の正体は……読んでのお楽しみ。
デビュー作とのことだけれど、登場人物たちの背景やら個性やらもしっかりと描かれていて味があって、私はとても好き。
ぜひとも続編が読みたいです!
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表具師とかあやかしとか。面白かった。
残念なイケメンの職?的にはぜひ残念なままでいて欲しいなぁ…w
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[あらすじ]-------------------------
毎晩亡き父の部屋から聞こえてくる物音に悩む高校生の小幡洸之介。
画家であり放浪の旅を続けていた父親は、
ある日突然10数年ぶりに家に戻ってくると、
寝食を忘れて絵を描くことに没頭した末に亡くなってしまう。
父が残した絵が毎夜毎夜動き出すという怪奇現象に悩まされた洸之介は、
友達から「怪しい現象を解決してくれる大妖怪がいる」という話を聞き、
丑三つ時に綾櫛横町を訪ねることにした。
そこで出会った不思議な美少女の環(たまき)は掛け軸を作る表具師。
数百年の時を生きてきた環は怪奇現象を収める裏表具の第一人者でもあった。
洸之介は環とその周辺にいるあやかしたちと触れ合うとともに、
環の弟子となって掛け軸の表具を覚え始めていく。
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「あやかし」は日本における妖怪や怪異現象の総称。
妖怪そのものを指すこともあれば怪奇現象を指すこともありますが、
個人的には「あやかし」という言葉の雰囲気が何となく柔らかくて好きです。
この物語はライトノベルズ風のストーリーで、
主人公やその周辺で起こる事件なども割りと軽めに綴られています。
読む人によっては深みが無いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
気楽にあっさりと読み進められるという点ではなかなか良いと思います。
深刻なテーマや複数の伏線が張り巡らせられた本格推理小説などを晩御飯とすれば、
この物語はちょっと小腹が空いたときにつまむクッキーのようなものでしょうか。
かといって中身が薄っぺらい訳ではなく、
ひとつひとつの出来事にはそれぞれホッとしたり心が温かくなるような結末が待っています。
中高生が読めば心に響く物語ですし、
大人が読んでもきちんと印象に残る一冊です。
たまには少年時代に戻ってこういった物語を読むのも楽しいなと思います。